- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087452587
感想・レビュー・書評
-
シリーズ3作目
今回もほっとする、いい作品だと思う。
二人の関係もいい感じで良いが、何よりも時計にまつわるストーリーがいい。
時計=過去の苦い思い出・・過去はやり直せないが、悪かった記憶を少し補正してくれる薬のような感じだろうか。
「懐中時計」に関する短編が良かった。高校の同級生の友情と被害に逢った女性への思い、それが完治はしないが治療できた気がする。ハッピーエンドにはならないが、3者ともに気持ちが通じた終わりかたが心地よい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
順調に進む明里と秀司の間に、ライバルと家族の価値観問題。
連作短編の読みやすさに加えて、やっぱり恋愛要素は外せない。
前向きになったつもりの明里の心の後ろめたさと
大らかで包み込むような秀司の思いの中にある強さ。
家族とは。結婚とは。
何が正解なのかはわからないけれど、お互いを想い合う2人の姿に背中を押されるようだ。 -
今巻は謎の幻影回想が出てこなかったので、心安く読むことができた。相変わらず太一は不思議君だけれど。
本屋で「心が癒されたい人へ」というPOPに惹かれて手に取ったこのシリーズ。全てハッピーエンドという訳にはいかないけれど、根っからの悪人は出てこないし、毎回何かしらの納得をして話を締めてくれるので、読んでいて安心感を持てる。
実父の謎まで解けたけれど、まだこのシリーズは続くのかな?明里と秀司が結ばれるまでやってくれるのかな? -
2014年12月刊。文庫書下ろし。シリーズ3巻め。4編の連作短編。ノスタルジックなファンタジーにこだわり過ぎで、話に無理が目立ちます。無理にファンタジーにしなくても良いのに。
-
思い出のとき修理しますシリーズ3作目。
今回は「家族ぐるみ」がテーマのものが多かった。
ライバル出現か!?のくだりは、一々会話に動揺を誘う話を入れてくるキャラが苦手だからか、読むのが少々疲れた。しかし秀司って優しい彼氏やね~ -
シリーズ3作目。
ほっこりしたこの物語の雰囲気が好きです。
続きがまた読みたくなります。 -
"誤解が解けないまま時は過ぎた。立ち止まりたくても、みんな、進んでいくしかないから、ときには奇跡に頼りたくなる。
「神社は、忘れさせてはくれないんだそうですよ。でも、きっかけはくれたんじゃないかな」
過去を修復するための、きっかけを。
うつむいていた顔を、彼女はようやく少しだけ上げた。
もしかしたら、奇跡の芽はありふれたところにある。それを奇跡にできるかどうかは、たぶんその人しだいなのだ。
秀司が差し出した懐中時計を、菜穂子さんは両手で水をすくうようにして受け取った。"[p.101]
全体的にぼんやりと包まれて終わるから、すぐ隣に息づいてる不思議とも捉えられるし、現実的にも捉えられるし。
あと2冊くらいで終わりそう。
"携帯の番号をメモした紙を差し出すが、太一は受け取ろうとしない。
「また来るんだろ。そのとき声かけてくれって言っといてよ」
「電話くらいしてあげたら?」
「やだよ、ケータイ持ってないし、社務所に電話ないし」
電子機器にさわると壊してしまうという体質の人がいるらしいが、太一はそれだという。だから携帯電話を持っていない、とは本人の弁だ。
「電話なら秀ちゃんに借りればいいじゃない」
「苦手なんだよ。雑音や混線でちゃんと話ができないんだ」
「どれだけ電波体質なのよ」"[p.285] -
ほろ苦さもあるけれど、優しい物語です。
主人公の支えとなる男性キャラの設定が非常に少女マンガ的完璧ヒーローなので、ありえないと思いつつ全体の雰囲気が柔らかくなってます。 -
伯母さんのひょんな話から、実のお父さんのことが気になって仕方のない明里。
明里と修司の、それぞれの親が出てきます。
クライマックスに近づいているのかな? -
シリーズ3作目
明里の家族の複雑さもほどけてゆきそうで
ほっこり