妻のトリセツ (講談社+α新書)

著者 :
制作 : 黒川 伊保子 
  • 講談社
3.68
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本棚登録 : 3802
感想 : 491
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065133392

感想・レビュー・書評

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  • 恋愛中で恋人に不満を持っている人、特に男性、または女性を大事にしたいと思ってる男性全般、自分が何者か知りたい女性にオススメな本です。

    大学2年間で大学の授業よりも勉強した恋愛。この本に書いてあるほとんどのことは経験し、彼女との対話によって学び、乗り越えてきました笑。非常に、苦労しました。徹夜でラインとかもした記憶あり。無駄じゃないかと心折れかけた時もあったが、諦めず頑張って良かった。ある程度普遍的なことみたいで、自分もきちんと社会勉強できているなと実感。

    女性にとっては、話を聞いてもらうときは最悪、「演じてもらう」ので満足らしい。これは自分の彼女にも言われたことで、男のじぶんにとっては非常に不思議。そんな嘘っぽく話を聞いても共感すれば、満足するんだなあと。「聞き上手であれ」っていうどこで教わったことは納得したが、「演じて共感」は今でも理解できない。さらに彼女は「女性ってめんどくさいね」とも自覚済み。でも自分を変えようとは努力をしない。不思議すぎてもはや魅力を感じちゃう。ただし、個人差はあるはずなので、絶対の答えはないし、女性全員が当てはまるとも限らないと思っている。女性の謎は一生勉強して、一生わからないまま死ぬのだろう。

    帯にも書いてあったが、女性である筆者が女性のことを「理不尽」と言ってくれてることで、男である自分は非常に救われた。
    実際、この本に書いてあるようなメソッドは男性脳にとって非常にストレスだから、疲れてる時にこれを実践するのは難しいのだ。だから読み進めていくたびに「将来は職場でも家庭でもゆっくりする場がない」んだなと絶望してしまった。結婚はできる気がしない…と。しかしこの「理不尽」を当たり前にすることこそ、二人で築いていく家庭を唯一無二のすげーあったかい場所にさせていけるんだなと思いました。将来はいいパパになりたいと思ってたから、女性脳を勉強させてくれてる彼女、そして本書には感謝ですね。
    そして、うちパパはこういうことができてるから幸せな家庭を築けてるんだなと強く実感。うちのパパすげぇ。女心というか「女マインド」をよくわかってるわ。パパになるって、すげー器大きくなることなんだなと思った。



    これから本を読む人にとって、特に女性はタイトル・本文の言い回しに気にくわないところがあると思う。しかし、女性は誰しも、男性(恋人)に求めてるものは少なからずあるはずだから、その女性脳的要求の理解に関して男性を助けてくれる本だと思えば、本書は男性だけでなく、多くの女性にとってもプラスになるものではないだろうか。

    脳科学って、茂木健一郎とか怪しい人がやってる分野だなーとしか思ってなかったけど、本書で少し興味が出てきたのでこれから他の脳科学に関する本も読んでみたいと思った。



    [余談1]
    第2章では女性をポジティブな感情へと導くための「ポジティブトリガー」について話が展開されており、「オセロのように石を置く位置も重要だ。置く位置次第で、黒い石(負の感情を持つ記憶)が、白い石(幸せな感情を持つ記憶)へと、パタパタと全てひっくり返ってしまうことさえある」という記述がされていた。このことについては自分の実践例がある。
    それは一昨年のクリスマス直前、クリスマスディナーの予約をせねばならなかったが、直前すぎたのでどこのレストランもいっぱい。彼女も頑張って探してくれたが予約は取れず。どうやら彼女はイライラしていたようだが、「俺も頑張ってんだからそんな怒んなくてもいいでしょ…」と思っていた。が、そこでふと思いついたのが初デートで行ったイタリアンレストラン。あそこはリーズナブルだしあんまり人がいないから予約が取れるだろうと見て電話したところ、案の定予約がすぐに取れた。その報告を彼女にすると、ものすごく喜んでくれ、その場にいた女友達にも自慢したほどだという。
    自分は予約を取れたからとりあえず良かった、という思いしかなかったが、彼女にとってはとてもいい記憶として残ったそう。棚からぼたもちではあるが、こういうことで女性を喜ばすことが出来るんだ、と身をもって知ることができた。これこそ女性脳特有な事例なのでは?

