走れメロス (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101006062

感想・レビュー・書評

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  • 狂気さが持ち味なのに、的確な女性心理ついてくる感じが病みつきになる。

  • 正直に誠実に生きることの大切さは時代を超えた普遍性があると感じた。

  • 中学生で読んでも、大人になって読んでも、変わらず大好きな作品の一つ。報われて良かった。

  • 自分の命がどうであろうと、他人を助けてようとするところに感動した

  • 大人になってから読むと、こんなんやったっけ?てくらいおもしろいので、教科書に載せるという国の判断は正しいと思う。

  • もちろん表題を聞いたことがあったのでスッと手に取った一冊。退廃的できれいな文章と何となく共感できる息苦しさに魅せられて人間失格、斜陽、ヴィヨンの妻、もの思う葦に続き5冊目の太宰。短編集の中では一番面白く感じた。ただ解説にもあったようにこの共感は著者の文体に秘密があって読者が皆そう感じていると思うと少し妬ける。。女性を一人称にとった文章がなぜこんなに繊細に書けるのか、これだけ解っていれば女性にモテるだろうし、周りの人が無償で必死に生かそうと思ったのも納得した。著者の作品は私小説的なところが多く、冊数を重ねるたび太宰を知れて(知った気になれて)どんどん堕ちてしまう。井伏鱒二や志賀直哉などの太宰に親しい(?)人らの本も読んでみたいなと思った。
    特に印象に残ったのは富嶽百景、女生徒、駆込み訴え、帰去来・故郷。

  • 1. 友との信頼は鋼よりも強い。

    2. そんな固い友情で結ばれていても、心は時に弱くなることもある。

    3. そんな弱い心を強くしてくれるのは、友との信頼に応えようという思いである。

    4. その思いは、地位・名誉・権力を持ち、かつ悪意を持って接してくる人の心をも動かす力がある。

  • 2017.7.22
    太宰が晩年、落ち着いていた時に書かれた名短編である。思えば私は、自らを「人間失格」と思いながら、しかし「メロス」であることを求めていたように思える。だから太宰が好きなのかも知れない。
    信じられているから走る、もはや間に合うか間に合わぬかは関係ない、私はもっと大きな何者かによって走っている、というこの感覚。現代に失われているのものではないだろうか。できるできないは問題ではないのである、人間にとって大事なものに対して。それはこの表現の通り、語ることができない、形がないにもかかわらず、それに反して確信の強いものである。こういうものが、私は欲しかった。本物は、心が最も動く動因というものは、言葉で語れるものの向こう側にある。それは言葉足らずなのではない。語るという方法そのものでは掴めないものなのではないだろうか。語るという方法をどれだけ極めても、その延長線上にはないものなのではないだろうか。
    そういう心の真実を、美を、最近はよく考える。そこに人間の、生きることの価値や意味の感覚のヒントが、あるように思える。

  • 小学生以来に読んだきりかな。
    友情に疎いのかまだ作品を読み味わう事ができません。
    あと…あと…5年……待ってみようかな。

  • やっぱり、名作と言われるだけあって面白かったです。
    読む前は、堅苦しいというか、難しいような印象がありましたが、ひとつひとつの話の分量は少ないこともあり、問題なく読めました。

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著者プロフィール

1909年〈明治42年〉6月19日-1948年〈昭和23年〉6月13日)は、日本の小説家。本名は津島 修治。1930年東京大学仏文科に入学、中退。
自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながらも、戦前から戦後にかけて作品を次々に発表した。主な作品に「走れメロス」「お伽草子」「人間失格」がある。没落した華族の女性を主人公にした「斜陽」はベストセラーとなる。典型的な自己破滅型の私小説作家であった。1948年6月13日に愛人であった山崎富栄と玉川上水で入水自殺。

「2022年 『太宰治大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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