日本復興計画 Japan;The Road to Recovery

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163742205

感想・レビュー・書評

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  • 東日本大震災一ヶ月後に書かれた大前氏の提言。地震直後から原発の状態がやばいことをYOUTUBEで発信していたのが思い出される。
    あの頃、本屋でこの本が積み上がっていて、興味はあったものの、個人的に忙しすぎて読む時間なかったんだよね。
    今読んでみると、大局的には間違っていないものの、自民政権に変わって原発稼働も時間の問題となってしまうあたり、日本はどこを目指そうとしているのかしら。。

  • 大前節が炸裂するのを期待していただけに、ラストが無難過ぎて寂しい印象で終わりました。大胆さを過剰に願い過ぎなのでしょうか、私が。

  • 東日本大震災から省みるべき教訓、それを活かした将来への方策が示されている。一つの事柄から過去、現在、未来へと考えるべき事は多い。
    ①道州制の導入
    ②個人のメンタリティー改革

    消費税増税分を復興支援に回すという案は興味深かった。

  • 2012年10月24日読了。東日本大震災後すぐに刊行された、日本の復興に向けた大前氏のビジョン・提言を語る本。広く深い知識に裏打ちされた洞察(大前氏が原子炉の技術について詳しいとは知らなかった)、ロジカルな分析・説明と、具体的なアクション。ここまでそろっていればグウの音も出ない、こりゃ説得力あるわー。Webや新聞などの情報から「使用済み核燃料保存プール」の存在については何となく「そういやそんなものもあるんだってね」程度の認識はあったが、いかにそれが糞詰まりの状態にあったか、危機的な状態にあるか想像するだに恐ろしい・・・震災から1年半以上がたった現在、状況は改善しているのだろうか?日本の政治・経済は復興に向けて進んでいるのだろうか。

  • 大前研一さんの慧眼には恐れ入るばかり。YouTubeの動画は長すぎたこともありテキスト化を待っていたが、あの時点でこれだけのことをきちんと話せていたのはこの人だけなのではないだろうか。今も何人かの学者やら評論家がいろいろ結果論で言ったりしているけど、この人が語った内容がどこまでも正しいし、対策も適切だったと思う。日本政府にそれを丸呑みすることができないのはなんとなくわかるわけだけど、やっぱり政治の世界に関わって欲しかったなぁ。もっと早くに。

  • 大前研一氏が3.11の2日後、1週間後にYoutubeにて放送した内容及びその後の復興計画を収録。
    震災当時の臨場感がよみがえる同時に、今読んでも氏の先見の明に感心させられる。氏はマッキンゼー元日本支社長として有名であるが、それ以前はMITで原子力工学を学び、実際に原子力発電を設計した異色の経歴を持つ、故に原発事故直後にこれだけ正確な予測ができた。
    後半は復興計画について書かれ、短期的には期間限定の消費増税、長期的には道州制の導入である。
    原発の仕組みがよく分かる1冊でした。

  • 本書は2011年3月11日の震災後1ヶ月程度で出版されている。 そしてこの本を読んでいる今は震災から1年と2ヶ月後。
    著名な経営コンサルタントであり経済評論家である大前研一氏は、原子力工学の博士号を持っており原子力発電に造詣が深い。 この一年に何が起こったかを思い起こしながら本書を見ると、大前研一氏の先見の明が改めてよく分かる。
    今となっては答え合わせになるが、原子力の専門家である大前氏の指摘は的を得ており、日本政府の対応能力、原子力保安院の杜撰さ、そして東京電力の隠蔽体質は同氏が警鐘を鳴らしている通りであったことが分かる。 大前氏が全権を握って旗振りをしたなら日本の状況は少しは変わっていたかもしれない。

    日本復興計画の柱として大前氏が挙げる点は以下の2つ。
     1) 地域の反映をもたらすための道州制
     2) 日本人のメンタリティの変革

    特に2)については、右肩上がりの成長期時代の呪縛から逃げられない日本人サラリーマンに警鐘を鳴らしている。 国民全体の家計所得が正味減ったのは先進国の中では日本だけという事実をしっかり捉え、個人個人がパラダイムシフトをし、生き抜いていく意識と力を身に付ける必要性を説いている。

  • 3.11から1年後にこの本を知る。筆者の考えは確かだとは思うが、当時の政府の対応や判断はどう決まっていっただろうか。こういった民間(専門家)の意見や提言はどれだけ参考にされたのだろうか。

  • 出た当初に読んでおけば良かった。さすがに一年過ぎ、内容的には旬ではないから。ただあの時点でこの分析はすごいなと。

  • あの大前研一氏が、MITで原子力工学科の博士号を取得し、日立製作所で原子炉プラントの設計に携わっていたとは、初めて知りました。
    原子力発電や復興計画に対し、理にかなった考えで、飛躍したプランに完全な納得はできないが、氏の考えがよく分かった。自分の考えを再考したいと思う。
    最後、震災復興だけにとどまらない、日本が抱える問題と、その復興計画に言及していくことろが、氏のすごいところだと感心する。

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著者プロフィール

1943年、福岡県生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、東京工業大学大学院原子核工学科で修士号を、マサチューセッツ工科大学大学院原子力工学科で博士号を取得。(株)日立製作所原子力開発部技師を経て、1972年、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク入社。 以来ディレクター、日本支社長、アジア太平洋地区会長を務める。現在はビジネス・ブレークスルー大学学長を務めるとともに、世界の大企業やアジア・太平洋における国家レベルのアドバイザーとして活躍のかたわら、グローバルな視点と大胆な発想で、活発な提言を行っている。

「2018年 『勝ち組企業の「ビジネスモデル」大全 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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