    [余談2]
    これだけ男性脳と女性脳の違いがあるなら、一夫多妻制もいわゆる「自然」な状態なのかなと思ったり。言い方が適切かわからないが、人間が高度に社会的、文化的になっているほど本書の通り、男性が女性に寄り添って行動ができるんだなと思えた。

  • 妻側ですが、読んでみた。
    夫は読書しない人なのがとても残念…

    クスッと笑いそうになったり、ほんのちょっと泣きそうになったりしながらの読書は久しぶりでした。

  • もっと早く読んでおけば良かったと後悔した。短く簡潔にまとめてくれていて、2日くらいですぐに読み終えた。
    妻、というより女性脳について解説と対策が書かれているため、会社にいる女性の社員にも応用ができる。
    しかし、とにかく「事実はどうでもいいからとにかく共感。そして起きたことよりそれが起きたことでどんな気持ちになっているのか」に寄り添うのが大切だということがしっかりと理解できた。
    妻に対してこれらを意識したところ、ほんの少し関係が改善した気がする。
    今度は自分の目線で続編の「夫のトリセツ」を読んでみようと思う。

    ・妻には女友達として接する

    ・解決策ではなく共感するのが大事だ

    ・妊娠中はしょうがないものだと納得するしかない

    ・理由が本当のことであっても説明してもしょうがない。遅れたのであれば「君を1人で不安にさせてしまってごめんよ」が正解。

    ・子供はどんなに反発しても母の味方をする父を嫌うことはない。むしろ頼もしく思ってくれる。

    ・面倒くさかった、忘れてた、というのは馬鹿。正解は「何度も嫌な思いをさせてごめん」

    ・女性に対して、心を否定してはならない。心は肯定してあげたあとに事実を話す

  • わかる〜(笑)!そうそう、と思いながら読んだ。素敵だなぁと思う男性は共感力が高い。女性は男性が話を理解してようと理解していまいと、「うんうん、そうだよね」「そうなんだぁ、それは大変だったね。ささ、美味しいチョコ買ってきたから食べて!コーヒー淹れるね」なんて言われたら、「この人は私のことわかってくれてる!」と安心して全信頼をおく。男性は「いつまでこの話続くんだろう…」と心の中で思っているのかもしれないが、根気強く話を聞いて欲しい。その際、一切アドバイスはしないでほしい。そのアドバイスっていらない。いるのは程良い相槌だけ。
    モテたい男子、家庭円満を願う旦那さんは、外面だけでもこのような行動をとることによって、絶対に女子や奥さんに好感を抱かれること間違いなし!そしてきっとその外面は、繰り返すことによって本当の行動になっていくだろう。

  • 男と女ではそもそも脳の作りが違うと言うことを前提に、日常生活における様々な場面を想定した際のベストエフォートが散りばめられている。
    男は、狩りの時代からの習性で、世の中を俯瞰して全体感を把握することを得意としているのに対して、女性は子孫を残す、守ることを第一とすることから、自身を守ることを第一に考えている。
    この根本的な違いが元となって、男女間の特に夫婦のいざこざが説明できると言う点は非常におもしろかった。
    常に妻を一番に考え、共感し、日々の苦労を労い、感謝の意を伝える。基本は反論しない、妻は夫に対して意見ではなく共感を求めている。
    これはポーズでも良いのでその姿勢を崩さないことが大事である。
    極端な部分もあるので、全てを実行しようとは思わないが(やったとしたら若干気持ち悪い)、基本共感する意識はこれまで以上に高く持とうと思った。
    面倒ではあるが、これも自身の精神衛生上のためだと思って頑張ろう。

