- Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101104362
感想・レビュー・書評
-
欲望に正直な医者と、聖人君子な医者、前者を応援してしまうから不思議だ。。
遂に佳境を向かえました。さてどーなる事やら。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いよいよ控訴審がスタート。調べてみると、本作品は元々一審を描いた前巻で終了したのだが、あまりの反響の大きさに続きを書いたとのこと。確かに、第一審の原告敗訴は非常に残酷な終わり方であり、やるせなさばかりが残った。2003年のテレビドラマ視聴者として結末を了知している私にしてこれであるから、当時の現役読者達はより大きな落胆だっただろう。
ともかく、控訴審がスタートする。財前の学術会議会員選挙と平行しながら。裁判は一審の判決が1番厳しく、控訴審、最高裁と上に行くほど社会的な反響を慮って常識的で穏当な線に落ち着くものだとしてアドバンテージを感じる財前側は余裕に溢れれているが、一審敗訴の原告側弁護士:関口は精力的に動き回る。そして、東前教授の娘:佐枝子も、自身の利害関係無しに、いや恋い慕う里見医師のため全面的な協力姿勢をみせる。医学にも法曹にも素人である私にとっては、小難しい話は理解出来ないが、人間関係の機微は充分に楽しめる。その最たるものが、亀山看護婦の証人としての出廷である。夫の反対、自身の妊娠、相手側弁護士や夫の会社上層部からの圧力を乗り越え、本巻ラストに出廷を決意する。亀山看護婦からの証言は、圧倒的に原告有利に動くに違いない。最終巻が楽しみである。 -
財前先生多忙です!!!いよいよ5巻へ!!!
-
【24/150】テレビシリーズとか映画でこの作品を見たことがないので、終わりが全くわからないのでわくわくしながら読んでる。財前教授は最後どうなるのだろう??? 恐らくそれなりに切り抜けていくのだろうが、永遠に幸福を得られず過ごしていくんだろうなー。
-
すべてがクライマックスのような大作はさすが。
学術会議選と控訴審を、どんな手を使ってでも勝ち取ろうとする財前、癌センターでこつこつと臨床、研究をしながらあくまで患者を気遣う立場を保つ里見。その対比とともに、周囲の雑事に惑わされない学究的な大河内教授の存在も際立つ。
学術会議選のイメージが湧きづらい分、やや状況を飲みこみにくい点があったが、一方で、医療過誤問題の元となった患者に姿かたちも現症も似ている患者を目の前にした時の財前の心の動揺は、今まで読んできた中で、いちばん人間らしい財前の姿だった。
山崎豊子さんの医療や法の知識、リサーチは相当綿密なものだと思う。もはや小説の域を超えてるくらいに。 -
最高
-
山崎豊子さんの作品は
手に汗握ってしまうんです
はらはらどきどき
感服です -
9月16日読了。
-
3巻で終わりでいいのではという意見の意味がなんとなく分かった。裁判の内容も大きく違うわけでもなく、ここまでテンポよく進んでいたものが一気に減速した感じを受けた。学術会選挙の話もなんだかごたごたしてて不勉強な自分には難しかった。でもここまで来たら5巻でどこに降り立つのか期待して読んでみることに。
-
非常に面白い読み物でした。
医者ではないのに、医療界のゴタゴタをこんなにリアルに
描ききるなんて、山崎豊子さんすごいです。