- Amazon.co.jp ・本 (457ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122049666
感想・レビュー・書評
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タイトルにあるとおり世界の歴史が書かれた本。
年と出来事を淡々と書き連ねていくような内容ではなく、国々の文明や宗教の関わりなどを、紀元前から現代まで追っていく内容となっています。
自分の世界史観を整理したかったり、別の角度からの世界史を知りたい人にオススメです。ただし、著者の思想や独自の歴史観がまざっているので『教科書』としては合わないかもしれません。とはいえ、それが本書の魅力でもあります。
上巻では農耕や宗教の広がりの解説から始まって、ヘレニズム・インド文明の影響による各地域の発展、他民族の略奪や侵略による衰退などを得て、人類の歴史が西暦1500年前後まで書かれています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
マクニール先生の世界史は面白い。個々の事例が繋がって、巨大なネットワークになる。まるで、マインドマップを作っているようだ。
そうして生まれた<世界史>に、違和感を覚える人もいるだろう。なぜなら、偉人や英雄が世界を動かした、というような物語的な歴史ではないからだ。本書を見回しても、歴史的人物(始皇帝、アレクサンダー、カエサルetc...)の活躍を謳う記述は驚くほど少ない。それよりも、文明の形成や、社会階級の対立、宗教の発展や発明品による社会的影響、各文明間の連関など、マクロな視点が重視されている。人文的というよりも社会科学的である。そう、あくまでも「学問」としての世界史なのだ。
だから、「教養」としての世界史を求める人には、少々物足りないかもしれない。足らない部分は英雄譚や地域史、文化史など必要に応じて補完するべきなのだろう。 -
「文化」という視点による世界史。文化の伝搬が他の地域にどういった影響を与えたか、その結果何が起きたのかということが地域、年代ごとにまとめられている。上巻では前500~後1500年頃までであるが、「宗教」という発明が想像以上に歴史を大きく動かしているという印象を受けた。もちろん宗教の発達にかなりの部分を割いて解説しているということもあるが、国の転換期に宗教が大きく関わっていることは否定できない。歴史は戦争の記録という見方があるが、宗教の伝搬の記録という見方もできることが分かった。
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日本の供述が興味深かった。ボリュームからすると少しではあったけれど、日本人の勤勉さがどのような環境下で、またヨーロッパとどのように異なるため生まれたのかが理解出来た。
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高校時代、歴史って苦手だったなぁ~。
色々と覚えなきゃいけないと思ったから、重圧だったんだね~。
なのに、大人になってから読む歴史書は、面白いのは何故でしょう?嬉しい誤算です。
大人になると、「歴史を知らない=文脈を知らない」のは、恥であるし、何を言っても説得力がなくなるので、教養として知っておかなければならない。
本書は、詳細な歴史学の教科書(全10巻)の副読本として、ザックリとした歴史について書かれているので、文脈を掴むのに持って来いだし、スピード感が良いのです。
面白くてスイスイ読めちゃいますよ。
これを教科書にすれば良いのに…てか、読むと良いよ、高校生諸君! -
FGOをやっていて習った覚えのある歴史上の人物がたくさん出てくるけどなんにも覚えてなかったので、勉強するつもりで買った本。そのまま数年読まなかった…
一読しただけだと全体の流れがまだまだ理解できないけど、大まかなことがわかってよかった
見てきたように当時の人々の心情の変化を説明するのがすごい -
名著