ザ・プラットフォーム IT企業はなぜ世界を変えるのか? (NHK出版新書)
- NHK出版 (2015年6月9日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140884638
作品紹介・あらすじ
アップル、グーグル、フェイスブック…今や国家や社会の基盤に成長した巨大IT企業を動かす基本原理とは何か?わかりやすい語り口に定評のある『ITビジネスの原理』の著者が、「共通価値」をキーワードにネットサービスを根本から解説。超国家的プラットフォームの登場で激変する世界を見通す!
感想・レビュー・書評
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GoogleとAppleの違いを共有価値観で説明しており、今までにない視点での捉え方だったので面白く読めた。ただ、Googleの共有価値観とFacebookの共有価値観が全く同じなのは筆者の引用ミスなのか?p.57,68参照。
Googleは世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすることです。p.33
人間が選択肢を増やして能動的に生きられる手助け。p.45が正しい共有価値観ではないかと。
また、p123のethosの語源は正しくはいつもの場所で、けもの道では無いと思う。ethos けもの道でググッたところそれらしきものはなかった。
プラットフォームの社会的な倫理についての節があったが、衆人環視で上手くいくとあった。その例で、ソシャゲーのガチャの排出率が不当だとして、ユーザーから批判があり、企業側が改めたという話だ。確かにこの例では企業側の倫理が改められたと思うが、ユーザー側の倫理は衆人環視の論理では倫理が改まる可能性はあるのか疑問に思った。
このようにいくつかミスと思えるものがあったが、概ね楽しめた。
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会社推薦図書
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世界と日本のIT企業
AppleとGoogleの理念の違い
日本流プラットフォーム
新鮮な内容だった。 -
ミクシィ、iモード、楽天、ゼクシィなど、日本のプラットフォームビジネスを中心にその特徴を紹介した本。学べる点はたくさんありますが、GAFAなど、米国のプラットフォームビジネスとここまで企業価値の差が開いてしまうとどこまで効果を期待できるか、真剣に考える必要があります。著者の意図するところではないかもしれませんが、日米の差が開いてしまった理由を考えるきっかけにはなると思います。
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尾原和啓著『ザ ・プラットフォーム』を読んだ。
以前買って、1/3ぐらい読んで放置していたものを読了した。
尾原氏の本は『ITビジネスの原理』を読んだことがあり、2冊目である。
マッキンゼー、リクルート 、Google、楽天と渡り歩いた尾原氏ほどIT業界を分析して語れる人はいないのではないだろうか。
しかし、本書を読んで驚嘆したのは氏の「人間への洞察の深さ」である。
マズローの欲求五段階説やアランの『幸福論』、マザーテレサの言葉まで登場する本書は、「人間を知る」意味でも示唆的である。
そうなのだ。
尾原氏は「ITの変化」と「人間の普遍」の両方に対する造詣が深いのだ。この交点に本書はある。
マッキンゼーで鍛えた企業分析の手法、物事に対する補助線の引き方が秀逸なのは言うまでもない。 -
この人の本はだいたい同じことが書かれているが、プラットフォームのいう考え方は勉強になった
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プラットフォーマーのビジネスモデル、社会的な役割、運営ノウハウを知識とするにはわかりやすい。すぐに行動に落とせる内容は少なめ。
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一章から四章までは… ちょっと言うと、グーグルがマインドフルネスで、アップルがユア・ヴァースを哲学としているという洞察は、深いんだか浅いんだか分からない。哲学が注目度上がってるから無理につけた感じ。グーグル対アップルで、ブラウザとアプリの対比と価値観の激突があるという論理展開はかなり無理があるんじゃなかろうか。
五章 日本型プラットフォームの可能性と六章 コミュニティケーション消費とは何か?は、リクルート、楽天、iモード、ミクシィ、アイドル、ニコニコ動画と事例が出ているので、初見という事もあって、良かった。ただ、『プラットフォーム革命』を読んだ後だと、物足りない。これは、成功企業のみにフォーカスがあっていて、同じ時代に競合になって、これらの企業に負けた企業との対比が無いから。何がどう違うのかの分析がなにがしかのフレームワークなしにただ語られるのは、読み手としては少しフラストする。ただの自慢話という書評をしてる人はこういう所だろう。
ちなみに『プラットフォーム革命』では、「直線的な企業は、商品やサービスを製造して価値を生み出す。プラットフォームは、ユーザー同士の、繋がりを作り、それを使った取引を「製造」する事で価値を生み出す。」と言う様にこれまでの企業とプラットフォーム企業の定義を設定し、プラットフォーム企業の四つのコア機能として、以下の様な枠組みを設定している。
・オーディエンス構築(プラットフォームは、クリティカルマス以上の消費者とプロデューサーを獲得して、流動性のあるネットワークを構築しなければならない)
・マッチメーキング
・中核的ツールとサービスの提供
・ルールと基準の設定
こんな感じの枠組みにリクルートや楽天〜を当てはめて考えてみると、この本に載っている事例はもっと楽しく読めるんじゃなかろうか?
この本を読み終わって、気になったのは、筆者の素性というか、ジョブホッパーぶりかな(笑)。基本知り合いのやった事の話が多くて、自分の事を話してる感じがしない。なんか、地に足が着いてない感がこの本の文面から感じるし、Wikiの著者のページもちとどうだろう?というオーラを感じる。個人的に孫さんの弟が褒めちぎるモノをあんまり信用してないからというのもあるが。
まあ、本は編集者の力量によっても印象が大きく変わる(帯含めて)ので、ご本人がどうのこうの言うのは意味無いんですけどね。 -
著者である尾原氏の自慢話が多い。リクルート、NTTドコモ、楽天等での経験。appleとGoogle
、Amazonやマイクロソフトの今後の戦略など。 -
ペイフォワード、共有価値観、あなたと私VS目的と課題...。ここからワクワクが生まれる。