ローマ人の物語 (3) ― ハンニバル戦記(上) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101181530

感想・レビュー・書評

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  • 読了日 : 2023年11月29日

  • 今のところ、ローマ以外の話の方が面白い塩野さんの本だが、「ラテン同盟」→「ローマ連合」を経て、同盟国や属州の扱いの始まりとインフラの考え方がわかるのは面白い。

  • 強くなっていくローマ。
    カルタゴとの第一次ポエニ戦争。
    海軍力の無いローマが作る海軍の独特な面白さと、海軍強国カルタゴとの戦い。
    とても面白かったです。

  • 地中海の覇者カルタゴとの戦争(第一次ポエニ戦争)から、その後のガリア人との戦いまで。歴史の教科書では数行の記述だが、この戦争がその後のヨーロッパに与えた影響はかなり大きいのだと認識。また、なんでもマニュアル化するローマ人というのも面白い。しかも、その性質を逆利用してローマに戦いを挑む国が出ているというから筋金入りで他国にも響き渡っていたのだろう。なんとも興味深い。

  • GSRアウトプット宿題

    1回目
    時間:15分
    目的:ハンニバルはどんな人か。
    概要:スキピオ、ローマ連合、アッシア、ハンニバル、ハミルカル、櫂、騎兵、スパルタ、カルタゴ、海軍、アフリカ、アッピア街道、戦闘
    学び:ハンニバルはあまり出てこなかった。

  • 第一次ポエニ戦争が勃発した紀元前264年から第二次ポエニ戦争が起こる紀元前219年までの経緯が語られる。当時最強の海軍国だったカルタゴとの戦いの推移や、第一次戦争後にローマとカルタゴに起こった変化、そしてローマの軍隊組織構造などについて詳しく書かれている。

    ➤ 海戦などほとんど経験したことのないローマが、当時随一の海軍を持っていたはずのカルタゴに何度も海戦で勝利を収めることができたのはなぜだろうか。本書ではカルタゴが長い間実戦を経験していなかったことなどを理由に挙げていたが、他にも何か要因があったのだろうか。

    ➤ 短期間にカルタゴと同規模の艦隊を組織してしまうローマの経済力に驚いた。

  • とあるブログにあったように文庫本なら第3巻からだね。

  • 前作を読んでローマの政治体制が、この時代にここまで確立されていたことに感心していた。
    ここからはハンニバルという聴き馴染みがあるが、実際具体的に何も知らない人物が主人公として登場する。
    カルタゴ、シラクサ、メッシーナという国々が割拠するシチリア島が舞台。
    メッシーナがシラクサとの抗争でローマに援助を求めることから始まる。
    シチリアの西部のカルタゴの支配が大きくなることを恐れるローマは積極的に介入しシチリアを統治する。
    地勢的な環境、民族的な性格、食料事情などが興味深い。
    ローマ人は元々農耕民族で海運は不得手であったが、周りの国々を取り込むうちに、それらも自分たちのものにする。
    統治の方法も柔軟に変えていく政治体制であったことは感心した。
    ヨーロッパの自由で民主的な国民性の起源はこの辺りにあるのだろうか。
    インフラを整備することや、なんでもマニュアル化して合理的に考えることが得意だったことが、この地域の先進国になった所以であろうか。

  • 読了。

    第一次ポエニ戦記がもたらしたものは、以下の2点に整理されるのかなと。
    ①ローマの地中海進出(海軍と海運の整備)
    ②ハミルカンのローマに対する敵対心(これが息子ハンニバルに引き継がれる)

    他、光るのは、自身の判断ミスによる海難事故で6万人の兵を失った執政官も、ローマでは罪を追わない。それどころか、次の戦争で再度その執政官に海軍の指揮をとらせている。「失敗した経験を持っているやつは強いだろう」という判断。
    懐の広いシステムだ。

  • カルタゴとの第一次ポエニ戦役からその後の話まで。ローマ軍のシステムについても詳述されている。

    “物語”である以上、過分にフィクションが含まれているのであろう(おそらく、戦闘の場面やその他諸々のエピソードはフィクションなのだろう)が、登場人物どうしの会話やセリフが一切無いため、歴史書や評論を読んでいるような感覚になる。

    山岡荘八のような“人間”にスポットを当てるのではなく、“出来事”にスポットを当てそれを淡々と記述するのが塩野氏のスタンスなのだろう。

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