クライマーズ・ハイ

著者 :
  • 文藝春秋
3.97
  • (349)
  • (335)
  • (327)
  • (21)
  • (2)
本棚登録 : 1995
感想 : 323
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (421ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163220901

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 日航機墜落を巡っての地元新聞社の話 相変わらず、かっこよさはないが熱い 社内の男同士の力関係をうまく描けてる ラストも実によく仕上がってる 胸に感情の波がどっとくる

  • 御巣鷹山の日航機事故で運命を翻弄された地元記者たちの濃密な一週間-。事故当時の1985年と、17年後の同僚安西の息子との山登りが同時に進行しています。元新聞記者の横山sanならではの視点。納得の作品です。【2003年週刊文春ミステリーベスト10・1位、2004年本屋大賞2位】

  • 来年からこの業界で働くにあたって読んだ本。憧れだけでは見えていなかった面が少なからずわかったし、物語として面白かった!!
    思ったことや印象的なところをいくつか書き留めておく。
    編集と営業であんなに確執があるものなのか
    数字を直接生み出すわけではない編集という仕事
    命の重さは平等でない(紙面の記事の重要度は異なるのは仕方ない?)
    新聞とは誰が読むものか、誰に届けるものなのか。
    「新聞紙」を作ることと「新聞」を作ること
    一記者としての貫きたい想いと、地元紙の背負うべき義務の葛藤もおもしろい

  •  
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4163220909
    ── 横山 秀夫《クライマーズ・ハイ 20030821 文藝春秋》
    http://booklog.jp/author/%E6%A8%AA%E5%B1%B1%E7%A7%80%E5%A4%AB
     
     機内の再現ドラマや当時の映像、墜落現場での中継などを交えた特番
    ── 《8.12日航機墜落 30回目の夏 生存者が今明かす“32分間の闘い”
    ボイスレコーダーの“新たな声”20140812 18:30 フジテレビ》
     
    http://d.hatena.ne.jp/adlib/19850812
     御巣鷹山の月 ~ 日航ジャンボ機・乗客乗員名簿 ~
    http://d.hatena.ne.jp/adlib/20040812 月は昇らず
     
    https://twitter.com/awalibrary/status/498384560237731841
     
    …… 「ドーン、ドーン、ドーン」30年目に判明した3回の爆発音。
    http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140810/dst14081012000001-n1.htm
     
    (20140810)
     

  • 友人に勧められて。

    悠木、衝立岩、北関

    映画では観ていた。

    新聞社内の描写にたまげてたら、お勤めされていたとの事で納得。

    勧善懲悪好きのあたしには若干物足りなさがありつつも、緊迫したギリギリの精神状態で自分を貫く男たちが堪らん。
    悠木の弱さやお偉方のぬらぬらしている感じが更にギャップを生むし。

    新聞社の方の感想文を読んでみたい。

  • 北関東新聞の古参記者、悠木和雅は、同僚の元クライマー、安西に誘われ、谷川岳に屹立する衝立岩に挑む予定だったが、出発日の夜、御巣鷹山で墜落事故が発生し、約束を果たせなくなる。一人で出発したはずの安西もまた、山とは無関係の歓楽街で倒れ、意識が戻らない。「下りるために登るんさ」という謎の言葉を残したまま―。未曾有の巨大事故。社内の確執。親子関係の苦悩…。事故の全権デスクを命じられた悠木は、二つの「魔の山」の狭間でじりじりと追い詰められていく。

  • 北関東新聞の記者・悠木は、同僚の安西と谷川岳衝立岩に登る予定だったが、御巣鷹山の日航機墜落事故発生で約束を果たせなくなる。一方、1人で山に向かったはずの安西は、なぜか歓楽街でクモ膜下出血で倒れ、病院でも意識は戻らぬままであった。地方新聞を直撃した未曾有の大事故の中、全権デスクとなった悠木は上司と後輩記者の間で翻弄されながら、安西が何をしていたのかを知る――。

  • 横山秀夫は何作か読みましたが、やはりこの小説が一番だと思います。緊迫感が圧倒的です。

  • 安西の存在が面白い。
    彼ら家族を登場させなくても、大作になる。

    若手の情熱、上司の思惑、悠木の葛藤、新聞の果たす役割等々、盛り沢山。惹き付けられる作品になったはず。

    しかし、これだけでは「クライマーズ・イ」なにはならない。
    安西に山を語らせ、様々な意味での「山に登る」ことを描く。

    だから、横山秀夫さんの作品は、たまらんのだ。

  • 地方紙の新聞記者が主人公。登山家から恐れられ、ワーストオブワーストの異名を持つ衝立岩に登ろうとする場面からはじまる。
    そして、なぜ登ることとなったのか、17年前の回想が交互にながれる。主人公は、日航機墜落事故、全権デスクだった。
    岩山を登る話でありながら、回想シーンは17年前の記憶の谷をそろそろ降りてく感。見えない谷底を少しずつ照らして明らかにしていく。

    これは非常時の現場だけれど、そうじゃなくても新聞て、毎日がこんなに切迫してるんですね。警察や記者という職業はなんと神経を摩耗する仕事なんでしょう。選択を迫られて選んだ生き方は、潔い。

    また、思春期の息子と父親の話でもありました。どちらにも共感しつつ。

    高所が苦手なので、文章とはいえ、手の平に足の裏に背中に汗やゾクゾクを感じつつ⁉︎
    迎えたラストは、そこから続く未来とともに、とてもいい眺めでした!

全323件中 81 - 90件を表示

著者プロフィール

1957年東京生まれ。新聞記者、フリーライターを経て、1998年「陰の季節」で松本清張賞を受賞し、デビュー。2000年、第2作「動機」で、日本推理作家協会賞を受賞。2002年、『半落ち』が各ベストテンの1位を獲得、ベストセラーとなる。その後、『顔』、『クライマーズ・ハイ』、『看守眼』『臨場』『深追い』など、立て続けに話題作を刊行。7年の空白を経て、2012年『64』を刊行し、「このミステリーがすごい!」「週刊文春」などミステリーベストテンの1位に。そして、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞(翻訳部門)の最終候補5作に選出される。また、ドイツ・ミステリー大賞海外部門第1位にも選ばれ、国際的な評価も高い。他の著書に、『真相』『影踏み』『震度ゼロ』『ルパンの消息』『ノースライト』など多数。

横山秀夫の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×