書店主フィクリーのものがたり (ハヤカワepi文庫 セ 1-1)

  • 早川書房
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感想 : 115
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151200939

感想・レビュー・書評

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  • 小説というものは、「人生のしかるべきときに出会わなければならないということを示唆している。」 本好きの本屋好きの為の一冊でした。

    小さな書店主フィクリーと、ぽつんと置かれてたマヤ。

    孤独なフィクリーが小さなマヤの為に本を愛する事を教え、また島に1軒の本屋に通う人々に本の素晴らしさを問う。

    人と人を本で繋げる。

    こんな風に本について語れる仲間と生活があるって憧れてしまう。
    海外小説の粋な台詞回し!日本人にはないんだよなぁ。

    本屋が繋ぐ小さな島の人々の繋がり、最後は悲しいけど・・・良かったです。

  • 予想していたのと違う話でしたが、面白かったです。展開が速すぎて驚くことも多かったですけど。忘れてた伏線が最後に種明かしされて納得しました。困ったのは、サイズが通常の文庫サイズと違うらしく、既製の文庫カバーが入りませんでした。何のために?

  • 本好き、読書好きの人間の心に刺さる言葉が散りばめられた佳作だと思う。
    読んだことのない作品の名前もたくさん挙がっていて、読んでみたいなあと思った。
    昔 近所にあった書店では、プロの書店員さんが実際に読んで面白かった本を月替わりで紹介するコーナーがあり、それが結構マニアックだったりして、普段自分が読まないような作家さんを発掘できたり、新たな発見があったりして楽しかったな、と思い出した。
    最近の日本の、特にチェーンの書店では、平積みしてある本がどこに行っても同じだったり、あまり知識の多くないアルバイト店員が多くて新聞の書評に載っていた本でも知らなかったりするのがするのが残念。

  • ガブリエル・ゼヴァンさんの作品を小尾芙佐さんが翻訳した小説です。

    中学の頃は海外SFや、皆さんもよくご存じの、モンゴメリやヒルトンやヘッセ等々、外国の風習や習慣や情景が読むだけでそこに居るような気持ちになれるのが好きでよく読んでましたが、最近はとんとご無沙汰でしたので、ちょっと新鮮な気持ちになりました。

    島に一軒だけある小さな書店の、本をこよなく愛するが偏屈な主の物語です。
    店主A・J(ファクトリー)は妻を亡くして以来、ずっと一人で店を営んでいたのだが、ある夜、所蔵してた稀覯本を盗まれて打ちひしがれてしまう。 傷心の中ある日、書店に小さな子供が捨てられているのを発見。 自分の傷心を癒やすかのようにその子を育てる決心をする。
    なんでもない田舎の小さな島の書店主の生き様の物語ですが、そこに登場する町の人や親族や友人、そして我が子として成長していく娘マヤ、本を通じてA・Jのかけがえのない人となったアメリア。 頑固で偏屈なA・Jだが彼・彼女らを大切に思うのと同じく、彼・彼女らも店主A・Jを慕って集まってくる。 その中で明かされていく、盗まれた稀覯本の事や娘マヤの出性の秘密など、とても惹き込まれまれ最後には悲しくも優しくも感じる事ができる作品でした。

    ここまでの話しだと昔の話しって感じがしますが、インターネットや電子書籍が出てくるので現代の話しですよw

  • 読み始めた時にはこういう終わりだとは思わなかった。
    重くなるかと思いきや重くはならない。嫌いじゃない。言い方悪いかな?晴れた日の午後に静かに読むのにとても合ってた。

  • 単純に名作です。孤島の偏屈な書店主フィクリーが捨て子のマヤと出会い始まる愛と生涯の物語。序盤は独特の言い回しに苦慮したが、マヤ登場からグッと惹き込まれた。全編短編エピソードで構成され、ハートフル且つシニカルな展開は読者を飽きさせない。作中に登場する小説に縁はないが十分楽しめた。何より登場人物が素敵で読了が近づくに連れ惜別の思いに駆られた。ランビアーズ署長最高!"ぼくたちはひとりだから読む。そしてぼくたちはひとりじゃない"は著者から読書家への愛の言葉。"本屋が無い町なんて町じゃない"には諸手を挙げて同意だ。

