ハネムーン (中公文庫 よ 25-3)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 2909
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  • Amazon.co.jp ・本 (166ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122036765

感想・レビュー・書評

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  • 暗くてどんよりした関係だなーと思って
    先の見えないふたりのかんじにちょっと共感する絶望感を覚えたけど、
    なんていうか、その関係性以上のもので、必要不可欠なものって、
    きっとあるんだろうって感じた。
    やっぱり出会いひとつひとつに必然性って絶対あると思うの。
    人間同士でも、感情のつながりでも。
    なんかそうゆう筋みたいなものを読んでいて感じた。
    すごく暗くてでも希望に向かっていく、いいときを書いてた。
    底を知っての歩みなのだろうなって、しみじみ思います。

  • とてつもなく恐ろしくて残酷なことを、ほっこりと書きあげるなんて本当にすごい。

    骨のシーンは思いだすだけで恐い。

  • 読み終わりましたー。
    吉本ばななさんらしい文章・・・。
    引き込まれます。

    若い二人が羨ましく
    純粋でまぶしかったです。
    あの頃こんな恋愛してたかなー?

  • 隣同士の家に住む夫婦の話。もとは幼馴染として育った2人だけれど
    夫は特に家庭が複雑で、父と母がカルト(赤ん坊を殺して食べる)にはまり捨てられた過去を持つ。
    夫はその後、祖父と2人暮らしをしていたがその祖父がなくなったことをきっかけに
    いつか祖父が死ぬかもしれないから、何もできないという夫の不安による鎖が消え
    夫婦の関係がまた新しいものへと動いていく過程を描いている。
    他の作品に比べて、描写が鈍ってきているなぁというのが率直な感想だった。
    設定もいいかげんだし(妻は引越し経験があるのに、引越しをしたことがないから
    そういう人の気持ちが分からないという1文がどこかに入っていた)。
    例えば、美しいものを「美しい」の一言で済ませず、しつこいくらい言葉を重ねて描写するのが
    この人のスタイルであり魅力だと思っていたから、それが欠けた今作は残念だった。

  • 吉本ばななさんのお話、好きだなあ。時間がゆるやかで、静かで、読んでると落ち着く。こんなおそろしい宗教ってほんとにあるの?こういう恋もあり。

  • その二人が一緒にいる事は、運命…
    繊細な心を持った孤独な裕志と、彼に寄り添うけれど強い心を持ったまなか。
    身近な人や犬の死の悲しみから、二人で、周囲の優しさに助けられながら少しずつ立ち直っていく。
    なんだか、4年前に父を亡くした私の母が、少しずつ立ち直っていく姿と交差して、心に沁みる…

  • 今の私には、沁みすぎる位沁みた。
    あかぎれに塗る軟膏みたいな物語。

  • 病んでるなぁ…


    この本は、いい本だから、枕元の本棚の一番右上に置きましょう。



    んんん

    「TVも雑誌もラジオも友達も、変わりなさい、もっとよく変わりなさい、と言っているのに。」(160頁)

  • むかし読んだときは、あまりいいと思わなかったのだけど、読みなおしたらやはりよいかも。空気感と非現実感が独特なのに、なんだか分かる気がしてしまう。不思議な読後感。

  • 変わることはいいことだ、
    人間は変わらなきゃいけないって
    みんないうけどそんなの誰が決めんたんだろ。

    変わることがすばらしいなんて限らないのに。

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著者プロフィール

1964年、東京生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年『キッチン』で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。88年『ムーンライト・シャドウ』で第16回泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、95年『アムリタ』で第5回紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞(安野光雅・選)、2022年『ミトンとふびん』で第58回谷崎潤一郎賞を受賞。著作は30か国以上で翻訳出版されており、イタリアで93年スカンノ賞、96年フェンディッシメ文学賞<Under35>、99年マスケラダルジェント賞、2011年カプリ賞を受賞している。近著に『吹上奇譚 第四話 ミモザ』がある。noteにて配信中のメルマガ「どくだみちゃんとふしばな」をまとめた文庫本も発売中。

「2023年 『はーばーらいと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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