ころころろ しゃばけシリーズ 8 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101461281

感想・レビュー・書評

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  • 若旦那の目が見えなくなってしまった。
    その原因を探すべく、怪たちが奔走する様を1つずつ短編として章立ててある。
    若旦那より、周りの怪たち中心の話。

    仁吉は道中トラブルに巻き込まれ
    佐助は夢の中で所帯を持って

    if的な話が面白かった。

  • 身分制度の理不尽さが垣間見えるお話。
    ただでさえ病弱な若旦那の目が見えなくなって、怪我も追加されるとなれば、心配する側が「動くな!」と言いたくなる気持ちもわかります。言われる方は、たまったものではないでしょうが。心配される側にも、忍耐は必要なんだなあと若旦那を見るたびに思います。

    それにしても、神様が人間くさいですね。ギリシャ神話の神様も相当人間くさいですが、日本の神様もそうなのかな。それとも、多神教の特徴でしょうか。

  • ずっと積読になっていた「ゆんでめて」に手を付けるために再読。若だんなの目が見えなくなったことをテーマにつながっている短編集。
    「物語のつづき」はコミカルなのと同時にせつない。生きる時間の長さの違いって、どうしようもなく悲しいですね。

  • やなりいなりを読んで気がついたんですが、二冊飛ばしていた!
    びっくりしました、一冊ならともかく二冊…
    というわけで。
    割りと面白かったです。小さい頃の若旦那かわいい!

  • 若旦那が失明?!
    何でこんな昔の話から始まるのか、最後まで読むと良く分かります。

    若旦那の切ない初恋が可愛らしいのと、佐助の話の始めは何のことやら分からないところが楽しめました。

  • 長崎屋の大事な大事な跡取り息子の若だんなが、今度はなんと失明してしまう。
    原因は数年前にちょいと縁を持った生目神。さる人間に持ち去られ、行方知れずになった彼の玉。
    若だんなの目に光を取り戻すために奔走する仁吉と佐助だが、手伝いたいのか足を引っ張りたいのか、顔なじみの妖怪、さらにやっかいな新顔の妖怪までもが彼らに絡み、縋り、厄介ごとに巻き込まれたり面倒を見る羽目になったりいつの間にか結婚していたり。
    さて、玉は見つかるのか、若だんなの目はふたたび見えるようになるのか。
    そして、「神とはいかなる者なのか」。
    幼き日の一太郎の淡い初恋物語を描く『はじめての』に始まる連作短編集。「しゃばけ」シリーズ第8弾。

    今作は、神とは何か。そして神と人とを大きく隔てる時間。人、神、妖怪。異なる時間を生きる者同士が共に生きるがゆえの避け得ぬ運命が物語の根底にあるように思える。
    しゃばけシリーズのなかで時折描かれる、永遠に近いものと儚いものが共存する時間。その時間がいままさに流れ去りつつあるという事実。
    いつも読んではほっこりとした気持ちになって楽しんでいるが、この命題が出てくると、どうしても一抹の淋しさが胸にこみあげてくる。若だんなにはぜひ、妖怪たちといつまでも一緒に、長生きしてくれることを願う。

  • 時間の経過の感じ方が違う人と過ごすのってどんな気分なんだろうと思いました。

  • 「けじあり」の佐助がすごくかっこいい。「物語の続き」は、前々作ちんぷんかんの「はるがいくよ」同様、すこし切ない気持ちになるけどすき。若だんなとあやかし達の今後が気になる。

  • 温かさと切なさ、まぶしくも穏やかに柔らかい光を感じる物語たち。とても良かった。短編が連なって長編になる構成も好き。仁吉と佐助が相変わらずで、でもちょっと振り回されてるところも好き。安定のしゃばけシリーズ

  • 佐助好きとしては、けじありは必読
    いつも仁吉ばかり出張るからなー

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著者プロフィール

高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『つくもがみ笑います』『かわたれどき』『てんげんつう』『わが殿』などがある。

「2023年 『あしたの華姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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