  • 本屋大賞に選ばれた理由だろうか。
    今後電子書籍に対して実店舗の本屋が生き残るには、このような血の通った暖かい経験ができるかどうかも重要なファクターの一つになると思う。
    ただ無機質に新旧ジャンルごと本が並べてある大型店舗やモールにあるようなそれでは厳しいだろう。

    「本というやつは、しかるべきときがくるまで、読み手が見つからないことがあるんだね」

  • 少し変人のA・J・フィクリーが経営するアイランドブックスというアリス島唯一の書店。唐突に事件が起こり、喪失と出会いを繰り返す。
    もう少し英米文学の素養があれば、もっと楽しめたかもしれない。

  • 絶望的な状態がながながと続くのかと思いきや序盤で好転してほっとしたと思ったら、次々と事件?が起こり、軽いミステリ的な部分もあり、成長物語でもあり、楽しめた。
    紙の本や書物に対する愛情を感じられる作品だ。

  • 子供の出番が少ない。
    むしろ大人たちのあれやこれや。
    ヤングアダルト系なのか。
    人が死にすぎ。
    残酷、身勝手。
    優しさ、愛情。
    できすぎな感じもあるが、イベント盛り沢山で一気に読ませる。

  • A・Jがマヤに紹介する本は全部読んだことがなくて、「善人はなかなかいない」と「ジム・スマイリーの跳び蛙」と「アイロン頭」が気になった。確かにこれは、書店主フィクリーのものがたり。「映像化したらこんな感じかな」とか想像しながら読んでいた。読みやすい。

  • 島に一つだけの書店アイルランド・ブックスの偏屈な書店主が孤児のマヤと出会い、妻を亡くした心を溶かしていく。本への愛と言葉の温かさが描かれている。

  • 普段は絶対読まない海外小説を手に取ったのは、本屋大賞の何とか賞を取ったと言うポップに反応した事と、なんかもう一冊アクセになる本が書いたかったのと、4月から英語を勉強しようと思い、英語の小説がいっぱい紹介されていそうだったから。

  • 島に一軒しかない本屋の偏屈店主が主人公。
    重い話も作中に書かれているが、さらさらと読める不思議な話だった。

  • この物語に出てくる短編小説読んでみようかな。

  • 去年?だか一昨年の本屋大賞(海外小説部門だったか)と帯に書いてあったのでそうなんだ、と読んでみました。可愛い話だなぁ、という感想。表紙はイメージ図だろうから別に中身に沿わなくてもいいんだろうけど、作中のマヤだとしたら多分彼女は黒髪じゃないかなぁなんて思いました。

    それにしても保険が無い医療制度ってコワイ。治療費全額自腹となったら…それこそいくら請求されるんだろうって感じが。マイケル・ムーアの映画を思いだしましたよ…

    とりあえず一番良いキャラだなぁと思ったのはランピアーズ(だったか?)署長でした。そして息子の難病でも母親は援助しないのかなぁなんて今頃ふっと思いました。話の内容よりは本を読んで気が合うとかあるよね!とか、本を読むのも時期が合う合わないってあるよね、とかそう言うちょっとした所にはそうだね!と頷く感じでした。
    お話しとしては、うん…まあ、うん(笑)という感じでした。

  • 妻に先立たれた偏屈な書店主の店に捨てられた赤ちゃん。

    本好きにはたまらない設定と、グーグルなどをはじめとするサブカル言語は面白けれど、結局設定を活かしきれずに終わった感じ。

    しかしいつか本屋さん開きたいなあ。

  • どうしてかまったく自分の周波数が合わず戦線離脱。訳なのかなぁ。期待してたのに合わずに残念。

  • 祝文庫化!!!

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    全世界の「本」を愛する人へ 2016年本屋大賞受賞作
    島に一軒だけある小さな書店。偏屈な店主フィクリーは妻を亡くして以来、ずっとひとりで店を営んでいた。ある夜、所蔵していた稀覯本が盗まれてしまい、傷心の日々を過ごすなかで、彼は書店にちいさな子どもが捨てられているのを発見する――本屋大賞に輝いた、すべての本を愛する人に贈る物語。解説/吉田伸子
    http://www.hayakawa-online.co.jp/shop/shopdetail.html?brandcode=000000013723&search=%BD%F1%C5%B9%BC%E7%A5%D5%A5%A3%A5%AF%A5%EA%A1%BC%A4%CE%A4%E2%A4%CE%A4%AC%A4%BF%A4%EA&sort=

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