希望病棟 (小学館文庫 か 46-2)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094068368

感想・レビュー・書評

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  • 後悔病棟のほうが個人的に好きだったかな

  • 後半〜終盤直前まで、目を背けたい物語に一度本を閉じた。最後は希望を感じられる結末だった。

  • 04月-12。3.5点。
    後悔病棟続編。「あの」聴診器を引き継いだ後輩女医。遺伝子がん治療の治験を実施した、政治家の妻と児童養護施設の女子高生二人の本音を探っていく。。。

    面白かった。想像した物語より、二人の「強さ」が際立った。

  • 2024.04.19
    前作からアレンジを加えた進め方にはなるほど
    と思った。
    しかし、主要な登場人物がどうにも思い入れができない。賢いと言うべきか、あるいは正義感が強いと言うべきか、色々と考えさせられる人たちではあるけれど、生死の境を潜り抜けた割には深みがないないというべきか。

  • 前作はあまり印象に残らなかったのだが、今作は病気を克服した後の話がメインで別の観点の物語になっており面白かった。病院での描写は少なく、女性の社会進出を後押しする話もあるので、垣谷美雨の別の作品「あきらめません!」を思い出した。
    貧困を抜け出すために風俗で働くという提案を堂々としている本はこれ以外に見たことがない。最初は懐疑的に思ったが、それ以外に方法がないなら使えるものは使ったほうが良いのかなとも思った。

  • この病棟シリーズを読むまで垣谷美雨さんのことは知らなかったけど、読んでみたら面白かった。
    調べてみたら、『老後の資金がありません』という映画化された小説も書かれているみたいで読んでみたくなった。

  • 『後悔病棟』に続く第2弾。
    患者の心の声が聴こえる不思議な聴診器を
    ルミ子先生から引き継ぐ形となった摩周湖。
    (名前にインパクトありすぎ)
    摩周湖もルミ子先生と同じ、患者に寄り添うことができない。

    でも、周りの声を受け止め、聴き続けていると
    少し疲れたりしませんか?
    私は、ルミ子先生、摩周湖先生と同じかな。
    貧困の報道が流れてきても
    しっかり目を向けることなく聞き流してしまう。
    『希望病棟』は聴診器から届く思いを
    「読者のみなさんも聴いてください」という
    メッセージが込められていると思う。
    活字からだと、疲れることなく耳を傾けることができる。
    それは垣谷さんの作品だからかもしれない。

  • 心の中の言葉が聞こえ映像までも見えてしまう不思議な聴診器が、新米医師、摩周湖先生のもとに。

    前回と違うのは、未来を変える様な努力をする様になってゆくところ。

    今回、貧しい境遇の登場人物が多い。
    貧富の差は学業を受ける権利までも奪う。
    進学を考える様になった児童養護施設育ちの少女。
    捨て子だった。

    今は、国会議員の妻であるが前身はキャバクラで務め、育て切れず子供を捨てた経験がある妻。

    少女は高校を出たら自立しなければならないがどうやって学費と生活費を作れるか?

    色々な国の施作を探し出し・・・


    知らなければ、救われない。
    だが、どうやって子供たちは知ることができるか?
    親はどうやって救われるか?

  • 最近心が忙しないのか、
    こういう作品に手が伸びます。笑

    癌を患う患者さんと、ある物を通して
    そんな患者に向き合う医師の物語です。

    タイトルやあらすじからして
    重いのかなと覚悟していたのですが
    そんなことは全然なかったです!
    どちらかと言えば、読みやすくて
    読後感もスッとした感じ(?)でした。
    なので、どちらかと言えば少し
    物足りなく感じてしまう部分も...。
    (これは帯や店のポップの煽り文で
    勝手にハードルが上がっていた
    のかもですが....笑)

    ただ、癌を患ったところから回復して
    強く生きていく女性像が描かれているので
    お涙ちょうだい系じゃないのは
    良かったなと思います!
    シリーズとして他の作品も
    出ているので、気になるところですね。

  • 2020年刊。「後悔病棟」に続く作品。前作は後悔しつつも制限付きでやり直せる、的な設定で数話が並んだ。今回は希望を主題に登場人物を絞っている。希望を描く為に、設定がかなり重い! 登場人物が少ないので重さが織り成されて、更に重く、読む側の心にものしかかり、ちょっと苦痛…。これでもかと繰り返される苦悩表現は、正直、少し読み飛ばした。全体としては面白い。読後感は良く、楽しめた。

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著者プロフィール

1959(昭和34)年、兵庫県生れ。明治大学文学部卒。2005(平成17)年、「竜巻ガール」で小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。結婚難、高齢化と介護、住宅の老朽化などの社会問題や、現実に在り得たかもしれない世界を題材にした小説で知られる。著書に『リセット』『結婚相手は抽選で』『七十歳死亡法案、可決』『ニュータウンは黄昏れて』『夫のカノジョ』『あなたの人生、片づけます』『老後の資金がありません』『後悔病棟』『嫁をやめる日』『女たちの避難所』『四十歳、未婚出産』などがある。

「2023年 『うちの父が運転をやめません』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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