- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087471243
感想・レビュー・書評
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p11〔「静かなのはいいことだよ。声をはりあげなくたっていい。耳を澄ませば、いくらだって聞こえるんだから。」(鳩の栖)〕
短編5本。
『鳩の栖』はある少年の静かな一瞬。
『夏緑陰』は過去を見る話。
『栗樹』は好きな相手に程意地悪しちゃうあれ?←
しかし最後はなんだか涙が出てきました。
『紺碧』『紺一点』は『紺極まる』の過去です。
浦里、やっぱりお前もか。と言いたくなりました。浦里は天然物って意味がよくわかるよ…。義兄のことが気がかりで仕方ない感じ。
全体的に直接的な暗喩はありません。それっぽいな~と思う位です。匂わす台詞はあり。
*個人的に気になるもの。
漢字一字でひらがな三字の名前。
レモンの意味する所。
海の意味する所。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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初めて読んだ長野さんの作品で、一番のお気に入り。静謐な文章で書かれる少年の心の動きに切なくなる。
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「栗木」が約一年前の模試に出題され、問題を解くのもそっちのけで夢中になって読んだ記憶があります
(超主観読みになって点数はボロボロでした……というか、完全に邪目線に陥っていたのだけれど)
どの作品の少年たちも「切ねぇ!」ですが、一番「切ねぇ!」だったのは真木君でした
淡々としているけど、優しい文章が印象的です
思春期の少年たちの、子供と大人の狭間の、揺れ動きやすい感情が素敵に描かれていると思います
BL、と言い切るまでではないけれど、淡い感じが好きです
長野さんの他の作品も、読んでみたいと思いました -
教科書に小説が載るときって短くされると思うので、「鳩の栖」も短くなって掲載されたのでしょうか。
丸ままは・・・まずいと思うのですが(笑)
学年などにもよるけれど、小学校高学年以降ならわかる子はわかるでしょう。
いろいろ書こうとしたけれど、ややこしいのでやめます・・・。
この話から何を学び、それをどのように教えるようになっているのかわかりませんし、この話が教科書に載っているということに賛否両論あるのでは?とも思うのですが、こういう作家がいてこういう世界がある、ということを思春期の子どもに知らせるということはすごくすごく大きな意味があると思います。
本を読まず、教科書でしか小説というものに触れない子どももたくさんいると思います。
教科書に載ってる小説は家族の話とか、自然の話とか枠の中にきっちりおさまってる「いい」話ばかりなんじゃないかと記憶を辿っても思います。
だけど、世の中には枠におさまらない話とか世界もたくさんあるし、現実の世界で困ったときや辛くなったとき、苦しくなったときにむしろそれらの方が力になったり逃げる場所になることが多々あると思うのです。
別にこの話じゃなくてもいいし、これ以外にふさわしい(?)小説があるのならそれでいいです。
「良い話」ばかりじゃなくて、本当に自分が好きだと思えるものとか、人生の糧となるような本や作家に出会えるきっかけが、できたらこれからもちょっとでいいから教科書にあればと思います。
長野さんの小説としてはそこまで好きではないので星は3つで。 -
文章の清らかさのようなものがそのまま描かれている少年たちの清らかさに通じているような気がした。
彼らが人を思う気持ちが「自由」なのだろうか?
そこのところは私にはあまりピンと来なかった。
またいつか読み直してみたい。 -
沁み込む。
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模試のやつ
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涼しい。この切なさとあたたかさは大変良い。