鳩の栖 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 2236
感想 : 190
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087471243

感想・レビュー・書評

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  • 短編+続編1本の、3時間あればぜんぶ読めるお話たちです。
    最初は、あらすじにあるお話。ほんのりとした恋心にも近い友愛と、忍び寄る静かな終わりの気配。逝ってしまう少年の、それでも明るい振る舞いが、ちょっと切なくなります。

    あと、それほどホモホモしていないのでちょっと安心します(笑)

    全体的には、淡い雰囲気漂う内容です。
    猫道楽と比べると結構薄過ぎるかもね。

    脱線しますが、長野まゆみさんの思う理想少年像って、手にとるようにわかりやすいですね。

  • ワタシが高校生の時に模試に出題されました。邪な気持ちで何度も読みました。結果はそれはもう。ワタシ自身にそういう気質があるので色眼鏡で見てたらごめんなさい。

    どの少年の雰囲気も繊細で、美しく描かれていると感じました。肌が白くて、髪の毛がサラサラで、下まつげが長くて…というような美少年をイメージしてしまいます。

    一日休みの時に、ゆっくり時間をかけて読みたい本です。

  • 長野まゆみさんの作品の中でいちばんお気に入り。

  • うつくしくあわい。
    透明な切なさ、苦さ、やさしさ。

    「夏緑陰」
    「栗樹―カスタネチア―」

    が特に好み。

  • 泣ける本。

  • 文体と表紙が合ってて良い
    癒やされる本
    なんどもよみたいな

  • 抜粋
    窓に光る雨垂れは硝子の中から沸いてくるように見えた。

    日本語の美しさ。
    心情の描写が丁寧で心が震えるよう。
    文字数少ない短編でこんなにも心が切なくなって涙が込み上げる話を書ける長野まゆみさんは本当に素敵だ。
    長野さんの言葉、それはまるで鉱物のようだと時々思う。
    無骨な漢字の殻の中に秘める奇跡の煌めき。
    長野さんの手によって研磨された言葉を読愉しみ。

  • 長野まゆみさんを知るきっかけとなった栗樹を含んだ短編集。
    とても鮮やかなお話達でした。

    夏緑陰を読んだ時の衝撃を忘れられません。
    ギラギラとした太陽や陽炎に映える緑の木々を揺らす暑い空気が本当に目の前に存在するのではないかと思えるほどの繊細な描写、とても気に入りました。
    冬であっても夏の空気をしっかりと味わえるお話。
    レモンのヨーグルトや苹果ジュース美味しそう。

    細かな、悪く言ってしまえばくどくどとした描写が苦手な人には絶対お勧めしません。
    時間のある時にゆっくりと、一文字一文字読んで欲しい。

  • 表題作にもなっている「鳩の栖」が素晴らしい。
    硬質な文章の中に漂う柔らかい空気感がたまらなく好き。

  • せ…切ない!!><
    浮かんでくる情景がすごくきれい!

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)東京都生まれ。一九八八年「少年アリス」で第25回文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で第四三回泉鏡花文学賞、第六八回野間文芸賞を受賞。『野ばら』『天体議会』『新世界』『テレヴィジョン・シティ』『超少年』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』『45°ここだけの話』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』「左近の桜」シリーズなど著書多数。


「2022年 『ゴッホの犬と耳とひまわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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