- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101123158
感想・レビュー・書評
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圧巻。何も言えない。強すぎる。
描写も構成も絶えず胸糞なのに、なんだろうこの妙な気持ちは、、、。信じるとは、、、本当何が正しいとか、間違えているじゃなくて、いいとか悪いじゃなくて、強いとか弱いじゃなくて、本当一言じゃあ片付けられない -
キリスト教の本や遠藤周作の本を読んで理解したこと。イエスの言う"神の愛"とは、人が苦境にいるときに、目に見えて具体的に手を差し伸べてくれる事ではない。一見、「沈黙」しているようで無力のように感じるが、神の愛とは、
人間の悲しみや苦しみを分かち合うために、常に寄り添ってくれるもの。
「私は沈黙していたのではない。一緒に苦しんでいたのだ。」
日本人の私に、キリスト教の理解は難しいので、いくつかのキリスト教関係の本を読んでから、沈黙を読んでみた。
理解が難しいときは、「イエスの生涯」と合わせて読むとよいかも。「名画と読むイエス・キリストの物語」(中野京子 著)も分かりやすい。
キリスト教入門(岩波ジュニア新書)もキリスト教を教養としてざっくり知る上で。
「キリストは人々のために、転んだだろう。
愛のために。自分のすべてを犠牲にしても」
人々の罪を背負って磔刑となったイエスが「身をもって証明したもの」は何か?
それを理解した時、「沈黙」の言わんとすることに近づけると思う。
※「深い河」もおすすめ。 -
クリスチャンである作者がこれを書いた、ということが一番衝撃だった。
“〈神の沈黙〉という永遠の主題に切実な問を投げかける書き下ろし長編”と紹介されてますが、信仰を持たない人間から見れば、救いの手を差し伸べる神も仏もいなくて当たり前なんやけどね。この小説を読んで、今後も宗教をめぐるあれこれには用心しようと思いましたよ。
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鎖国下の日本に到達したキリシタンの物語。キリスト教徒が禁止され拷問を受けたのは教科書で知っていたがそれ以上の絶望のようなものを感じた。綺麗事は誰でも言える。実際自分がどう行動するか考えさせられる。