だから日本はズレている (新潮新書 566)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106105661

感想・レビュー・書評

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  • リーダーなんていらない
    独裁制はメリットよりデメリットの方が大きい

    もはやこの世界は、「強いリーダー」で解決できるような、わかりやすい仕組みで動いていない。

    リーダーとは
    ついてくる人がいる
    強いリーダーより、小さな集団

    「テクノロジー」だけで未来は来ない
    誰も欲しがっていない新製品
    ①欲しがっていない
    ②本質が疎かに
    ③世界的なパラダイムシフトに遅れてる
    全体満足

    闘わなくても革命は起こせる

  • 現代の若者論者、古市氏が問う、日本という国の不思議。おじさんには決して気付けない切り口を提供してくれる非常に面白い書。クールジャパンや「ポエム」に理解が深まるとともに、最後の2040年の日本は、非常にリアリティを感じた。

  • 先日、講演会を聞きに行って、ひたすら本の一文を多用しているのが笑えてしまったので手にとってみました(笑)あくまでも若者目線を崩さないんですが、どこかおじさんくさい雰囲気がちらほらと。最終章の2040年はこうなるみたいな未来予想がかなり偏っていますが面白かったぁー

  • 『だから日本はズレている』(2014)は、古市憲寿氏が当時29歳で、ギリギリ「若者」と呼ばれる年齢に発表した著書。日本の政治・経済・社会・制度を牛耳っているお偉い「おじさん」たちの、要領を得ないやり方や迷走っぷりについて、ときおり香ばしい表現を織り交ぜながらロジカルに批判しています☆
     二言で表すなら(?)「昭和頑固おじさんたちのセンスが悪すぎる」そして「若者に対する期待の仕方が的外れ」ということになるでしょうか★

     著者はひと頃テレビ出演が目立ち、毒舌×潔癖症の突飛なイメージで世に浸透した有名人ですが、そういったキャラクターはこの際どうでもいい。「社会学者・古市憲寿」の発言に一目置きたいと考えます✧ ご本人の姿を目にするとイメージがついてしまって、どうもよくないような気がしますね……★

     本書についても断言しますが、たいへん示唆に富んだ内容でした。賛成も反対もしなくてもいいかもしれないのですが……、個人的には本書に書かれた内容にほぼほぼ賛成です☆
     強力なリーダーに大勢が従う組織ってそんなに有効か、クールジャパン戦略ってクールか、学歴や就職についてどう捉えるのか……。いずれも、上の方々にとって都合の悪い指摘だろうと思われますが、ハッキリ言ってまともな見解ばかりです★

     批判のターゲットにされた「大人」「おじさん」というのは、必ずしも実年齢を意味しているわけではなさそうです。ただし、執筆当時は20代だった古市氏のうえにも歳月が流れ、2024年現在の彼は「変わったおじさん」といったポジションに……★

     と書いてはみたけれど、そういうキャラクターやポジションは、やはりどうでもいいと思うのです。
     発表から10年を過ぎても、本書の芯を成す部分は古びないどころか、むしろ切実な問題に思えます。本書で述べられたことの大半を、いまでは「老害」というワードで表せるのかもしれません。

  • 返却期限もあって、後半は乱読気味だったが・・・

    「リーダー」なんていらない
    「クール・ジャパン」を誰も知らない
    「ポエム」じゃ国は変えられない
    「テクノロジー」だけで未来は来ない
    「ソーシャル」に期待しすぎるな
    ●「就活カースト」からは逃れられない
    ●「新社会人」の悪口を言うな
    ●「ノマド」はただの脱サラである
    やっぱり「学歴」は大切だ
    「若者」に社会は変えられない
    ●闘わなくても「革命」は起こせる
    このままでは「2040年の日本」はこうなる
    ●の部分は未読
    番号制度に関わっている関係でテクノロジーだったかな?はちょっと苦い思いをしながら読んだ。(でも、わかってはいることなんだよねぇ。)

  • 「減速して生きる~ダウンシフターズ」消費社会から距離を置きながら自分たちの価値観を大切にする人たち.という言葉を知れただけでもまあ良し.

