- Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150112059
感想・レビュー・書評
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あるアルメニア人の絵描きが、老後カリフォルニアの孤独な邸宅で綴った自伝。最後の結実を迎えるための、数々のエピソード、彼がいかにして、ジャガイモ納屋に隠した真実を披露するかがこの小説の鍵。
絵を人間が、時代に翻弄され、一介のつまらない老人となる。そんな彼が最後に仕組んだ、巧妙なフィナーレを大いに楽しんで欲しい。
ヴォネガットの、悲哀とアイロニーの入り交じった文章は、小説が有益か、無益か以外のところで語られるための、よいサンプルとなるだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「ある一瞬がほかの一瞬にくらべてべつだん重要ではなく、
すべての瞬間があっというまに過ぎ去ってしまうことを
表現するだけの勇気、知恵、それともたんなる才能が、
彼には欠けていた。」 -
空っぽのラジオ/肉体よありがとう・/・/・「この作者には魂がない!」って絵が語る///宝石
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え?コレってSFなの?
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面白かった。
ロストジェネレーション。
国が違うとほんとに違うんだなぁ。
世代で言う戦争がそれぞれ違う戦争を指すんだもんね。
文章がとても魅力的でした。
なんか生きている感じ。それぞれがきちんと。
これだけ1人の人生をでっちあげられるってすごい。
なんか作家ってすごいなぁ、と。
今更なことを思ったのでした。
他のも読んでみようかな。 -
よくこれ書いちゃうよなぁ。
まあ、ヴォネガットの中では一番入りやすい作品かな。
わりとすらすら進む。 -
久しぶりにヴォネガット。
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「こうした偶然の一致をいちいち真剣にとっていたら、
だれでも気が狂ってしまう。この宇宙には、
自分にかいもく理解のできないことがわんさと進行中らしい、
と疑いを抱くようになる」(本文より)
1987年のヴォネガットの長編です。
戦争体験をベースに、しっちゃかめっちゃかになった
人生の回顧録である点においては、いつものヴォネガット。
「青ひげ」にはラストにオチが用意されているので、
いつもよりもちょっとわかりやすいヴォネガットかなと思います。
わたしがヴォネガットを好きな理由は、
奇跡的な出来事が、それが幸運であれ、その真逆であれ
いつ起きても、「ひとつの事実」として受け止める姿勢が
貫かれているからです。
登場人物がどんなに自分勝手でも自己中心的でも、
どんなにはた迷惑な存在でも、「存在」として尊重しているところかな。 -
久しぶりに即2回目を読んだ本。
面白かった。
とくになにが、というわけでもないのだけど面白かったと思う。
近代美術について知りたくなりました。
2008,april -
残念。とても退屈だった。邦訳にもリズムがない。言い回しがくどすぎる。