- Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101366760
作品紹介・あらすじ
大好評アンソロジー「Story Seller」の姉妹編をお届けします。今回も、6名の超人気作家が豪華競演。オール読みきりで、読み応え抜群の作品を詰め込みました。あっと驚かされるミステリ、くすりと笑える話から、思わず涙がこぼれる恋愛小説まで。物語の力にどっぷり惹き込まれる幸せな読書体験をどうぞ。お気に入りが見つかったら次の本を探せる、作家別著作リストも完備しました。
感想・レビュー・書評
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このシリーズはいつも面白いので、今回も期待。
道尾さんは相変わらず、重いテーマをぎゅっ、と詰め込んでいて。「あの子」と「この子」。毎度のことながら、子ども目線で描かれているので、胸に突き刺さってきます。
いつも自転車レースばかりで、ちょっと飽き飽きしてきていた今度史恵さん。今回も自転車レースではあったのだけれど、テーマ自体はもっと深くて、面白かった。
そしてやっぱり一番は有川さん。二次元エロ出版物は、本当に規制されるべきなんだろうか?思わず納得させられてしまった。
米澤穂信さんの作品も面白かったのだけれど、主人公のようには生きたくない。でも、みんなそうかもしれない。
恩田陸さんの作品は、エッセイ形式。ジョン・ファウルズのエージェントを訪ねてインタビューするのだけれど、どうやらジョン・ファウルズの作品は恩田さんの作風とそっくりで、つまりはわたしが苦手な作品なんだろう。
湊さんは、わりと好きな作家さんだけれど、この作品も面白くなくはないのだけれど。この作品には、湊さんの個性がなくなってしまっているような気がして、残念。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一番最初のstory seller(アンソロジー集)が良かったので、続きもの…ということで手に取りました。
story sellerの1は全ての作品が☆3以上でしたが、今回のアンソロジーは、作品ごとの☆数が1~4とかなり差がでました。
全体として☆2、という感じです。
米澤穂信さんの「万灯」のみ、単行本で既読済みでしたが、再読してやっぱりいいなと思いました。 -
大好きなStory sellerシリーズ◎
どの話もどこかファンタジーで
ミステリアスなものでした。
このシリーズを読む度に
米澤穂信さんにはまっていってしまいます。
今をときめく作家さん達ばかりの
美味しいとこどりの一冊だと思う。
作家さんを知るきっかけにもなる。 -
こういうアンソロジーってとてもいい。好きな作家さんが書いてるともちろん楽しみだし、自分からは読まない人のを読んで、へぇ~こういうの書くんだあと、意外な発見があったりする。
道尾秀介さんのは「ノエル」で既読だったけれど、面白さを再認識する。物語にキレと余韻があって、あらためてたいした才能だなあと思う。こういうの、また書いてほしいなあ。
有川浩さんの異色作も良かった。「二次元萌え」ってどっちかというと好きじゃない分野なんだけど、有川さんの手にかかると説得されちゃう。
そして今回本当に意外だったのが、湊かなえさんの一篇にジーンときたこと。いやあ湊かなえさんって苦手だったはずなんだよねえ。デビュー以降の何作かがまったく好みではなく、でもって売れてるもんだから、何となく「キライ」の範疇に入れてたのだった(売れっ子作家へのこういう気持ちって、やっぱりつまらんネタミソネミなのかなあ)。
この「約束」という短篇にも、いやだなあと思う要素はしっかりあるんだけど、最後で浄化されてしまう。こういうのも書く人なのか。
(こう書いてから、あれ?これって前にも書いたような…と思って調べたら、「不思議の扉」に収録された「インコ先生」という短篇を読んだときも同じこと書いてた。私の中ではイメージが固定してるみたい。) -
・暗がりの子供(道尾秀介)
最初、暗い話なのかな?って警戒したのですが、そういう感じではなく安心しました。良かったです。
・トゥラーダ(近藤史恵)
近藤さんは「Story Seller」シリーズではいつも自転車レースのお話です。「サクリファイス」シリーズの番外編的な。面白いのですが、他のお話も読んでみたい!
・R-18-二次元規制についてとある出版関係者たちの雑談(有川浩)
えっと、これはかなり踏み込んでます(笑)
いいんだけど、面白いんだけど、もっと「Story」って感じのものが読みたいな~。
・万灯(米澤穂信)
米澤さん!!今回一番好き!!
