- Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163903255
感想・レビュー・書評
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この安心感、たまりません。
私の中の「北村薫」はこんなカンジ。
こんなカンジだから好きになったのです。
お父さんが博識過ぎて、
あれが実の親だったらたまらんなと思いますが、
あんな親戚、もしくはあんな上司がいたらステキだ。
このシリーズ、続いてくれないかなぁ・・・詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
北村薫による新たなシリーズ・・・なんだろうか。まだこれ一冊だからシリーズかどうかはわかりませんが。
文芸編集者の娘の疑問というか謎にお父さんが鋭くメスを入れる!というほど緊張感のあるものでもなく、いわゆる「日常の謎」系のほのぼの話です。
「私&円紫」シリーズが日常の謎からは離れていってしまったのでこういうのが読みたかったんだよな、と楽しく読みました。日常の謎系の本って総じてつまらないものが多いんですがこれは作者の文章力ゆえか「読ませる」一冊じゃないかと思います。すげー面白い!というほどでもないんだけどほんのりじんわり面白い一冊。 -
出版社に勤める美希の疑問をたちどころに解決する中野に住む父。
すごい観察力と推理力。
気持ちいいほどスパっと解決してくれるので、こうなると親孝行などと言いながらついつい実家に立ち寄ってしまうのもわかる。
いい父娘関係だな。 -
娘が可愛く仕方ない、素敵なお父さん。博識でカワイイ・・・こんなお父さん、憧れます。
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知的好奇心を刺激しつつなんともいえない温かな、優しい気持ちにしてくれる、本当にステキな一冊。
父は娘を心から愛し、娘は心から父親を信頼している。
これは理想、理想の父娘。べたべたとしているのが愛情ではない、という事をさらりと教えてくれる。大切なのは相手に対しての思いやりと尊敬。これって親子だけじゃなく、距離の取り方が難しくなってる人付き合いすべてに当てはまること。
心が疲れた時にふと読み返したくなる、そんな大切な一冊になるはず。 -
作者の深い文芸全般に対する造詣を土台に、それでいて主人公とお父さんの愛情ある軽妙な掛け合いが魅力的でした。文体も優しく軽やかで、ヨイ加減に力が抜けている感じのおかげで、とても気楽にリラックスして読める一冊でした。
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いわゆる安楽椅子探偵物。短編構成で凝ったトリックもないので気楽に読み進めることができる。ユーモラスで軽いタッチ。それだけに後に何も残らない感が残念。
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(2016/1/28読了)
北村薫さんの本は初めてかも。北村薫さんって男性だったのですね。
これは、大好きな益田ミリさんのイラストだったので借りてみました。
すごく安定しているし、わかりやすいし、優しいのだけど、私にはちょっと物足りなかった。
昔の作家さんの話とかの時は、ギブアップしそうだった。
(内容)
出版界に秘められた“日常の謎”は解けるのか!?体育会系な文芸編集者の娘&定年間際の高校国語教師の父。
(目次)
夢の風車 … 新人賞、父娘合作
幻の追伸 … 「作家の手紙」特集 エイプリル…
鏡の世界 … カメラ 反転
闇の吉原 … 落語家 ふた通りの意味
冬の走者 … マラソン大会 クリスマスプレゼント
謎の献本 … 作者から作者への献本?
茶の痕跡 … 円本 配達員 殺人事件
数の魔術 … バスケ 双子 宝くじ 強盗 -
一気読みでした。
編集者の仕事をしていて、ふと出会ってしまう謎を
高校の国語教師をしている父親に話すと
またたく間に謎がスルスルと解けちゃう。
視点を変えること、様々な知識に裏付けられた確かな推理がお見事です。
親娘のほのぼのとした交流も和みます。