- Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101255040
感想・レビュー・書評
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中学生の時、教室の本棚に置いてあったのを読んだのが最初。何だかエッチなな話だな、と感じた憶えがある。
後年、購入して読むと、こんなもんだったかな、と。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小学生の頃、図書館にあった挿絵の綺麗なギリシア神話の本に夢中になって読みふけったことがある。普段意識することは少ないが、ギリシア神話の伝承は案外私たちの身近にたくさん転がっていて、そこかしこで目にするカタカナ語には結構ギリシャ由来のものが多かったりするのだ。この本はただ伝承を紹介するのではなく、一見つながりの見えにくい伝承と伝承わかりやすく結び付けてくれたり、現代まで馴染みのある事象とのつながりを示してくれて、神話への親和性を高めてくれる(洒落じゃないよ)。面白かった。
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2016年8月23日読了。ミステリ短篇の名手である著者による、軽妙なギリシア神話解説。退屈な学術講義ではなく、神話上の各国の地理関係・神話の中の「秩序だった体系」と「複数の神話が入り混じったことによる混沌」に着目したり、古今東西の絵画や演劇・言語にギリシア神話が広く与えた影響、さらには著者個人やその友人に局所的に与えた影響など、様々なことを語りながらも筋は神話からブレず、ストーリーや人物がすんなり頭に入る。小説家ってのはやはりすごいものだ。終盤の、トロイア遺跡を発掘したシュリーマンのエピソードも目頭が熱くなるものがある。神話には時代を超え、人間を動かす力があるものだ。
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初読
うーん、西洋の美術館を楽しむにはやっぱ
キリスト教とギリシア・ローマ神話の知識は必須だなぁ
と思って読み始めたら、俗っぽく昭和の香りの文体が面白く読みやすく、
もっと早く読みたかった!
小学生の頃に一瞬、ギリシア神話に興味を持って
母に本を買って貰ったけど、それがイマイチで全然乗れなくて。
こっちだったら何回も読み直して知識の核になっただろうなぁ
色っぽい…というか多少猥雑な方が興味を引くのよねw
挿絵もいい味。
ベッドサイドに置いて、ちょいちょい読もうと思います。 -
もともとの神話のストーリーに加えて、それを題材にした劇や映画なども例に挙げ、それぞれの魅力を紹介している。フランスの古典劇は作家の名前になんとなく聞き覚えがあるくらいで観たことも読んだこともないが、ギリシャ神話を題材にしたものがあると知り興味がわいた。
どんな小説でもそうだと思うけど、ギリシャ神話も読み手の性別によって受け取り方がだいぶ違うだろうなと感じる。私の場合は自分が女だからか、阿刀田さんの目線より中野京子さんの目線の方がしっくりくるんだよな。例えばアリアドネとかメディアといった人物に対して二人が持った印象を読み比べてみると結構面白い。 -
ギリシャ神話を噛み砕いて、興味を持つように親切に教えてくれる。荒唐無稽なファンタジーではなく、人間の性や歴史的背景もきちんと踏まえた物語だからこそ語り継がれる価値があるのだろう。ヨーロッパの美術館をめぐる前に読んでおきたかった。
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ギリシャ旅行の予習のために再読。
旅行を控えているせいか、以前に読んだ時より楽しめた。
ちょうどNHK「100分で名著」でソフォクレスの「オイディプス王」を放送していて、それをチラ見していたのでそのお蔭もあるかも。