- Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101461281
感想・レビュー・書評
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しゃばけシリーズの八作目の本作は、短編5編でしたが、実は全ての話が繋がった長編作品でした。
若旦那が目が見えなくなったことが物語の中心で、なぜ目が見えなくなったのか?どうすれば目が見えるようになるのか?というところで手代の仁吉と佐助の奮闘など、なかなか面白い展開でした!
続けて九作目にいきます!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
若だんなの目が見えなくなった!!!
若だんなが光を取り戻すまでのお話なのだけれど、と同時に、時の流れのお話でもある。
母とはぐれて長い年月母を探す心が人形にのり移った女の子の人形。
男に捨てられて、捨てられるくらいならと男を喰らって鬼になった女の心が箱枕に宿り、夢の中で絶対に自分を捨てない男との暮らしを生きる女。
好いた女が、自分がちょっと(と思い込んでいる)留守にした間に行方知れずになり、女が自分を捨てて身を隠したのではないかと女や人間に不信感を持つ生目神。
神や妖は長い長い年月を生きる。それに比べて人間の一生は短い。 -
突然若だんなの目が見えなくなり、長崎屋の妖達がその原因を探って目の光を取り戻そうと奮闘。
若だんなのも少し若い頃の淡い初恋とそれを発端とする目の病。
目が見えないため今回はいつも以上に動く事が出来ない若だんなだが、慌てず落ち着き払ってる姿はプロの病人。
佐吉と女房の話は自分の中の佐吉のイメージを覆す優しげな夫としての不思議な話でした。 -
何故か目を取られて失明してしまう若旦那
人生って悪いことも誰にでも降ってくる。
目の神様とのやりとり
若旦那の目を取り戻そうとする2人の物語
最後のやりとりと
全て楽しめた
このシリーズは、後半の文庫本になればなるほど人物の動きが出て来て面白い -
12歳の若だんなの物語から始まる本書は、若だんなの失明と生目神様の玉を巡り、大きなうねりの中を進行する。終盤で生目神が出した桃太郎の問いに対する鳴家たちの反駁には笑った。鬼の立場ではそうだよね(^-^)
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しゃばけシリーズ8作目。一太郎の目がある日突然見えなくなり、光を取り戻そうと長崎屋の妖たちが奔走する。仁吉や佐助が一太郎のことを大切に思っていることが伝わってくる。妖である彼らと、人である一太郎は、異なる時の流れの中にいて、いつか別れがくるのだと思うと切なくなる。1話目には一太郎の初恋話があって可愛かった。
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五つの話からなる短編集。
ある朝突然、若だんなの目が見えなくなってしまい、長崎屋では大騒ぎ。どうやら生目神が関わっているらしい。若だんなを救うために奔走する仁吉と佐助。若だんなは無事、目の光りを取り戻すことができるのか。
今回の話はそれぞれが繋がっていて、短編集でありながら長編のように読めて、なかなか面白かった。生目神が若だんなにしたことは許せないが、少しばかり哀れに思った。
「神は人に、時に、置き去りにされる」