走れメロス (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101006062

感想・レビュー・書評

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  • 「メロスは激怒した!」
    「南無三!寝過ごした!」
    「やんぬるかな!」


    中学時代の国語の時間に端を発して流行った言葉たちw

    はっぴーえんどは読んでて気分がよくないから、
    なかなか手をつけなかったのだけど。
    「駆け込み訴え」が読みたくて読みたくて、衝動買い。

    「走れメロス」はやはり、名作なんだねえ、と。

    今更読み直して感じました。落とし方はやはり太宰。

    おしゃれ。素敵。



    あと、「畜犬談」も期待にたがわぬ面白さ。

  • 高校のころ、『駈込み訴え』がどうしても読みたくなって買った文庫。
    勢いのある文章で、愛憎入り混じった感情を吐露するユダの独白にとても惹かれます。

    それまで太宰治といえば、『人間失格』のイメージだったけど、
    『富嶽百景』なんかも読んで、かなりイメージ変わりました。
    まだ全部は読んでいないので、ゆっくり読みたいです。

    【B】

  • 冷静に考えると、メロスってのは無責任なヤツですよ・・・。
    勝手に友人の命を賭けてしまうんですからね・・・。

  • 【購入本】太宰治の本を読んだのは何年ぶりだろうか。長く目にしていなかったので、文体に慣れるのに時間がかかってしまった。だが『女生徒』『駈込み訴え』『走れメロス』の3編は、あの読んだときの快感を取り戻してくれた。「...ただ、さあさあ、もう少しのがまんだ...とただ、そのことばかり教えている。きっと、誰かが間違っている。わるいのは、あなただ。」(『女生徒』より)この言葉にはぐっときた。物事の本質に触れず、ただ繰り返す。それはとても寂しく、苦しい。終わらない痛みだ。

  • 走れメロスはもちろん、富嶽百景がとても良かった。女生徒は評価は高いが、初期の川本真琴の歌詞が延々と続く感じ。川本真琴も好きなんだけど、個人的にはここまで独り言聞かされるとちょっとなという感じ。

  • 2023.04.12
    Audible 大塚明夫さんの声にて

    あ、メロスって友人を助けるために走ってたのは、知ってた知ってた。
    え、でもまさかメロスが友人巻き込んでたなんて。。。なんて奴なん、メロス!

    結構、アホっ子というか猪突猛進というか、自分の感情に素直な人なんやね
    ジャンプの主人公みたいな青年で、ルフィとかマッシュみたいに渦中に突っ込んでちゃうみたいな
    太宰治って人間失格のイメージ強かったから、すごく意外な話だった
    というか、私、走れメロスってイソップ童話の1つだと思ってた。。。あー無知って怖

    友人が、1度だけ、メロスを信じんかったらしいけど、いつのタイミングかな?やっぱり処刑されそうな間際かな?
    ってか、聞き逃したかもだけど、友人何する人?弟子ってことで勝手にアリストテレス的な哲学者みたいなん想像してしまった
    そうすると、メロスと友人って何繋がりなんやろ
    学校かな。正反対そうな2人が友人ってなんか良いよね
    そしてメロス、フルチンで全速力で走って、フルチンで友人の足捕まったの!?
    結構、緊迫した描写だったけど、後からフルチン想像したら、間抜け感あるよね
    そういうなんか、お茶目な描写っていうか、実はっていう話の高低差というか、うまいよね〜

  • 「駆込み訴え」がすごい
    やっぱり太宰治は天才!

    ブックオフプラス22号一宮バイパス店
    にて購入

  • 10年以上前に入手した本だけど部屋を片付けた際に出てきたので改めて再読。
    この手の文芸作品は何度読み直してもいい。
    読んだ時の自分の年齢から感じるものは変わってくるし、作品の時代背景や風俗・風習など解ってなければ感じ方も違うだろうしね。

    この本は9編からなる短編集なんだけど「走れ メロス」は太宰作品の中では異色だと思うので、これだけ読んでも太宰はわからないよね。
    ちなみに中学2年国語で「走れ メロス」が取り上げられてます。
    しかしこれは文学作品というよりも単なる物語として、その感想をテストに出しやすいからなんじゃないかなぁと思ってしまう。
    中学2年で「人間失格」読ませてみなよ。
    悩んでしまい、これからの人生に迷ってしまうよ。(笑)

    と偉そうに書いているが、私はまだまだ太宰に親しんでいない。
    太宰どころか、この当時の有名な著者たちの作品も読めていない。
    この本のあとがきは太宰研究者の奥野健男さんが書かれているが、それを読むと文芸作品はどのように読まねばいかんのかと少しだけわかった気がする。
    わかっただけに自分はまだまだだなと思うのだ。
    三島由紀夫、森鴎外、檀一雄、志賀直哉、川端康成、芥川龍之介、井伏鱒二、石川達三、菊池寛、室生犀星、夏目漱石、永井荷風、泉鏡花、谷崎潤一郎・・・
    この時代の作家たちは凄かった。
    凄いとは思うけど、若い人たちには進めない。
    これらの作品に触れる前に歴史や政治や風俗を知らなければ読めないだろうと思うから。

    会社で学生さんの面接をする事がある。
    文学部だと言うので誰が好きか聞くと結構な確率で太宰と答える学生が多い。
    私は文学部ではないので、というかその当時、このような文学作品なんかこれっぽっちも読んでいなかった(教科書レベルだけ)のでスゲェなぁと思う。
    ちょっと突っ込んで話をすると、とたんにしどろもどろになるので、ちょっと意地悪な心が沸いてきてしまうのだが、さすがにそれ以上は問いたださないよ。
    てか面接の場じゃなかなか知らない人とこういう話はできないよね。無理もないです。

    さて、次の本は・・・と上に書いたような作者にはいかず、やっぱり娯楽小説が好きです。
    素直でしょ(笑)

  • 太宰治は、食わず嫌いをして、読まずにいた作家だった。
    だけど、この短編集を読んで、もっと早くこの作家の作品を、この文章を、読んでいたかったと思った。
    特に、「女生徒」の鋭くも瑞々しい独白は、傑作だと思った。

  • メロスは猪突猛進で勇敢な熱い漢。そして情緒不安定な漢でもある。もし彼が職場にいたら、可能な限り関わりたく無いタイプである。
    一生懸命が空回り、なんか違う方向に走り出すタイプの男。

    小学生の頃に国語の教科書で読んだ当時は「友達思いのメロス」と解釈していた。しかし、今に読み返してみたら「我が儘なメロス」と解釈が変わった。これは男の熱い友情作品というよりかは、むしろ、真面目を被ったギャグ作品と感じる。

    ギャグ路線で映像化して欲しい作品です。

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著者プロフィール

1909年〈明治42年〉6月19日-1948年〈昭和23年〉6月13日)は、日本の小説家。本名は津島 修治。1930年東京大学仏文科に入学、中退。
自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながらも、戦前から戦後にかけて作品を次々に発表した。主な作品に「走れメロス」「お伽草子」「人間失格」がある。没落した華族の女性を主人公にした「斜陽」はベストセラーとなる。典型的な自己破滅型の私小説作家であった。1948年6月13日に愛人であった山崎富栄と玉川上水で入水自殺。

「2022年 『太宰治大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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