村上海賊の娘 下

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (499ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103068839

感想・レビュー・書評

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  • コーヒーブレイク本。

    瀬戸内海の海賊である能島村上武吉の娘・景の戦を描いた時代小説の下巻(2013/10/22発行)。

    大阪での織田方と本願寺一向宗門徒の戦で、己の甘さを思い知らされた景は、大阪を離れ瀬戸内海の故郷に帰る。
    一方その頃、毛利勢はついに本願寺支援のため村上海賊を中心とした水軍を大阪本願寺に向けるが、予想を上回る織田方の軍船に攻めあぐね、ついに本願寺一向宗門徒を見捨て、軍勢を数日の後返すことに決する。
    そのことを故郷の能島で知った景は、再び大阪へ向かうことを決意し、織田方の泉州海賊との戦に臨むことに...

    下巻は、毛利勢の村上海賊と織田方の眞鍋海賊との海戦に殆ど頁を割かれ、時代小説の見せ場がふんだんに盛り込まれていますが、少しクド過ぎる気がします。
    又、本巻ではヒロインである景が思ったより登場しませんので、「村上海賊の娘」のインパクトが今一つ足りない感じが否めませんでした。
    その上、上巻に比べ方言が多く使われているため、小説の舞台となった地方の人間ではない自分には、話に少しついて行きづらい内容でしたので、下巻は評価を低めとしました。

  • とても勢いのある小説で、上下巻とはいえ、一気に読みました。
    一人一人の人物がしっかりえがかれていたので
    それぞれが「生きている」という感じでした。
    面白かったです。

  • 上巻から一気読み。
    本願寺攻め、木津川の戦いと歴史上名だたる戦で縦横無尽に輝き活躍する姫、景の物語。
    戦記物、冒険譚など日ごろ読まない人でも夢中になれること請け合いですね。
    著者の熱意も反映されていて参考文献の引用が微に入り細に入りで恐縮つかまつりました。

    不謹慎な言い方ですが、戦は楽しんでやるものだと思いました。これは映像化、アニメ化は無理だなぁ、でもきっと誰かがいつかやってくれるのかなぁ・・・

  • のぼうの城が面白かったから少々ハードルが上がりすぎてて、ものたりない印象があったかも。下巻から始まる海上での戦闘シーンはなかなかの迫力だったけど、どうも登場人物のキャラに入り込みにくくて、うーんもひとつ。

  • 大坂本願寺と織田信長の戦いを舞台泉州海賊と戦った村上水軍とその娘の話。現代語と史実を織り交ぜたエンターテイメントは今までにない歴史小説の面白さを感じる。ただ下巻の大半を占める海戦シーンは迫力あるものの冗長で読むのに疲れる。登場人物の明るいキャラクターは面白いが荒唐無稽で漫画的。上巻の信長登場のシーンは空気がピーンと張り詰めたような緊張感で印象的。

  • 正直、上巻の、はなしのさわりあたりを読んだだけではいったい作者がどこに読者を導きたいのかわからなかった。
    主人公の景という人物にたどりつくまでが長かったけれど、彼女に出会って、胸のすく思いをし、共感し、同情し、励まし・・・そんなことをしているうちにすっかり物語世界にはまっていった。

    ときは信長絶頂期が訪れようとするころ。石山本願寺との戦をひかえ、物語はその本願寺の築いた砦の中からはじまっていく。
    突如海路からの兵糧運送路をふさぐ位置に信長方の砦が築かれ、本願寺方はまだ旗幟を鮮明にしていなかった毛利家に兵糧運び入れの嘆願をしにいく。
    その毛利家が、膨大な兵糧を運び入れる力があるとしたらと考えたのが、当時瀬戸内の海を制していた村上海賊だった。

    また、兵糧だけでなく、本願寺にはあちこちの農村から、一向門徒がはせ参じようとしていた。
    彼らが偶然であったのが、村上海賊の娘、景姫で・・・・。

    景姫の性格造形が魅力的。
    また顔立ちの美醜の判断、見方、が、海を少し渡っただけでちがう日本という風土の奥深さみたいなものに気がつかされたりする。
    そうすると、同じ「美人」とくくっているカテゴリの女優さんでも、東西で「すごい美人」と「少し美人」みたいに見方がいまでもちがうのだろうか・・・と本筋とは関係ないところでかんがえたりした。

  • 上下巻延べ900ページ近くに及ぶ大長編歴史小説ですが、
    一度、読み始めると読み止まらなぃ…、重厚といぅよりも、
    和田さんらしぃエンターテインメント性のある作品でした。

    主人公の村上海賊の娘の『景』は、醜女といぅ設定ですが、
    その容姿は、現代であれば、正統派トップモデルのそれで、
    お話や登場人物の設定、構成、展開や、彼女の言動などは、
    何気にナウシカを髣髴とさせるものもあり、その点からも、
    エンターテインメント性の高さが感じられるお話でした…。

    井の中の蛙ながら、誰よりも海賊らしぃ姿を描いた「起」、
    外の世界で現実を突きつけられ、失意に沈むまでの「承」、
    となる上巻は、本書に引き込まれるには十分な内容であり、
    出陣と、およそ海賊らしくなぃ智略により撤収する「転」、
    これを一転させ、大海賊同士による一代決戦となる「結」、
    となる下巻は、ドラマチックな内容に仕上がっていました。

    全編を通して、大河ドラマといぅよりも映画向きの作品で、
    スクリーンで、大迫力の海上決戦を観てみたぃと思わせる、
    迫力のある、といぅよりも迫力が伝わってくる作品でした。

    とても、面白かったです。

  • 海の戦いの迫力がすごい
    こんな海の戦いがあったんだ〜!
    村上海賊、織田家、大坂本願寺、それぞれの視点で次々と話が進むから、どの人たちにも情が入ってしまってみんな勝って欲しくてハラハラしちゃいました

  • 上巻から続く具体的な戦闘シーンが描かれている。
    かなり詳しく戦闘シーンが記載されており、また登場人物それぞれの目線での記載となっている。そこに面白みを得られるかどうかが非常に読者を選ぶところだと思う。個人的にはそこに面白みをあまり感じられなかったので、ただ冗長に感じてしまった。

  • 和田 竜の「村上海賊の娘 下巻」

    3日で何とか読破。

    ワンピースあんまり読んだ事ないけど、海賊物はこっちじゃろなw

    主人公の景もじゃけど、その他の登場人物のキャラが濃い(笑)

    中盤からの展開が目まぐるしく、ハラハラ、ドキドキな内容。

    歴史的にも登場人物や流れも沿ってるみたいなんで、歴史のお勉強にも成ったかなw

    映画化せんかな♪

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