化粧する脳 (集英社新書 486G)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087204865

感想・レビュー・書評

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  • 課題図書

  • 常に見ている自分の顔は左右対称。
    人の顔は化粧しているかどうか間違えることがあるのに、自分は間違えない。
    化粧をした自分の顔は他人の顔を見ている時のような脳の動き。

    化粧は社会化のための作業で、必須の作業。
    言葉を選ぶのと同様に、顔を選んでいる。
    スッピンも無遠慮な言葉もオバサンやオジサンの特権で、魅力を無くす副作用。

    上手くまとまらないが、化粧に対する認識は変わった。

  • 読んでみていろいろ思うことはあるんだけどうまくまとめられないのは、きっと僕が馬鹿だからだと思う。

    人に見られること、化粧した自分は他人として認識してること、客観性がコミュニケーションに必要で、うまくやっていくために化粧というのがうまく機能したり、訓練になってるという感じがしたりした記憶がある。

    しかし、化粧って文化は平安時代にはすでにあったわけで、なんかうーんってなってたりする。男性が化粧する文化もいくつかあるはずでその文化の男性の社会性とかも気になるところである。

  • 帯文:"他人はあなたをどう見ているのか?" "社会的知性を育むメソッドとは?" "見た目への意識をめぐる衝撃の論考!"

    目次:まえがき、第1章 顔は口ほどにものを言う(顔とコミュニケーション)、第2章 化粧は鏡であり,窓である(化粧と脳科学)、第3章 美女と野獣(美の進化論)、第4章 饒舌と沈黙のあわい(秘密を抱く女は美しい)、第5章 そして世界は,明るくなった(メタ認知と自己批評)、…他

  • 他者を通して見る自己。鏡。

  • 人間の脳は視覚優位、見た目で判断。特に“顔”が重要
    (本質は目に見えないが…性質として)
    人間の特徴=社会的知性、他者とのコミュニケーション、利他性(⇔利己性)

    鏡を見る=他社の視線を意識
    化粧をする=なりたい自分を作る

  • オンナは なぜ化粧するのか?
    ということを考察するのは オンナ心理を 理解する上で
    重要なことだと思える。

    茂木健一郎は言う
    『「化粧をする」ということが人間の「自我」に対して重要な影響を与える。
    人は他者とのかかわりの中で生きている。
    他人が自分をどう見ているのかということが
    「私とは何か」という「自我」の成り立ちに重要な影響を与えざるを得ない。
    「自我」というものが社会的に成り立つものであること。
    「私」は他人とのかかわりの中で生まれてくるものであること。
    多くの女性は、自分自身の外見を「化粧」を通していわば
    「演出」していくという経験を積み重ねるのである。
    「化粧をする」ということは、他者から見られることを前提に、
    自分自身のあり方を見つめなおすということである。
    女性たちは、毎朝鏡に向かって化粧をする。
    他者の視線を受け入れるかたちで自分を磨く。
    鏡の中に映る自分の姿に「私とは何か」という
    究極の哲学の問いへの答えがある。』

  • 自身も男なので化粧はしないですが、発想の面白い1冊でした。そうですね人間はいろんな顔をもっています。そう、脳も同じです。

  • 他者との関わりを通じて自分を認識するという能力は、人間だけが持っているもので、その能力は自己の中に他者の存在を意識することで磨き上げられる。
    本書ではそれを化粧に例え、化粧という行為そのものだけでなく、言動や思想にも化粧が施されていること、また外見に比べ言動に化粧が足りない(=他者を慮る気持ちが欠けている)事への問題提起をしている。

    メタ認知、ミラーニューロンなどなど科学的観点からの考察が書かれているかと思いきや、かなり社会学寄り。というか文中に根拠となるデータが乏しく、印象としてはちょっとした意見文、という感じ。
    巻末にある共著の恩蔵氏の内容を本文に盛り込んだらもっと説得力があっただろうに、と残念に思う。

  • 私は、以前、人の目を気にして、動けなくなっていた。人の目ばかりを気にして失敗をを恐れては、人生は固まってしまう。私は自分に対して思う。今ある自分が、そんなに価値のあるものか。人の評価を恐れて一喜一憂している場合ではない。いまこの瞬間にどんなふうに見られても、自分にとって大事なものをつくっていくのが先じゃないのか。人の目はときに辛辣で、厳しくもあるけれど、私がどんなふう縫い着ているかということを映し出している鏡でもある。自分の人格を鍛えれば、きっと他者は微笑んでくれる。そしてきっと、他者を愛することができる。私はそのように思う。
    158頁

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著者プロフィール

脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科特別招聘教授。「クオリア」をキーワードに、脳と心の関係を探究しつづけている。1962年、東京生まれ。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了。理学博士。
著書『脳と仮想』(新潮社、第4回小林秀雄賞受賞)『今、ここからすべての場所へ』(筑摩書房、第12回桑原武夫学芸賞受賞)『脳とクオリア』(日経サイエンス社)『脳内現象』(NHK出版)『感動する脳』(PHP研究所)『ひらめき脳』(新潮社)ほか多数。

「2013年 『おぎ・もぎ対談 「個」育て論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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