沈まぬ太陽〈4〉会長室篇(上) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101104294

感想・レビュー・書評

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  • 一転して、国民航空内の暗闘が描かれる。これまでの派手さはないが、取材に関してや、その後のクレームのことなど、もっとも困難が伴う巻なんじゃないだろうか。こういうことも含めて書ききってしまう山崎豊子さんの執念に脱帽。

  • 3巻位からぐいぐい引き込まれ、4巻も私にしては早めに読破。
    大会社及び政治家の世界って本当に黒い。
    魑魅魍魎。

    今も変わらずなんだろうな~。と
    政治資金不正の話がTVで花盛りなだけに、思ってしまう。

    今、本当にクリーンな政治家なんて1人でもいるのだろうか??

  • まとめて書きます。

  • サラリーマンとしては、コメントするのも恐ろしすぎるので割愛します。

  • あの事故の後なお、自分自身の保身しか考えない人があまりに多いのになんか疲れちゃうよね。
    なんなのこの人たち、もっと前向きにやろうよ、って。でも、ずーっとそれが当たり前できている人たちなのよね。可哀想。

    さ、次巻で最後。なんか救われないことばかりで、だいぶと萎えるけど、見届けます。

  • 沈まぬ太陽5巻のうち、腐敗しきったシロアリ会社役員に関する巻。日本の大企業やサラリーマンなんて、東電の腐敗が明るみに出る何十年も前からこんな体質だったのだと実感。バレずにもらえるものはもらう(着服する)。社員の給料から少額ずつちょろまかした金で高いもの飲み食いして豪華客船に乗ってハッピー。正しいことを考えて実際に実行する人なんておそらく半数以下だろう。会社員だけじゃなくて高級官僚もこの調子なのだから、かつても、今も、日本は「美しい国」などでは全くないと思う。基本的に正直、でもテレビ見すぎ・大手新聞社信じすぎの平民はもう何十年も騙されてきたのだ。なにしろ、この巻にありありと描かれているように、ニュースは会社役員が新聞社を高額接待して「作られる」んだから。

    細かな調査に基づいて書かれているものの小説中の「利根川総理」の日航123便事件に対するスタンスと現実のそれにはかなりの乖離がある気がする。ひょっとしたら山崎さんはちゃんと知りつつも、意図的にそういう設定にしたのかもしれない。気になる方は中曽根元総理にまつわる疑惑について調べてみるとよいと思う。

    企業による接待でズブズブの大手新聞社と対照的に、真実を書こうとする姿勢を見せる「中央新聞社」は今日では「東京新聞」に近い気がする。

  • 腐りきった「偉いさん」達にイライラさせられる!それにしても山崎さんの文章力には脱帽!

  • 社内・政界のひどい腐敗ぶりに驚く。魑魅魍魎の巣食う魔宮か。読んでいるうちに勧善懲悪を期待してしまうが、世の中、白か黒どちらか一色になることはありえないのだろう。人間の悲しい性なのか…。

  • 御巣鷹山事故後の再建に踏み出した日本航空。
    そこで設けられた会長室で国見会長に召集され、腐敗し切った組織に挑む恩地さん。

    一筋縄ではいかない、底知れぬ闇のような人間の私腹、保身、偽善、不条理。
    読んでいて体力を奪われるほどのリアリティで切り出す山崎豊子さんはすごいです。

    だからこそ、恩地さんや国見会長の正義に純粋に感動します。
    現実は、理想論や観念論では動かない。
    きれいごととして書かれてはいないのです。

    これぞ、ヒューマニズムではないでしょうか。

    会長室篇•下巻が沈まぬ太陽シリーズ最終巻となります。
    日本航空、そして恩地さんがどこに辿りつくのか、早く読み届けたく思います。

  • ガキには話がわからないです。

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著者プロフィール

山崎 豊子(やまざき とよこ)
1924年1月2日 - 2013年9月29日
大阪府生まれの小説家。本名、杉本豊子(すぎもと とよこ)。 旧制女専を卒業後、毎日新聞社入社、学芸部で井上靖の薫陶を受けた。入社後に小説も書き、『暖簾』を刊行し作家デビュー。映画・ドラマ化され、大人気に。そして『花のれん』で第39回直木賞受賞し、新聞社を退職し専業作家となる。代表作に『白い巨塔』『華麗なる一族』『沈まぬ太陽』など。多くの作品が映画化・ドラマ化されており、2019年5月にも『白い巨塔』が岡田准一主演で連続TVドラマ化が決まった。

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