かぜまち美術館の謎便り

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 374
感想 : 69
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  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103368311

感想・レビュー・書評

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  • 香瀬町にあるかぜまち美術館の館長になった佐久間と、娘の幼稚園児のかえで。

    保育士のカホリの兄ヒカリは、絵の才能を持ちながらも18年前の祭りの日に亡くなった。

    兄の不慮の死からまだ立ち直れずにいるカホリ。
    衰退していくかぜ町、去っていく人、とどまる人。
    兄と同時に失踪した郵便局員ミツバチ。

    町の人たちに起こるヒカリの描いた絵と、不思議な出来事。
    謎を解き明かしていく佐久間の少年時代の真相。
    ヒカリとミツバチの関係性。

    ミステリーですね。
    ドラマしか観たことないけど、日暮旅人に似てない?????
    綿密に計算されて作られているのはわかったけど、
    とにかく必死に読まなきゃっていう強迫観念にかられ面白かったのかは謎。。。映像向き)^o^(

  • 短篇連作。まあまあ楽しく読めた。帯なかったので粗筋とか知らなかったが、知ってたら不満な内容…。奥さんは海外出張の設定っぽいのに、わざと曖昧な感じに表現してた?のはなぜだ…

  • ラスト。自分的には大どんでん返し。もし思い描いていた(というより信じ切っていた)ラストだったら、かなり安易な結果だっただろう。作りこまれた感の強い作品だが、読後感は風が通り過ぎて行った時のように爽やか。しばらくたったら忘れてしまうであろうストーリー展開である。なお、有名画家たちの数々の作品の描写は、横に絵を置きながら読んだら楽しさ倍増だと思った。

  • ほんわかしてるようで、なかなかブラック。絵の解釈、おもしろい。

  •  初めての作家さんでした。設定はまあ最近よくある、父と子がいて身近な謎を解いていく。ってやつで、有名な絵画になぞらえて人の心を解きほぐしていきます。子供の喋り方があざとい感じがして(やりすぎ?)気になりました。
     ちょっと心に響かないかな。しかも、お父さんの思わせぶりな態度、いくら天然系でも腹立たしい。酷いですよ。

  • 軽くて読みやすい。
    かえでちゃんに癒される。
    結末は意外だったけど、よかったかなとも思える。

  • 面白かったです。
    最後が予想外でした。

  • 絵画がからんだミステリー短編集。物語の根底に保育士のカホリの兄が死んだ事件があり、終盤で謎が明らかになる。カホリと佐久間にほんのり恋愛が芽生えるのかな…と思ったけどそうではなかったのねー。かえでの雰囲気から奥さん亡くなってるのかと思ってたけど生きてたのねー。

  • 風が抜ける町、香瀬町。香瀬町にやってきた新しい住人は、かぜまち美術館の館長を勤めることになった佐久間とその娘、かえでだった。佐久間親子の隣に住む、保育士のカホリはなぜか佐久間の顔に見覚えがあった。佐久間はカホリの勤める保育園に飾られた一枚の絵に興味を示す。少年の背後に、無数の風車が描かれた絵。それは15で亡くなったカホリの兄ヒカリが描いたものだった。

    今回は絵解きミステリ?絵画の解説もあるけどあっさりしててわかりやすい。時々かえでの一人称が入るのも和やかでよかった。切なくて爽やかで平和な話だった。しかしヒカリ兄さん天才すぎる。佐久間さん思わせぶりすぎて、カホリとドキドキしながら読んでたのに残念……。

  • カリスマ学芸員が夭折した画家の作品から謎をよみ解く
    ピカソ、マティス、ゴーギャン…元になる作品を検索しながら読むのも楽しかったです

    しかし
    かえでちゃんのかわいさに気をとられました
    なんとも思わせぶりなパパにゃゲンコツしたくなりました

著者プロフィール

1979年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。日本大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。ライターとして漫画脚本などを手掛けながら小説の執筆活動を続け、『黒猫の遊歩あるいは美学講義』で第1回アガサ・クリスティー賞を受賞(早川書房刊)。同作は続刊も刊行され、「黒猫シリーズ」として人気を博している。ほか、『名無しの蝶は、まだ酔わない』(角川書店)の「花酔いロジックシリーズ」、『ホテル・モーリス』(講談社)、『偽恋愛小説家』(朝日新聞出版)、『かぜまち美術館の謎便り』(新潮社)などがある。

「2021年 『使徒の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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