マルドゥック・スクランブルThe First Compres (ハヤカワ文庫 JA ウ 1-1)
- 早川書房 (2003年5月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150307219
感想・レビュー・書評
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持たざる者が持ち得たとき、かつて自分を虐げた者を虐げたいと望む叫びを、どうしたら止められるか。
生きていてもいい、と赦されたい。
愛している、と理解されたい。
少女の希みはせつなく、傷の痛みに我を忘れるほどつよい。
力を手に入れて、それに酔い痴れるほど、かなしい。
バロットの危うさ、ウフコックの真摯さ、深く響く。
難解さがなく、世界観を洒落て語るルビがいい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
スタイリッシュな文体で、とてもスマート。車をカーと呼ぶとかなんかオサレ。何にでも変身できるネズミもあまり違和感がないね。攻殻機動隊みたい。みたことないけど。
2ndが楽しみですね。 -
最初はキャラの把握に手間取ったが、途中から非常に面白く読めた。
ウフコック欲しい。
アニメが見たくなった。 -
結構面白かったです。
近未来の退廃的な世界というのは、攻殻といい、不思議な魅力がありますね。
読んでいて、映像が浮かんでくるような感じで、一気に読めました。それじゃあアニメも観てみよっかな。 -
おもしろかった!!
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煤けた感じのSFってなんでこんなに良いんだろう。独特の文体とか、ルビとカタカナのオサレっぽさが洋画っぽい。ラストシーンの引きも映画っぽい。
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何故か、読むのにものすごく時間がかかった。描かれてる光景を頭のなかで想像しにくかったのかなあ……半分過ぎてカジノのカードゲームのくだりはおもしろく、するする読めたんだけど…。
悪くないけど自分には向いてなかった…そんな感じです。読み終わった達成感はあった(笑)。 -
(2011/10/30購入)(2011/11/02読了)
少女娼婦バロットの再生の物語。第1作目。
「死んだほうがいい」→「死にたくない」→「殺されない。殺さない」と変化していくバロットの思いが上手く描かれている。バロットとウフコックの関係がプラトニックなのも、バロットのそれまでの人生との対比となっていて良かった。文章が淡々としているので、設定・状況が過激でもそれほどエグくは感じない。ただし、キャラの立ち方が過剰すぎて、所々白けてしまった(特に敵役)。それでも一気に読みたくなる、力のある物語。