未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること (講談社現代新書)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065117682

感想・レビュー・書評

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  • 1が新書大賞にもノミネートされ、割と周りでも読まれている印象。
    今回は年表形式ではなく、コンテンツ毎に掘り下げた形なのと、「あなたにできること」の内容が若干加えられた?(個人的には老人大学の案が気に入っていたけど、それはなくなっていた)
    分かりやすいは分かりやすいけど、前に出版された時期から離れてない分、内容として大きく変わった感じもしなかった。

    戦略的に縮むという考えには、賛成。
    だけど、例えば在宅ワークが一般的になって、通勤スタイルが変わったら、そこでまた雇用のバランスは崩れるわけで。
    筆者も手の打ち方が生温いと仰っているわけだけど、どこか手を付ければ、どこか損をする(需要が減る)ことは致し方ないのかもしれない。
    ある意味では、縮小されてきた仕事に脚光が浴びることになったり、AI化したり。
    老後が怖いとも思うけど、想像を及ばせると少し楽しみでもある。と言うと、怒られるかな。

  • 前作が少子化・高齢化に伴って起こることをマクロ的な視点から分析し、それを政治的に解決していくためのアイデアを綴った本であったのに対し、本作はミクロ的な視点から、我々一般国民の生活に具体的にどのような影響が出てくると予想されるか、について書かれている。
    ■不慮の事故は自宅で起こる
    ■空き家の増加(東京でも)
    ■駅の階段、電車の乗り降りなどに時間が掛かる
    ■トラック・バスの運転手の不足→運行休止、荷物が届かない
    ■中小企業の後継者不足から解散・倒産へ
    ■相続遺産の東京への移転→地方の金融機関の事業継続困難に
    ■投票所が減少
    危機感を煽るために、少し悲観的に書かれているような気もするし、負のスパイラルもいずれ受給バランスが反転することで落ち着くだろうと思うが、これらはある程度確からしい予測がつくことなので、今のうちから手を打っておくべきだという著者の考えには100%賛成。政府にも企業にも言えることだけど、コトが起こってからの対症療法ではなく、布石を打っておきたいものだ。

  • 2023/07/13 amazon 399円

  • 一冊目の「未来の年表」に比べ内容が薄い。
    一冊目は少子高齢化がいかに進むか。二冊目のこれは少子高齢化の進行により、身の回りに起こることの予測・紹介。
    内容は目次と扉の人口減少カタログだけ読めばほぼ足りる。

  • 一人で2つ以上の仕事をこなす。

  • もう自分(の周り)に起きていること

    ●3-4 東京の路線が縮み、会議に遅刻する
    →2020年冬から始まった新型コロナウイルスの流行により、学校のオンライン授業、企業の在宅勤務(テレワーク)、一般人にも不要不急の外出自粛が広がり、通学・通勤・一般旅客が減少し、鉄道各社の収益は急激に悪化した。そのため、首都圏の2021年3月ダイヤ改正では、始発時刻繰り下げ・終電時刻繰り上げが実施された。2022年3月には、ラッシュ時・日中の運行本数減便が予定されている。

    ●4-3 ガソリンスタンドが消え、「灯油難民」が凍え死ぬ
    →足立区に住む人によると、昨年まであった灯油の移動販売が今年はなくなったという。事業主の高齢化によるものかは分からない。

    ●⑦テレワーク拡大する
    →自分自身も2020年3月から2021年11月まで、出勤2~3日、在宅勤務3~2日のシフト勤務を余儀なくされた。

     2018年5月20日発行のため、2021年からの新型コロナウイルスの流行はまったくの想定外だが、それが皮肉にも、著者の予測と対策の実現を早めてしまった。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/715254

  • 読書感想文課題

  • 河合雅司(1963年~)氏は、中大卒、産経新聞に入社し、同社政治部、論説委員、また、内閣官房有識者会議等の委員を務めた。大正大学客員教授。
    本書は、少子高齢化が進む日本が、今後どのような社会になっていくのかを、年表のように年次毎に示し、ベストセラーとなった『未来の年表』(2017年)の続篇で、10年後、20年後にそのような社会になったときに、我々の身の回りでどのようなことが起こるのかを、カタログのように示し、更に、そのときに備えて今からできることを提示したものである。
    私は新書を含むノンフィクションを好んで読み、興味のある新刊はその時点で入手するようにしているが、今般、過去に評判になった新書で未読のものを、新・古書店でまとめて入手して読んでおり、『未来の年表』と併せて本書を手に取った。
    前半の起きることに書かれているのは、自宅での不慮の事故(による怪我や死亡)が増える、所有者不明の土地や空き家が増える、(タワー)マンションが老人ホーム化する、農業従事者が減り野菜が高騰する、子供の数が減り子供が運動不足になる、高齢者が街に増え様々なことに時間がかかるようになる、中小企業の後継者が減り産業全体に影響が出る、高齢社員が増え社員全体の士気が下がる、公共交通機関が縮小し移動に影響が出る、高齢化が進み選挙制度・作業を維持できない自治体が出てくる、トラックドライバーが減り配送に影響を与える、ガソリンスタンドが減り石油や灯油の供給ができなくなる、山林が放置され自然災害が増える、等であるが、確かにそうなるだろうと思われることもあるものの、因果関係が短絡的なものも少なくない。また、「伴侶に先立たれると、自宅が凶器と化す」、「亡くなる人が増えると、スズメバチに襲われる」、「高級タワマンが、「天空の老人ホーム」に変わる」、「小中学校の統廃合が、子供を生活習慣病にする」、「ガソリンスタンドが消え、「灯油難民」が凍え死ぬ」、「高齢女性の万引きが、刑務所を介護施設にする」等、殊更刺激的に表現をしているのも気になる。
    後半の、今からできることには、個人ができることとして、①働けるうちは働く、②1人で2つ以上の仕事をこなす、③家の中をコンパクト化する、女性ができることとして、④ライフプランを描く、➄年金受給開始年齢を繰り下げ、起業する、企業ができることとして、⑥全国転勤をなくす、⑦テレワークを拡大する、地域ができることとして、⑧商店街は時おり開く、が挙げられている。こちらは、今さらという印象が強い。
    著者は“二匹目のどじょう狙い”ではないとわざわざ書いているのだが、少し考えれば想像できることを、不要に過激に書き立てており、“二匹目のどじょう”はもとより、非常に悪趣味である。
    批判的な読書に慣れていない若い人が読んで、全面的に信じ込み、将来を過剰に悲観することすら懸念される。
    (2023年2月了)

  • 健康とお金が大事

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著者プロフィール

1963年、名古屋市生まれの作家・ジャーナリスト。人口減少対策総合研究所理事長、高知大学客員教授、大正大学客員教授、産経新聞社客員論説委員のほか、厚労省や人事院など政府の有識者会議委員も務める。中央大学卒業。2014年の「ファイザー医学記事賞」大賞をはじめ受賞多数。主な著書にはベストセラーの『未来の年表』『未来の年表2』『未来の地図帳』『未来のドリル』(いずれも講談社現代新書)のほか、『日本の少子化 百年の迷走』(新潮選書)などがある。


「2022年 『未来の年表 業界大変化 瀬戸際の日本で起きること』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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