斜陽 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.76
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本棚登録 : 13002
感想 : 1308
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101006024

感想・レビュー・書評

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  • 昭和の大メンヘラ貴族

  • 回数を重ねるごとに深みが増していく1冊だと思いました。さすが太宰治です。

  • 書き出しに魅かれる。
    「あ。」の使い方、スプーンを口に運ぶ様子をひらりひらりと表現するのも面白い。
    序盤の母娘の邪気の無いやり取りが微笑ましい反面、中盤から母親がどんどん弱っていき死が迫ってくる様子が悲しい。
     
    ページ数も文字数も多くなく、出てくる単語も平易であり同著者『人間失格』より読みやすい。
    が、それなのに、どうも読み解けなかった。

    かず子の革命とは結局何だったのだろう。
    直治が産ませた子〜の意味もわからない。
    時折出てくる「ギロチンギロチンシュルシュル」もわからない。当時流行ったフレーズなんだろか。
    ギロチン=革命と掛けている?

  • 1回読むだけでは理解しきれなかった、2回読んでもなるほどねが限界だった。。自分には難しかった。出直してきます

  • 女性語りの技術レベルが高くて繊細で綺麗でした。太宰治が書く他の本も気になります!

  • イタイ…
    ともすれば厨二病…感…
    現代に置き換えるにしてもなかなかのもんです。

    が、これを文学たらしめているのは、
    美しい文体と
    「美しいもの」の表現…直治が恋した上原の奥さんの生き様の美しさ…の切り取りと描写…

    人間の「社会からの見られ方」から離れた本能に従う…これが革命なんだろうか。

    直治の「貴族らしさ」…嫌いじゃないんだけどなぁ。

  • 人間はしんどい時、目的もなく拠り所を求めてそれに執着してしまうんだろうなー。って思った。

  • 2022.6.19

  • 前半は母親のいる生活が淡々と進んで行きます。違和感のある敬語に辟易して飽きてしまいそうだったけれど母の死をきっかけに物語は動いて引き込まれる。母親に道徳観に貴族に囚われていたけれど、直治もかず子も堰を切ったように不良になり革命する。

    屈折した感情がどの人物にもあって、ルサンチマンに抗う心情の描写というか、これが太宰治の文学なのだろうなぁと感じました。

    直治の遺言の「もういちど、さようなら。姉さん。僕は、貴族です。」が印象的でした。

  • 三島由紀夫が太宰治を
    嫌いと言った訳がなんか分かる気がする

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著者プロフィール

1909年〈明治42年〉6月19日-1948年〈昭和23年〉6月13日)は、日本の小説家。本名は津島 修治。1930年東京大学仏文科に入学、中退。
自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながらも、戦前から戦後にかけて作品を次々に発表した。主な作品に「走れメロス」「お伽草子」「人間失格」がある。没落した華族の女性を主人公にした「斜陽」はベストセラーとなる。典型的な自己破滅型の私小説作家であった。1948年6月13日に愛人であった山崎富栄と玉川上水で入水自殺。

「2022年 『太宰治大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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