ダウン・ツ・ヘヴン

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120036446

感想・レビュー・書評

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  • 42ページほどにもわたる戦闘シーンが印象的でした。戦闘機の仕組みが分かっていれば脳内でイメージ化できたのですが…。それさえ分かれば、もっと楽しめたのでしょうね。

  • 101111

  • 必死なのは相手も同じだ。
    だったら楽しもう。
    美しくダンスを踊ろう。

    自由とは役に立たない。
    空を自由に飛ぶ鳥のように。
    ただ、それだけだ。
    死んで自由になれる。

  • ただ空にいたい。
    その思いだけで戦闘機に乗ってきた草薙は
    ある日負傷し、空を飛べなくなってしまう。
    飛べないストレスと
    地上のしがらみに絡まれ
    鬱屈した日々を過ごす。
    そして復帰戦としてもたらされた戦闘ショー。
    相手は、憧れてやまない彼だった。

    本作は草薙の激動する感情が
    垣間見えるストーリーだった。
    どんな感情かはわからなくて、
    その結果にもたらされる行動で推測するしかないのだけど。
    論理的なように見えて
    全く予想外の行動をする草薙に
    戸惑いつつも
    わがままをする人間のかわいらしさを
    感じてしまう。

    函南の存在がどういう意味を持っているのかは
    ちょっとわかんないな。
    その部分は次回に期待。


    “子供はみんな、空を飛ぶ夢を見るのだ。
     飛べるようになるまで、
     あるいは、
     飛べないと諦めるまで。”

    「嘘かもしれない」甲斐は即座に頷いた。
    「でもね、今の言葉は、私のこの口から出た言葉なのよ。
     その言葉を口にした私の立場を考えて」

  • スカイ・クロラシリーズの三作目です。
    時間軸でいうと二作目「ナ・バ・テア」の次にあたります。
    草薙のただ純粋に空を飛びたいと願う気持ちと、周囲のしがらみ。
    今回も色々と考えさせられる一冊となってます。

    相変わらず戦闘・飛行シーンの描写が素晴らしい!

  • 相手がしつこいからつい深追いしてしまった。
    こんな首のかすり傷で入院しなければならないなんて。
    それも僕が兵器だから。昇進には興味がない。
    ただ飛べさえすればいいのに。
    それなのに組織が僕を飛ばせたくないらしい。
    若いパイロットに向けて講義をさせたり自由飛行をさせたり。
    さらにはイメージアップのためか街中でのフライトを依頼された。
    しかも実戦。相手はティーチャ。
    表紙:Michael Edwards/Getty Images
    ブックデザイン:鈴木成一デザイン室

    水素の無邪気な一面が垣間見られます。
    一飛行士から指揮官へ。そしてティーチャとの再会。

    「世の中の仕組みは、次々に世代を交代し、開いているものは閉めて、動いているものは止めて、上がっているものは下ろさなければならない。ずっとそのままにはしておけないルールなのだ。」

  • 水素さんとティーチャのほんのちょっとの絡みが、恋愛小説以上にドキドキする今日この頃。
    透明感と水素さんの空虚が美しいです。

  • スカイ・クロラシリーズの2巻目。
    物語の透明度はそのままに、少しずつ物語が動き始め、少しずつ私たちにも彼らのことが見え始めた。

    桜城の墜落。クサナギの負傷と入院。カンナミとの出会い。
    新聞記者を通して知る社会。首都への移動。カンナミとの再会。
    ヒガサワの記憶。新たな任務。ティーチャとの再会。
    空中戦の陰謀。怒り。

    少しずつ物語に動きが出てきたなって思う。
    儚く軽やかな印象だったナ・バ・テアの草薙水素の在りようが、少しずつ形作られてきたみたい。
    「スカイクロラ」から読んだので、「ナ・バ・テア」とのつながりを感じられなかったのだけど、「ダウン・ツ・ヘヴン」は時間的にも続きのお話と分かる。

    誰とのつながりも必要としていない、たった一人で存在したいと願っているクサナギ。
    でも、会社のトップ・エースとしてのしがらみや、自分を気にかけている人間の存在などがまとわりつく。
    それすらも、きっと放りだして、空に上っていってしまうんだろう。
    あっさりと全てを捨て去ってしまうんだろう。

    でも、「スカイクロラ」を読んでしまった私は、少し先の未来を知ってる。
    最後まで読んだら、もう一度スカイクロラを読もうと思う。

  • すらすら読めるけど、実は集中力が必要

  • ブログにレビューを書きました。
    http://yo-shi.cocolog-nifty.com/honyomi/2008/08/post_5b44.html

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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