  • 妻のトリセツ
    黒川伊保子 編著 講談社+α新書

    〜第1章〜
    辛い記憶「ネガティブトリガー」を作らない
    ↪︎負の感情に伴う体験記憶の引き金=ネガティブトリガーを発動させない。
    ・女の会話の目的は共感
    (共感こそが相手の脳への最大のプレゼント)
    ・意見が違ったらゲインを提示しよう
    ・「〜っぱなし問題」を放置しない
    ・プロセス指向の女性脳/ゴール指向の男性脳
    ・絶対に心を否定しない(心は肯定)

    〜第2章〜
    「ポジティブトリガー」の作り方
    ↪︎幸せな感情に伴う体験記憶の引き金=ポジティブトリガーの作り方と発動。
    ・楽しみには「予告」と「反復」を。
    ・プレゼントに物語をつける
    ・欧米男性のエスコート術
    ・妻は男の守り人

    おわりに
    〜本当にいい夫の条件〜
    ・おおむね優しくて頼りがいがあるが、時に下手をして、妻を逆上させる男

  • 前から気になっていた本ですが、やっと読みました。
    「あるある!そういうこと。」「なーるほどねー」と一人で妙に納得してしまいました。
    結婚したら、まずこの本を読みましょう❗(笑)
    ぜひぜひ、みなさんも読んでみてください。

  • 諸事情あって読んだのだけど、タイトルに全部出てるよね…。
    「名もなき家事」についてなど、細かい部分は悪くないが、この本の立ち位置がね。
    “女脳”は“男脳”と違う(だから理解しなくていいという放棄を内包すると思う)ので、「トリセツ」(女性一般にそれが当てはまるくらい単純だと思ってんのか…)で上手く転がしてやっていきましょうよ、という上からの態度。
    「トリセツ」という言葉が冗談のつもりなのはわかっています、でも関係性の話で、人をモノ扱いする言葉を出しちゃだめだと思う。
    著者が女性だというのも、「私はわかってますよ、わかってあげられる女性もいますから」という男性への目配せを感じるし。
    小賢しいこと考えなくても、同じ人間として尊重すればいいんじゃないでしょうか…対等だと思えばできるよ…。
    「男性は共感や心を肯定することが難しい」(こんな風に書かれて男性は腹立たないのかな…感情的でない男性スゴイってなるのかな…)のは、狩猟時代の生活がうんちゃらというより、現在の社会構造にあるマッチョさが大きな原因じゃないでしょうかー。

  • 全ての女性に当てはまるかどうかはわからないが、大変ためになった。また読み返して妻との関わり方を改善していきたい。そういえば私は結論をすぐに出したがるなぁとか、思い当たる節が多過ぎる。

  • 参りました。
    仰る通り。
    女性脳を理解していない事を理解しました。
    なるべく夫婦間に波を立たせにように付き合うのが夫の務めと心します。
    妻の為の「夫のトリセツ」も期待しています。

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著者プロフィール

黒川伊保子(くろかわ・いほこ)
1959年長野県生まれ。奈良女子大学理学部物理学科卒業。
(株)富士通にて人工知能(AI)の研究開発に従事した後、コンサルタント会社、民間の研究所を経て、2003年(株)感性リサーチ設立、代表取締役に就任。脳機能論とAIの集大成による語感分析法を開発、マーケティング分野に新境地を開いた、感性分析の第一人者。また、その過程で性、年代によって異なる脳の性質を研究対象とし、日常に寄り添った男女脳論を展開している。人工知能研究を礎に、脳科学コメンテーター、感性アナリスト、随筆家としても活躍。著書に『恋愛脳』『成熟脳』(新潮文庫)、『人間のトリセツ ~人工知能への手紙』(ちくま新書)、『妻のトリセツ』(講談社+α新書)、『定年夫婦のトリセツ』(SB新書)、『息子のトリセツ』(扶桑社新書)、『思春期のトリセツ』(小学館新書)、『恋のトリセツ』(河出新書)など多数。

「2022年 『女女問題のトリセツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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