未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること (講談社現代新書)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065117682

感想・レビュー・書評

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  • 人口動態に伴う未来の予測。

    少子化、高齢化社会が政府・自治体などに及ぼす影響と、それに対する施策を提言していた前作。

    本書では、個人レベルにおいて、少子化、高齢化社会がどのような影響をもたらし、どのような対策をするべきかを述べたもの。

    やはり、人口減少は、社会基盤の衰退。インフラの劣化を招くという重大な問題だと認識させられる。

    しかし、国(政府)、あるいは、個々人が、この現実から目を背けてしまっている状況が怖い。

    この迫り来る未来を切実に考える必要があるのだが…。

  • 自分の生活圏でも、徐々にこの本に書かれていたようなことが起きる予感があり、、、。自分や家族は何ができるかをちゃんと考えて、行動しなくてはいけない、と気づかせてくれる本でした。

  • 読んでて本当に憂鬱となったけど、最後の40ページほどの『今からあなたにてきること』の章で、救われた。

  • かなり具体的な例示なので、イメージが湧きやすい。

    もしこれらの例示通りの状況に将来陥るのだとすれば、
    これはもう本当にマズイとしか言いようがない。

  • 人口動態に基づき、日本で将来、どんなことが起こるかを予測。
    前作よりも身近なレベル(住まい、家族、仕事、暮らしなど)で、どのようなことが起こるかが予想されています。
    暗い気分になりますが、それを打開するために個人でできることは何か?も取り上げられています。

  • 前著では人口減少で何が起きるのかを具体的に見せてくれた。本書はその第2弾である。前著と同じように、少子高齢化の影響で、自分たちの生活がどのように変わるのかを見せてくれる。紹介されている事象は、論理的に考えると必然のようだが、多少強引なエピソードも含まれていたように思える。高齢者が灯油を買いに行けなくなって凍えるというエピソードがあったが、暖房なら電気があるじゃないか、凍えるという表現はオーバーだろうという気がした。まあ、少子高齢化を放置しておくと、こんなことも身の回りで起きるという警告として読むべきだろう。巻末に、個人・女性・企業・地域ができる対策が提言されている。目新しいものはないが、すぐに始められないものもあり、とはいえ留意するべきものではある。

  • 前作に比べ、より「私」の生活に引き寄せて、人口減少社会を考えられる一冊。
    やっぱりぞっとする。

  • 何より話題の書であるし、産経新聞の論説委員で人口政策や社会保障政策を専門とされている著者であるので、非常に興味をもって読んだ。

    本来なら政府や自治体が取り組むべきというマクロ的な視点で書かれている第一弾のほうを読み、その後に身近な視点で書かれた本書を読むという流れが分かりやすかったのでしょうが、第一弾のタイミングを逃してしまい、こちらのほうから入ってしまった。

    国や自治体の政策を憂うことも大事だが、まずは自分の身の回りのことを考えてみよう。

    「少子高齢化」ということが叫ばれて久しいが、正直のところ年金破綻の問題以外はあまり考えたことがなかった。目先の生活ばかり追っていて、「少子高齢化」は社会問題の一つくらいの感覚だった。しかし、これがいけない。社会問題は自分自身の問題として考えねばならないのだという大事な視点を改めて教えて頂いたように思う。

    確かに、年金で言えば、財政を支える人の減少と、支えられる人の急激な増加で、「もらえる年金がどんどん減るな~」とか、「年金もらえる年齢がどんどん後ろ倒しになってくんだろな~」なんてボヤくことはあったが、そんな生ヤサシイ状況ではない。マジで年金制度は破綻すると確信した。

    ここに書かれていることは、一見「風が吹けば桶屋が儲かる」的な話に見えるが、実は深刻な話ばかりで、現在進行形のものばかり。子どもたちのスポーツチームが、複数校の混成チームになっているとか、各自治体の投票所の数がどんどん減っているとか、ガソリンスタンドの数が減ってるとか、無関心ゆえに知らなかったこともあり、知っていても自分には無関係と思っていたこともあり・・・。何年後かの自分に襲いかかる問題であるという危機意識が欠如している自分が情なくもある。

    やはり、第2部の著者からの提言「今からあなたにできること」で示されている8つのメニューはメモしておきたい。
    ①働けるうちは働く(個人)
    ②1人で2つ以上の仕事をこなす(個人)
    ③家の中をコンパクト化する(個人)
    ④ライフプランを描く(女性)
    ⑤年金受給開始年齢を繰り下げ、起業する(女性)
    ⑥全国転勤をなくす(企業)
    ⑦テレワークを拡大する(企業)
    ⑧商店街は時おり開く(地域)

    著者も述べているように、一人ひとりが対策を講じることが、全体に与える影響は塵みたいなものかもしれながいが、その実行の規模が大きくなるにつれて効果が見えてくるのだと思われる。

    これらの8つのメニューの提言も、その流れを作り大きな力に変えていきたいという著者の戦略的な提言だろう。これを読者が無視してしまっては、自分の子ども達を含む次の世代に平気で負担を押し付けているのと同じことになるのだろうと感じる。

  • 前作と合わせて読むと理解が深まると思います。時系列で知るべきことと具体的な場面ごとで知るべきことが複眼的に考えることが必要です。

    【個人ができること】
    ①働けるうちは働く
    ②1人で2つ以上の仕事をこなす
    ③家の中をコンパクト化する
    【女性ができること】
    ④ライフプランを描く
    ⑤年金受給開始年齢を繰り下げ、起業する
    【企業ができること】
    ⑥全国転勤をなくす
    ⑦テレワークを拡大する
    【地域ができること】
    ⑧商店街は時おり開く

    <目次>
    第1部 人口減少カタログ(あなたの住まいで起きること
    あなたの家族に起きること
    あなたの仕事で起きること
    あなたの暮らしに起きること
    女性に起きること)
    第2部 今からあなにできること(個人ができること
    女性ができること
    企業ができること
    地域ができること)

  • 朝刊の広告を見てポチり、夕方届いた本書を夕食後にサクっと読んだ 。人口が減少し高齢化がすすむとどのようなイシューが顕在化するか、ということを生活者の視点から書いている。

    例えば、
    - 空き家が増加してスズメバチが増える
    - 田舎の親の遺産を都会に住む子供が相続すると、預金を地銀から都銀移すので地銀潰れる
    - 農家の後継者不足野菜生産量低下につながる
    - ネットショッピングがますます浸透するがドライバー不足でモノ届かない、
    などなど。

    仕事のこと、不動産のこと、自己研鑽のこと、など考えることが多い。軽いが良い本 。

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著者プロフィール

1963年、名古屋市生まれの作家・ジャーナリスト。人口減少対策総合研究所理事長、高知大学客員教授、大正大学客員教授、産経新聞社客員論説委員のほか、厚労省や人事院など政府の有識者会議委員も務める。中央大学卒業。2014年の「ファイザー医学記事賞」大賞をはじめ受賞多数。主な著書にはベストセラーの『未来の年表』『未来の年表2』『未来の地図帳』『未来のドリル』(いずれも講談社現代新書)のほか、『日本の少子化 百年の迷走』(新潮選書)などがある。


「2022年 『未来の年表 業界大変化 瀬戸際の日本で起きること』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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