- Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101001388
感想・レビュー・書評
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30年近く前に雑誌「クラッシィ」に連載されていたエッセイ。毎回、文字数にして800数十字くらいの短いもの。それでも、ちゃんと村上春樹らしさを出しているところは、さすがにプロフェッショナルな作家だ。もっとも、その程度は回によって違うのだけれど。篇中、もっとも「らしさ」が出ていると思ったのは、第24回「地下鉄銀座線における大猿の呪い」か。また、ほとんどの男がアンダーパンツを自分で選んで買わない(第19回「小確幸」)というのは、そうだったのかと意外だった。男性のみなさん、そうなんですか?
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ちょっとした時に、適当な所を開いて、文章を楽しむ。仕事の合間、寝る前、電車の待ち時間。いつでも気軽に読めてよかった。
夏目漱石の「草枕」に、「小説は、御神籤を引くように、開いたページを漫然と読むのが楽しい」との意味の件があるが、まさしくこの本はそのように楽しめる本でした。(小説ではないけれど…) -
「小確幸」の意味をやっと知れて感動!
どうやらこれが初出だったよう。
ゆるいのに、流されてない。
読むたびにすごいなあと思います。 -
もの凄く短いエッセイ集なので、寝る前に少し読むのに最適。
だと思う。
春樹のエッセイは、春樹のストレートな日常が垣間見れるので凄く好きです。 -
安西水丸挿絵の村上春樹のエッセイ。お馴染みのゆるゆるな雰囲気。ノルウェイの森前後の時期に書いたものらしい。掲載誌がクラッシーだからか、ファッション誌に見合った話題を無理やりねじこんでる感がところどころにあるけど、相変わらず日常の描写が非常に身近に思えて面白い。ブラームスのパトロンの話が好き。
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のんびりな午後にお茶でものみながら~という雰囲気。
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美しい。
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私が大学を出て社会人になった頃に書かれた文章。
結局、私は一人前になれなかったわけで、そんな半端者でこころに棘のささった私でもほのぼのさせられる優しい文章。
こういう実体験から、あの小説のあのシーンは生まれたんだ!という記述がそこここにあって面白かった。
人生は身体全体で生きるもんなんだと改めて思った。春が待ち遠しくなった。 -
リラックスした気分で読めるエッセイ。「村上春樹って変なことにこだわるなぁ…」とか突っ込みつつも、結局そこが楽しくて心が温まります。読後はどこか日常の一コマが違って見えるような気分になります。時代の流れも感じます。今は財布の中に子供や彼女の写真を入れたりしないですよね?(携帯でとってそのまま持ち歩くし)。地図をわざわざ書いたりすることも少ないですよね?(ネットで検索できる)。古き良き一昔前の香りが心地良い感じです。