- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152091093
作品紹介・あらすじ
患者の死を数時間前に察知し、亡くなるまで寄り添う猫オスカー。彼の不思議な才能を探りながら、認知症患者たちやその家族の人生までを医師が温かく描く。
感想・レビュー・書評
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「オスカー」という不思議で素晴らしい猫を通して、認知症について書いた本。
かなり感動しました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ノンフィクション
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素敵な話。
先生は最初疑って色々自分で家族に話を聞きに行く
ルースとフランク夫婦は本当につまり想いのオットだったが ある時彼の事が分からなくなり 彼は妻のところから離れる… 彼女を怯えさせたくないという理由から…
どんなに愛する妻の元に最後まで居たかったことだろう
日本ではありえないと思う 衛生面がどうとか前例がないとか、くだらないことを言い始める輩がかならずいるから。 -
2017/5読了。
こんなことが起こるのだろうかと半信半疑だったけれど、オスカーの『寄り添う』という姿勢がたくさんの人を穏やかな気持ちにして行く過程をみて、そんな姿勢の大切さも実感したり。 -
配置場所:摂枚普通図書
請求記号:95100150
資料ID:916||D -
認知症をわずらう老人の最後を見守る最後の砦、ホスピスケアのドクター視点で書かれた本。認知症はその患者自身だけではなく、周りの家族にも多大な労苦と忍耐を強いる。そんな中、死に際に猫がいたら、とても心が安らぐと思う。周りにとっても、本人にとっても。認知症の患者を介護するのは簡単ではない。でも煩わしいと思う自分に罪悪感を持ち、その逃避に医療関係者に攻撃的になり、自分たちを絶望に追い込む。私たちは患者を通して自分たちの関わり方、心の持ちよう、最期の看取り方を考えなくてはならない。
自分が認知症になった場合、家族がなった場合をちゃんと考えておかないといけないなぁ。 -
ちょっと前に話題になった猫の本。
しかし、猫についての本かと思うとそうじゃなくて、(アメリカの)認知症の終末期医療の現状についての話。
たしか筆者も別の場所で、これはドキュメンタリーでなく、一種の御伽噺だと認めてた…はず。
実際にオスカーという猫がそこのナーシングホームにいるのは確かだろうし、アニマルセラピー(当時、ても10年くらい前はあまり知られてなかったようだ)があるのも確かだろうけども。
「オスカーの真実」についてはこの本の主題ではなくて、認知症という恢復しない絶望的な患者と家族が、医師や社会制度の理解不足で、さらなる苦悩に
苦悩 -
うちの係の係長のおすすめで読んでみました。
正直信じられないのですが…。
ただ、オスカーについてのエッセイが『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に掲載された、というのはすごいですね。 -
死期が近づいた人のそばに必ず付き添うように表れる猫のオスカー。
猫の行動とともに、看取る医療の在り方について、改めて考えさせられる。猫と人間の関係もギブアンドテイクなのではないか。
人は猫に居場所を与え、猫は人間を癒す。 -
こちらはサブタイトルの通り、日本でいうならば介護付き有料老人ホーム(認知症患者用)の医者である著者が、そこで飼われている猫が入所者が末期になると側を離れない、というケースを「ほんとかよ」といぶかりつつ、看護師や遺族にインタビューしたものをまとめたものです。
猫目当てだったのですが、猫写真は口絵4ページくらいでうちどめでした…
びっくりしたのは最初、かの有名な医学雑誌"New England Journal of Medicine"の記事として載り、(うちの職場にもある!)評判になって新聞に載り、全米に知られるようになったとか。
年代としては5年くらい前のことなのですが、あちらの国でも親の介護のため仕事を辞めざるを得なかった女性や、医師からホスピスケアを受けられる条件を教えてもらえなかったために、長年の遠距離介護で疲弊している様子などが垣間見え、国の制度の違いはあるものの、噴出する問題の根本は変わらないのだな、とため息。
祖母が認知症になったときは、「まだご飯を食べてない」と言ってもりもり食べ過ぎるのを聞いていましたが、後期になると逆に食べなくなる、というのも知らなかったので勉強になりました。
カバーデザイン / 阿部 朋子(tomomodesign,inc.)
原題 / "MAKING ROUNDS WITH OSCAR"(2010)