マルドゥック・スクランブルThe First Compres (ハヤカワ文庫 JA ウ 1-1)

著者 :
  • 早川書房
3.87
  • (312)
  • (263)
  • (381)
  • (18)
  • (7)
本棚登録 : 2112
感想 : 247
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150307219

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 色々な所で紹介されているのでそういう話とは思わず、グロテスクな描写の多さに面食らった。昔からのSFガジェットを詰め込んだ感じ、人物造型は漫画チック(褒め言葉)、英語を使ったルビ、マニアックになりすぎないながらもネーミングに凝る感じも、逆に新鮮。この中途半端さが良いのだろうなぁ。
    などと冷静に書いてますが、「電車で休み休み読むか」なんて読み始めて、2時間くらいで一気読みしてしまい、「ああ、2巻買っとくんだった!」と天を仰いだ事実は曲げられないです(笑)。

  • SFハードアクション。ちょうどいい所でつづく。

  • 肉親をはじめ、たくさんの男たちに"おもちゃ"にされ、
    最後は犯罪のはけ口として丸焼きにされた少女の復活劇。
    復讐劇ではないのは彼女が誰を恨んでいるわけでもないから。
    ただ"何故自分なのか"存在意義を確かめるために戦う。

    噛ませ犬ひとつにしたって非道で悪趣味なのは好みの分かれるところ。
    無機質に残虐性を語るのは廃退的SFの常套手段でしょうか。
    でも、最近のニュースを見てると現代も十分に劣悪なんですよね。

    新鮮みがないとか、色々と詰め合わせているという意見もあるようですが、
    テーマに対して綿密に組み上げられたプロットには感心します。
    やっぱり冲方氏の文章はどうにも好みではないのだけれど
    理詰めで計画的に小説を作るとこんな感じになるのかな。

    私自身も映画『LEON』には大いに感動したクチなので
    この映画を観てインスピレーションを得たというのは
    興味深い話。

    詳しいレビューは最終巻にて。

  • 賛否両論けっこう激しかったので手に取ってみた。

    思ったより遥かに普通だった。
    何をして普通かと言えば「SFとして普通」なのだが。
    突拍子もない設定とも思わないし
    何かとてつもなくエグい描写があるでもないし
    展開が意外性に満ちているわけでもないし。

    主人公のキャラ設定も、まぁよくある感じだ。

    そう感じてしまうのは、このテの作品に散々触れてきてしまった世代の切なさかもしれない。
    そこらのアニメでもマンガでも、こういうテイストの世界観はお目にかかれてしまうから
    彼が改めて描いたところで斬新さを見ることは難しい。
    彼自身の筆致としても10年前ということで
    自分の蘊蓄に頼り過ぎているから間延びしているし。

    若干の蘊蓄クドさは否めないけど
    新鮮さやグイグイくる感じはなかったけれど
    読みやすさはある。

  • 娼婦の少女バレットの描写がうまくて痛々しい。
    もう誰にも裏切られたくないとドクターたちにもなかなか心を開かない場面なんかもいいし、後半の殺し屋たちとの対決もいい。
    今まで虐げられてきた者が力を持ち、虐げる側に回ってしまう。
    その力に溺れ、大事なものを見失う。
    読んでるこっちもつらくなる。

    それでも戦闘シーンは迫力あるし、最後のボイルドの絶望感もいい。

    ただ、3部作とは言え、1巻ごとに完結させるんだろうと勝手に思っていただけに、ここまで「次巻に続く」となると残念。
    まぁでも面白かったです

  • 個人的にSF系は最初がとっつき辛く作品の世界になかなか入っていけないものが多いが、本作は大丈夫というかすんなり引き込まれていった。
    3部作の最初なので内容についてはあまり書かないが、バロットとウフコックを中心とした登場人物達も個性的で面白いし、戦闘シーンなどは休むまもなく読みきってしまった。
    あとこの錆びれた世界観がいい感じで、やはりこの作者の描く世界観は好きなのかもと改めて感じた。
    では続きが気になるので早速「燃焼」を読みます!

  • 感想は「排気」にて

  • 妻が嫌いな気持ちはわかるが...SFやからご都合主義はともかくとしても、まぁ続きが気になる。

  • ロリの娼婦が出てきていかにもそれ系。重力をコントロールできる科学技術があるのに、結局勝負は拳銃のタイマンかい?! あと、ギャンブルにページかけすぎ。本人は好きなんだろうけど、読む方はつらい。

  • 面白いけど、あんまり好きな文体でないかも。読むのに時間かかりすぎた。

全247件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。

「2022年 『骨灰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

冲方丁の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×