私という病 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (183ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101341729

感想・レビュー・書評

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  • こんな私小説?みたことない。男の欲望を刺激しない女は存在価値がないという空気に対する反発。
    異性に対するアンビバレントな感情。東電OL事件を切り出し、自己の違和感が特別なものでないと昇華する展開は圧巻。
    まとめると『通念が ガラスの自意識 傷つける』といったところでしょうか?

  • ほらやった!
    単行本、文庫本 買い。

  • 世の男ども読みやがれ!!

  • 「どうしてわたしは、女であることを、おおらかに正々堂々と楽しめないのか」
    男に負けないように必死で手に入れた「勝ち組」の称号が、恋愛マーケットでは惨めな「負け組」と見なされる。
    愛されたい、だけど見返してやりたい……相反した女の欲望を抱いた作家がたたいた扉は、新宿歌舞伎町・熟女ヘルス。過激な<実態権主義>に潜む、普遍的な「女」の苦しみに肉体ごと挑んだ、戦いと絶望の全記録!

    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

    中村うさぎさん、何冊か読んできたけど、ゴクドー君も、エッセイもわりと軽い感じだったり、実体験を面白おかしく書いてたりだったから、そのノリで今回も読んだら、ビックリ…

    全然違うのね!

    でも今までで1番良かった。良かったっていうか、中村さんを誤解してた!と思った。
    すごく、良く考えてる(考えてるのか?と疑問に持つぐらい、他の人には出来ない行動力がありすぎて考えてないように見えるが…)人なんだなあって思ったし、
    しっかりしてるね…
    ちゃらんぽらんな人だと思ってた…
    なんか、自分の中にあった、バク然とした男女観とかが開かれた感じ。
    この人もだけど、昔は本当に職場でのセクハラってこんなだったんだ…とビックリ…

    叶恭子さんに、物申してるところとか、NANAについて分析してるとことか、叶恭子と名乗ったり、厚化粧したりするのが一種のコスプレでそれによってもう一人の自分になりやすくなる~とか、自分の中の二つの性格を茨姫っぽい話に例えてたとことかがとくに面白かったな。面白かったというか、なるほど、っていうか…

    NANAの話のとこで、旦那は外にいて必要なときだけ会って、実際一緒に生活したり支えあうのは心を許せる友達がいい、みたいな話にすごく共感した。
    それいいね笑

  • (中村)うさぎさんのデリヘル体験記とも言えますが、
    内容的には体験を通した思考整理記という印象でした

    “そんなもん、単に問題の摩り替えでしょ。
    私はね、自分の抱えた問題の意味をきちんと考え、的確な答を出したいの。
    もちろん、的確な答に辿り着くまでに間違った答を出してきてしまったり、
    奇妙な方法を選んでしまったりするかもしれない。
    私はバカだから、そんなに簡単には正解には行き着けないのよ”
    という言葉、とても印象的であり、激しく共感できました

  • 著者は、自分の体を使って
    『自分を知る』試みをやり続けてるんだと思った
    (文中では「自己確認」と表現してた)
    頭だけで考えたり人から聞いた話じゃなくて、
    自分自身が動いてぶつかって
    その実体験から得られたこと
    =自分についての発見・葛藤などの心の動きなど
    を整理して言語化してるんだと思った

    わたしも同じ。
    「生きづらさ」の形を表す媒体が違うだけで
    やろうとしてることは「自分を知る」ことと、
    そこからの【自尊心の回復】。

    その他、男性と性に関する考察や
    日本社会で女性が抱える問題や葛藤についてもわかりやすくかつ書かれてて、なるほどーとおもた

  • 女性は共感できる人、多いと思います。中村うさぎさん、好きになりました(笑)

  • 薄くてあっという間に読めるけど、内容が重かった。
    ジェンダー的苦悩を体を張ってありったけ表現した本。

    しかし読んでいる間、自分の居場所がなかった。
    「女として認められなければ自分を肯定できない」
    という感覚がつかめなかったからだ。
    自分の「女度の低さ」故?

    しかし、とっくの昔に淘汰されれるべき、
    (とっとと定年して淘汰されたまえ。アーメン)
    「セクハラ」オヤジが今も沢山いるんだね。
    そういう人種が身近にいない、もしくは気づかない
    今の環境を感謝すべきか。

    ところで。
    著者は女性をひとくくりに「味方・被害者」風に
    扱っているが(まぁジェンダーを扱うならしょうがないよね)ひとこと。
    老若かかわらず、女だって同じぐらい卑劣である、と。

    なぜか矛先が同姓に向かうことが多いけどw

  • インタビューで、この本を読んだ永江朗から「それじゃあ男はどうすればいいんですか」と問われ、あまりに率直な感想に笑ってしまった、とあるけど、この本を読んだあとだったら、対等の、一個の人間として、女と接して欲しい、ということなのかな、と思う。口でいうほど、頭でできてると思うほど、簡単なことじゃないのかもしれないけど。そして、作者が、この本の中で糾弾している、男側の意識に、当てはまるところがないではない身としては、耳が痛いけど、真正面から受け止めたいと思う。

  • 女の子でいたい、でもいたくない。なんなんだろ、って自分でも思うけど。日常でやりづらいから、見ないふりしてる。

    でもどんどん正面から行ってる。誠実な本です。

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著者プロフィール

1958年2月27日生まれ。
エッセイスト。福岡県出身。
同志社大学 文学部英文学科卒業。
1991年ライトノベルでデビュー。
以後、エッセイストとして、買い物依存症やホストクラブ通い、美容整形、デリヘル勤務などの体験を書く。

「2017年 『エッチなお仕事なぜいけないの?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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