- Amazon.co.jp ・本 (485ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163234908
感想・レビュー・書評
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「墨攻」がよかっただけに、こちらは期待外れ。
著者のエッセイ的な語りの部分が多すぎ、内容に入っていけない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
古代中国を舞台にした小説が好きなのだが、どうしても三国志が読めない。どんな作家の作品でも挫折。だってどう褒め称えられてても劉備は皇帝の器に見えないし孔明も本当に天才軍師? と思ってしまって・・・。その中で孔明を変質者扱いしたこの作品は面白い。個人的には納得できるし。ところどころに皮肉もきいている。しかもただのオチャラケではなく、きちんとした知識の上で書かれている。劉備大好き、孔明神さまの人はむしろ読まないほうがいいかも・・・。
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講酒見賢一による講談、三国志、諸葛亮孔明編、三顧の礼まで。
酒見賢一の作品は後宮小説しか読んでいなかったから、かなり面食らった。
途中投げ出しそうになったが、小説ではなく講談だと思うことにしたら、最後まで読めた。
三国志は、正史、演義、吉川、横山、陳、柴錬、NHKと読んで(観て)いるが、これらとはまるで違う。
毒舌調が苦手なひと、小説を期待するひとは、読むのはやめた方がいい。
私は第二巻も読むけどね。 -
そろそろ第三部が出そうなので再読。
もう本当に、悔しいくらいおもしろい…!
(一応)(本当に一応)史実に即したものなのですが、とにかく面白すぎて、再読なのに1ページにつき3回くらいはウワアアアアアと叫びそうになりながら読みました。文庫でも出ているけど絶対に外では読めない。酒見作品らしく惜しげも無く知識教養を垂れ流しつつ、既存の三国志を斜め上の方向にぶち壊しまくる暴走っぷり。やばい。本当にやばい。大好きだ…
何が一番恐ろしいって、劉備は魔性のバカリスマで孔明は稀代の変質者扱いなのに、読み終わって冷静に考えてみるとやってること自体はあんまり正史と変わってな…いや、なんでもないです。
ただ、三国志デビューがこれだとトラウマになるかも。アレすぎて。(褒め言葉) -
「陋巷にあり」で異色の孔子像を描いて話題を掻っ攫い、「墨攻」でまたまた時の人になった著者による、スタイル一新の諸葛孔明小説・初期の「後宮物語」の軽妙洒脱さを復活させて、中国史の新しい読み方を提言して、とにかくお勧め。
電車に中では読まないことを節にご忠告したい。ゲラゲラ笑ってしまって、異様な注目を浴びることになりそう・・・既に経験済み。続巻が、☆六つくらいで期待される。 -
前に一度よんでステキに面白かったので、再読。珍しい。
第二部をこないだよんで面白かったのでさかのぼった。
第二部と比較すると、孔明は十分変質者だけど、それほどでもないし、劉備もまだ悪人になりきっていない。
「中身は面白いが、この題名は変じゃないか?」と思っていた。作者も当初の意図では「等身大の孔明を書こう」(+物語としての神仙術の孔明を書こう)と思ってたのではないかと思うが、書き始めてみたら、孔明と劉備のキャラの立ち方に自ら踊らされた感がある。第一部はまだ我慢していたが、第二部ではおさえきれなくなった・・・・
ミイラ取りがミイラというか、陳寿はじめ多くの歴史家が孔明に化かされたそのままで、酒見賢一氏も本望であろう。 -
諸葛孔明といえば、言わずもがなの三国志における大天才。
その諸葛孔明をなんと、思いっきり迷惑な変人扱い!
弟の諸葛均くんなど、周りにいるまともな人達の振り回されっぷりが面白すぎます。
それでいて、三国志演義と正史三国志など出典も明確に区別しながら、実はしっかり歴史考証もされていて、笑えて学べる三国志。
三国志ファンが読んだらきっと面白いこと間違いなしの一冊です。 -
いやもう、笑えるってなんの。もっともっと売れてほしい作品です。三国志の知識がある程度ある人なら、めちゃめちゃ楽しめる作品だろうに。
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お話も面白いのだけど、一番面白いのは酒見先生。書きっぷりが面白くて仕方がありません。三国志読まずにこの本なので、三国志を読もうか検討中。
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面白いです!私の孔明のイメージは『蒼天航路』の奇人変人な彼なので、本書に書かれた孔明はイメージピッタリ!
作者のくだけた言葉で、歴史の小難しそうなイメージもなく笑いながら楽しめる本です!