ちんぷんかん しゃばけシリーズ 6 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101461267

感想・レビュー・書評

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  • 2024/4/6読了

  • しゃばけシリーズ第6作目。短編集。
    初っ端から若だんなが三途の川にいて大変。笑
    私は鳴家とお獅子が大好きなのですが、三途の川にまでついて行っちゃうのか~かわいいが過ぎる!!

    「はるがいくよ」がいちばん好き。
    小紅の短い一生のお話。そこから若だんなを見送らなければならない妖たちの心情が垣間見える…切ないなあ。

  • このシリーズの展開に少し飽きてきてしまって、読むのに時間がかかるようになってきた。でも最後の『はるがいくよ』は物悲しい雰囲気がずっと漂っていて、胸がぎゅっと締め付けられるような気持ちがした。大切な人といつか別れるとわかってはいても、つらく切なく、なんとかもっと一緒にいられないかともがいてしまう気持ち。それは若だんなだけではなく、佐助も仁吉も抱いている思いだったというのが切ない。妖だからといって、大切な人を失うことに痛みを感じないわけではない、残される者もまたつらいのだということが胸に響いた。

  • 五つの短編からなる若だんなの話。妖たちに助けられながら活躍が読んでいて楽しい。

  • ■鬼と小鬼…火事の煙を吸って三途の川へ行った若だんな、冬吉と会う
    ■ちんぷんかん…上野広徳寺寛朝の弟子となった秋英の初仕事
    ■男ぶり…おたえと藤吉のなれそめ、老舗煙管屋次男坊の辰二郎
    ■今昔…貧乏神金次が本気だした、陰陽師式神。お雛が薄化粧になる。兄松之助の縁談が決まる
    ■はるがいくよ…兄がいなくなり、小紅もいなくなる。

  • いつもはホッとしたり、心温まったりする展開が、今回初めて涙が出てしまった。
    妖の時の長さと、人の短さ。だから佐助と仁吉もあれほどまでに若だんなを守ろうと必死になり、甘くなるのだと、納得がいく。
    三途の川で、佐助や仁吉に頼れぬが、それでも妖を浮世に戻したい若だんな。前作、箱根の湯治旅のおかげか、兄や不在の若だんなが少し頼もしく感じられた。
    そして、若だんなの三途の川で出会った子ども達への対応や、小紅にしろ、本当に情の深いこと。

    相変わらず、脳内配役は
    若だんな:ラウールさん
    仁吉:岩本照さん
    佐助:宮舘涼太さん
    松之助:目黒蓮さん
    三春屋の栄吉:向井康二さん
    屏風のぞき:渡辺翔太さんときて
    秋英さんは阿部亮平さんになりました。
    SnowManの残り二人もきっとピッタリな役どころがあるに違いないと、残りの作品もますます楽しみです←←←

  • 約1年ぶりに読んだ本シリーズ。
    前回までの内容もボヤッとしか覚えておらず、読み進められるか不安だったが、さらさらと読むことができた。
    特に「はるがいくよ」では、若旦那と小紅の儚い別れに涙しそうになった。

  • 早く若だんなが健康になれば良いなぁ、図書館思いながら思い入れ深く読んでいる。

  • シリーズも6作目。
    短めにさらりと読める内容ではあるが、「うそうそ」がとても良かったので、少し物足りない。

  • しゃばけシリーズ6弾。相変わらずのホッとした感じではあるものの、若旦那が三途の川まで行ったり、襲われたりとちょっと剣呑な感じもする一冊です。

    「鬼と小鬼」で、若旦那が行った三途の川にいた子供たちの描写や、「はるがいくよ」の全体的な切なさ辺りはしんみりとさせられた。特に桜に関わる「はるがいくよ」は、人や物との出会いや別れについて考えさせられたし、妖という設定だからこそきれいに伝えられていると思う。若旦那の病弱設定も本人の優しさや気弱さだけでなく、生きるということにつなげられていくのがあり、その辺がよいなと思う。「鬼と小鬼」でも善意と思ったことが実はという辺り、若旦那の設定と相まって考えさせられる。

    「はるがいくよ」が一番印象に残ったが、「ちんぷんかん」の何気に怖い設定も良かった。秋英が巻き込まれていきながらも冷静に対応しているのもおもしろい。

    兄さんの婚姻など環境が変わるのもシリーズもののおもしろさでもあると思うので、続けて読んでいきたいと思う。

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著者プロフィール

高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『つくもがみ笑います』『かわたれどき』『てんげんつう』『わが殿』などがある。

「2023年 『あしたの華姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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