不愉快な本の続編

著者 :
  • 新潮社
3.26
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本棚登録 : 455
感想 : 99
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  • Amazon.co.jp ・本 (147ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104669059

感想・レビュー・書評

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  • ついて行ききれず…orz...

  • 変態でしょーもない男の一人語り。
    なのに読後感すっきりでした。

    この方のタガの外れぶりが大きいからだろうか。

    私は好きな作品になりました。

  • 何だろう。
    どうしようもないダメ男だし、
    感動エピソードがあるわけでもないし、
    でも心にズシッときて、捕らわれる文章。
    色々メモしたくなる言葉がたくさんありました。
    やはりこの作家さん、好きだなぁ…(しみじみ)

  • 単純に面白くて、一気に読んだ。

    主人公がめちゃくちゃダメな人なのだけど、その迷いとか狡さみたいなものに、ちょっと自分を重ねて読んでしまう。

    先日、絲山秋子さんの講演を聴くチャンスがありました。ユーモラスで、笑いを取るのが上手、そして照れ屋さんな感じもチャーミングだなぁと改めてファンになりました。

  • どういうわけか不愉快な本の「連続」というタイトルだと思い込んで読んでました。不愉快(ともいいきれないときもあるけれど)なケンジロウの物語の連続であり、最後の始末として、書かれた本の中の人になってしまったから目くじらたてないでくれということかな。

  • 自己嫌悪と自己憐憫の塊のような主人公が他人との関係を壊しながら旅をする。でも、無気力なはずの主人公が妙に激情家だったり、主人公の自己嫌悪の背景があまり書かれていなかったりして、イマイチ腑に落ちない読後感。

  • 不愉快な男が主人公で不愉快な内容のオンパレード。だけど、ついつい引き込まれ一気に読んでしまいました。ストーリーが独特だったです。

  • 女と暮らす東京を逃げ出した乾。新潟で人を好きになり、富山のジャコメッティと邂逅し、そして故郷・呉から見上げる、永遠の太陽―。不愉快な本を握りしめ彷徨する「異邦人」を描き、文学の極点へ挑む最新小説。

    女の敵は女ってどういうことかわかる?
    差別だよ
    男と女って、対等を目指す事ができるんだよ。ほんとにね。 でも女同士はできない。

    感情的になるから

    嫉妬じゃなく差別。でもほんとのところ言葉なんてどーでもいいの。権利とかホルモンとか時代とか遺伝子とか、女はそうやっていいわけしてるんだもん


    基本的に女の人の書く小説が嫌いだ。
    生々しい女の生態をくるまずに、しかも冷静についてきやがる。自分の醜さを改めて確認なんぞしたくない。

    でもなんだか上の文章は好きだった。あぁ、そうだなってすとんと納得した
    この本の主人公は同時進行で冒頭だけ読んだ人間失格の奇妙な顔の男のようだ。 大抵主人公はどんな顔だろう、と想像するけど全く浮かばない
    自分はろくでもない男にハマりたくないな、と切に思う


    2012/02/21

  • ダメ人間って本当に多種多様に存在すんだなあと思った。乾は確かに作中出てきた万引き女や大学教授、地元が新潟のオトモダチからみたらダメでダメで仕方なかったんだろうけど。それ以上にダメなのはユミコなのでは笑 ラストは爽快。本に閉じ込められ綴られた感覚。

  • 絲山さんが書くのは、「だめんず」でなく「ダメ男」。
    本当、ダメ(笑)。
    『袋小路の男』も、種類は違えどダメ男。


    ちなみに、読み終えてから知ったけど、今回の主人公は「ニート」に収録されている「愛なんかいらねー」の青年と同じ奴。
    また、この性癖の持ち主か、と思っていたら道理で。
    続編でしたか。


    でも、意外と憎めないのね、こいつが。
    前回の作品の時は、自分勝手でなんていう奴だとしか思わなかったけど、今回の作品では惚れこんだ嫁のために自分の性癖を隠したり、一生懸命ご機嫌伺ったり、挙句嫁の浮気の所為で失語症になったりと、人間的な面も見せる。
    仕事とかも、真面目にしちゃったりして。

    基本嫌な性格の奴だけど。
    でも、自分でも曲がった性格であることをわかっているだけに、ある意味気持ちよい。

    今回は、一人の友人の顔が思い浮かんだので、余計に面白かったのかも。誰かは、内緒。

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著者プロフィール

1966年東京都生まれ。「イッツ・オンリー・トーク」で文學界新人賞を受賞しデビュー。「袋小路の男」で川端賞、『海の仙人』で芸術選奨文部科学大臣新人賞、「沖で待つ」で芥川賞、『薄情』で谷崎賞を受賞。

「2023年 『ばかもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

絲山秋子の作品

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