読み応えがあって、ラストも鮮やかでした。
短編とは思えない濃さで、引き込まれました。
・ジョン・ファウルズを探して(恩田陸)
恩田さんを読むのは久しぶりなので楽しみにしていたのですが・・・・正直期待外れでした。私にはよく分かりませんでした。
・約束(湊かなえ)
湊さんも良かったです!描写が素敵で、綺麗な情景が
浮かびました。ほどよい切なさで締めてくれました。 -
お目当ての有川作品以外にも、読んだことのある有名作家さんがそろっていたので即購入♪ 知らなかったのは近藤史恵という人くらいかな? どれもサクッと読める印象でしたが、そこそこ長い道尾作品だけはちょっと読みづらかったような気も少しw
有川作品は、相変わらずのネタのチョイスで、笑いながらも「女性目線でコレなのか? すごいな」と関心しきりでした。まあ毎度ながら、検閲・放送禁止用語ネタ等を、小難しくせずに楽しい読み物として提供してくれる珍しい作家さんの新作短編が読める嬉しさを満喫するのが吉♪ということで ^^♪ -
有川浩、恩田陸、近藤史恵、道尾秀介、湊かなえ、米澤穂信によるアンソロジー。
元々ファンであるので欲目もあろうが、しかしそれを差し引いても米澤穂信「万灯」が飛び抜けてクオリティが高く面白かった。主人公の使命感に知らぬ間に同調させられ、それにより緊張感とともに読み進めることとなり、終盤では想像もしなかった恐れを感じて主人公とともに震えることとなり、たいへん素晴らしい作品であった。本書はこの作品により評価を一段押し上げられているといってよい。
「面白さ」という面ではそれには及ばないながらも、湊かなえ「約束」も独特の味わいがあり良かった。近藤史恵「トゥラーダ」、道尾秀介「暗がりの子供」も、個人的には好みでなかったものの、これらの著者が好きな者にとっては面白いのかもしれない。
ただ恩田陸「ジョン·ファウルズを探して」、そして有川浩の稿に関しては少し異質に感じられる。前者はそれでもジョン·ファウルズ作品に関心も寄せられたが、後者に至ってはこの本に寄せる意味が全くわからず、題名すら取り上げたくないほどである。本書のキャッチコピーには「面白い話、売ります」とある。有川浩氏、あるいは新潮社編集部はこの会話文のみで自らの主張を延々述べるのみの、「小説」とも「小論文」とすら呼べない文章もどきを、本当に「面白い」話であると思ったのだろうか。内容も、述べ方も、考えも、全くつまらなく、くだらない。最後まで読めば何らかの「面白い」話が得られるのかと期待して読んだが全くの時間の無駄であり、憤りを禁じ得ない。この「文章もどき」には全くがっかりさせられた。
米澤穂信作品が面白くさえなければ、この本の評価は有川浩氏のこの「文章もどき」によって大きく下げられていたであろう。
米澤穂信作品がたいへん面白かったのは幸運なことであった。 -
前の3冊より少し面白さは減ってしまった感じがしますが、相変わらず米澤さんは面白いし、さすが湊さんだなという印象でした。
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新潮社ストーリセラー編集部編『Story Seller annex(新潮文庫)』(新潮社)
2014.2発行
2018.6.7読了
色々な作家さんの詰め合わせ短編集。有川浩さんと恩田陸さんは両方とも好きな作家さんだが、掲載の話は小説というよりはエッセイで、ストーリセラーという趣旨から外れているのではないかと感じた。一番面白かったのは道尾秀介の「暗がりの子供」で、文章の構成が面白く、道尾ワールド全開の渾身作だった(笑)米澤穂信の「万灯」も面白かったけど、普通そんな理由で人を殺すことなんてあるのかなと疑問に感じた。港かなえの「約束」は少しラストが弱いような気がした。長編でじっくり読みたかった作品。
暗がりの子供 道尾秀介 著
トゥラーダ 近藤史恵 著
R-18 有川浩 著
万灯 米澤穂信 著
ジョン・ファウルズを探して 恩田陸 著
約束 湊かなえ 著
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