  • 1985年生まれ、東大大学院博士課程在籍の社会学者とのこと、古市憲寿氏、「大田舎・東京」を読んでもう一冊という感じで読みました。「だから日本はズレている」、2014.4発行です。一読して、「だから~」とありますが、私にはどこが、どうしてズレてるのかわかりませんでした。そして「だから、どうする」の建設的な話も見つからなかったです。世の中を分析して批判するより、こうすればよくなるのではという作品がいいですね!著者の著書、もう一冊借りてますが読むかどうかちょっと考えてますw。

  •  脱原発のデモの光景が脳裏に浮かんだ。
    国会議事堂に向かって何かを騒ぎ立てる群衆。ニュースで見た光景。
    そこに安倍首相が敢然と矢面に立ち持論を展開しようとしているイメージを描いた。 なにかバゲット車のようなもので見渡せる高いところに立ち、街頭演説のようなマイクを握りながら、脱原発論に対する自身の意見を訴えているところだ。すると物が投げつけられる、もしかしたら銃撃されて死んでしまうかも知れない。そんな邪念が介在し、映画に出てきそうな防弾ガラスケースに包まれた首相に変わった。このままだと妄想が別の方向へ進みそうだったから、3Dホログラムを使って首相自身は官邸から群衆に対して主張をする状況に落ちつけた。
    彼らの熱量に見合うほどの情熱を込めて訴える安倍首相。今まで見た首相とは全くの別人だ。 正反対の意見を主張する彼らの中にも、この後彼への評価を改める者が出てきそうな、誠実さと気持ちのこもった訴えだった。

     場面は室内に切り替わる。安倍首相とデモの代表者達が直接討論を行う場面。 実際にそのような事が行われていた気がするし、何かでその様子をチラ見したような気もする。だからその記憶を膨らませた光景なのかも知れない。安倍首相、そして野党代表で枝野氏、そして代表者数名。 原発は今の国民生活水準を維持するため、そして今後も増えるであろう電力消費量を賄うために必要であるとする首相。
    「あなた方にはスマホやパソコンが自由に使えなくなる生活を受け入れる覚悟がありますか」と聞かれ閉口する参加者。 一方、コストを考えるなら営利企業が電力を扱うのではなく、国有企業に戻してもいいのではないかという意見が参加者から出る。 論理的な意見と讃えつつも自民党および現行の政府にはその意思はない。それが実現するにはその意思を持っている他の政党が与党になる必要がある。と枝野代表に意見を求めるが参加者の意見に同意を示す事ができない。

    そして討論は我々が描くべき日本人像、日本社会の理想像についてへと移っていく。自分たちがどのような人間となり、どのような社会を創っていくべきなのか。これがあらゆる問題や選択肢にとって必要な前提だとわかったから。 一昔前のムラ社会のように同じ生活圏にいる者同士のつながりを必須とする世界。 ネット上でのつながりも前者と同様に意義ある者として認め、場所にとらわれず個の自由が尊重される世界。そんな選択肢がいくつか提起される中で妄想は終わった。

     日本のリーダーに過剰なほどの期待を押し付けているのかもしれない。すべての国民が納得いくような道を示せ、と。そんな無理難題を突き付ける一方で、そんなことが到底なしえないこともうすうす感じていたりもする。だから大した期待もしない。
    されど、せめて、妄想の中で躍動していた首相のように、立ち居振る舞いがナイスな人物がこの国のリーダーであってくれれば、それだけで変わる気持ちもあるのではないか。

  • 優しい革命
    静かな改革

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  • クールジャパンについて書かれていたのでちょっと読んでみた。笑

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著者プロフィール

1985年東京都生まれ。社会学者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員。2011年に若者の生態を的確に描いた『絶望の国の幸福な若者たち』で注目され、メディアでも活躍。18年に小説『平成くん、さようなら』で芥川賞候補となる。19年『百の夜は跳ねて』で再び芥川賞候補に。著書に『奈落』『アスク・ミー・ホワイ』『ヒノマル』など。

「2023年 『僕たちの月曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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