豆の上で眠る

著者 :
  • 新潮社
3.18
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本棚登録 : 4106
感想 : 564
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  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103329121

感想・レビュー・書評

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  • ずっと違和感があるけど明かされないまま
    もやもやしながら読み進める
    そして、最後で事件の真実が明かされるものの
    「ほんもの」って何ですか?という
    もわっとした終わり方

    私はこういうすっきりしないオチ好きです

  • 湊かなえ独特の、気分の悪い、モヤモヤザワザワする後味の悪い読後感が楽しめる。
    いちばん印象に残った一文、
    「大切な人を失うドラマを楽しめるのは、大切な人を失ったことのない人たちだけだ」

  • 物語の引き込み方はすごい。
    気になってどんどん読んでしまったのだけれど、
    終わり方だなんだかだったな。
    ぼゎって感じで終わっちゃった。

    豆の上で寝たお姫様の背中の違和感と、結衣子の姉に対する違和感をリンク?させてるんだろうけど、ちょっとわからなかったな。別に童話はいらない気がしたけど。

  • 先が気になって一気に読んでしまう。引き込み方が上手いなぁといつも思う。

    アンデルセン童話がモチーフに使われている。豆の存在に気づいてほんものだと証明したお姫様。違和感の正体を確かめたらほんものが何か証明されるかと期待して読み進めると…見事に裏切られる。
    童話のようにハッピーエンドで完結なんて実際はないと分かっているけど、主人公がその後どうするのかモヤモヤする。

    それでもまた湊さんの作品が読みたくなるんだろうなと思わせるような伏線の張り方、テンポのいい作品だった。

  • 電車の吊り広告に興味を惹かれて読みました。展開が遅く、そのうち佳境に入るのかしらと読み進めながら第5章へ。設定にも多少(多大?)な無理があるように感じ、何を伝えたいのか、メッセージもよくわかりません。絶対映像化できない作品であると感じました。

  • タイトル、エンドウ豆の上に寝たお姫様の意味。
    最後の最後にやっとわかった。

    ゆいこは本物の妹だった。

  • 解説で自分の中の読後の印象、感情、思考を正確に言葉にしてもらえて、とてもありがたい。
    最終章で真相がはっきりするまで、別人であろう、姉の友達が本物だろう、ともやもや感じさせるのに、動機やすり替え方法などが一切わからず、ミステリー小説として素晴らしい。解説にあるように、湊かなえの技巧力の高さに感嘆した。
    さらには単なるミステリー小説ではなく、命題的問いかけ、8年間共に暮らした他人か、血の繋がりのある姉か、ホンモノとは何か…、考えさせられる主題がある点も好ましい。
    帰ってきた姉を偽物だと思っていたのに、自分が本物の家族になれていなかったとわかったときの結衣子の感情が悲しい苦しい。

  • なんだかんだ言っても、やはり湊かなえ作品は面白い。これまでが面白いため、読む前のハードルが高いのだろう。どんなどんでん返しがあるのか、最後のオチがどうなるのか、想像しながら読んでしまう。今回は、主人公だけ知らなかった展開なので、納得いかないが、充分読み応えはあった。

  • 残酷な話で、不快感にぞわぞわしながら読了。序盤で予想した通りの真相だったので、どんでん返し感はないけれど、なぜ妹だけに真実が隠されたままだったのか、イマイチ不明。万佑子ちゃんが「お姫さま」と解釈するなら、本当のお姫さまは豆ごとき気にも留めずにスヤスヤと寝る図太さを持ち合わせているのかも、なんて思ったり。

  • 湊かなえ氏の作品は、時間の経緯がわかりにくい所がある。
    読んでいると、過去に遡った事なのか?今現在の経緯なのか?と、、、、
    童話の「豆の上に眠るお姫様」のように、最後は、ハッピーエンドになるような流れではなく、豆のように小さい違和感を持ち続けた結衣子は、失踪し2年後に戻って来た姉が、本当の姉でないと、疑う。

    赤ちゃんの取り換え事件が、報道されたことがあるが、湊かなえ氏のように、それを上回る複雑な事件として小説にして、家族って、、、本物って、、、何なの?と、問いかけるこの小説に、最近の家族のつながりの薄さを感じる昨今でした。

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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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