- Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150102371
感想・レビュー・書評
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意志を持つ「海」で覆われているという惑星ソラリスに赴任した研究員が見せつけられる過去のトラウマ。「海」の仕業らしいが、それが何を意図したものなのかは最後までわからない。
未知なるものとの遭遇がどういう意味を持つのか考えさせられる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タルコフスキー監督『惑星ソラリス』を観て読みました。映画と違ってソラリス学の考察(学説)が、結構な割合を占めていて、難しく理解出来なかった。ただ人間的思考から「未知」を「既知」と捉えるのではなくて、「未知」は「未知」のものとして考えられたことに、すごく納得いった。
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面白かったのは最初の100ページと最後の50ページ。それとレムのあとがき解説だった。
不気味な黒人女性との出会い(結局彼女は何だったのか…ギバリャンにとってのそれなのか…?)やハリーが出てくるくだりの緊張度は非常に素晴らしいものがあったんだけど。
中盤は物語における過去の解説が大半で、説明口調なところがあって興醒めした。
そのテーマについては興味深いものがあったんだけど、これから起こる現象を通じて描けなかったのかなぁって上から目線。 -
テーマは面白いが、文体になじめなかった。再読したい。
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二つの太陽を持つ<海>の惑星ソラリス。
ハリーはどうなったの? スナウトやサルトリウスのお客はどんなものだった? ギャバリンのテープの内容は?
長年にわたるソラリスの研究に結論が出ていないと同じように、この物語も多くの謎を残したまま閉じてしまう。
森見登美彦氏の「ペンギン・ハイウェイ」が「ソラリス」のオマージュということで読みました。
「ペンギン・ハイウェイ」がますます面白くなりました。
以下、少しばかり「ペンギン・ハイウェイ」のネタばれになるかもしれませんので、ご注意ください。
森見ペンギンの<海>とソラリスの<海>は似て非なるものではあるけれど、やはり共通するところはありそうで、そうすると、おねえさんはいったい誰の<お客>だったのか・・って空想して遊んでしまいます。 -
和モノを中心に読んでいるわたしですが、一番好きな本を挙げろと言われたら間違いなくこれを挙げます。それまでの色んな概念が覆される。人間の発想は、おしなべて自分自身の置かれている社会から飛び出すことは出来ず、多くの場合、産まれてからこれまでに見聞きしたもの・取り入れた概念の中でしか、ものを考えることは出来ないんですね。
翻訳も非常に好きです。なんてったって邦題から素晴らしすぎるよ。 -
異文化コンタクト
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東欧産のSFということで、アメリカのものとは違う独特の雰囲気をかもしだしてます。特に登場人物の心理描写が素晴らしいです。ところどころ、ソラリスの歴史やソラリス研究について書かれているので、ストーリー一辺倒にならず、奥行きのある物語となってます。
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SFって面白いって思えた作品。
未知との遭遇がいい味ですわ。 -
全体の1/4くらいは「ソラリス学」についての話。始祖誰々の研究からどんな学説が説かれ、現在の通説がどうであるとか。そしてソラリスの海に関する記述。…途中で少し飽きる。いやこういう一つの世界を新たに構築する描写ってSFらしくてすごく興味深いんだけどねー。基本的には地球外生命体との接触モノ。ただし相手は意思疎通が全くできないため、混乱が生じるところに面白みがあるのだけれど。