一人称単数

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163912394

感想・レビュー・書評

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  • 著者の体験した不思議な出来事をまとめた風のエッセイ的物語…なのか?真実に嘘を混ぜるともっともらしく聞こえるというけど、そんなかんじなのかな。途中までは全部真実でオチがフィクションみたいな?でも、私は、世の中には説明のつかない不思議なことってあると心のどこかで信じていて、感性豊かな人のところにはこういう体験が時々訪れるんじゃないかと思いたくなってしまう。ピアノリサイタルに行ったらもぬけのからだった話、スーツを着てバーに行ったら身に覚えのないことで絡まれる話、初めて付き合った女の子とその兄の話が印象的でした。

  • かなり好きだった

  • 読み易いけど感想を述べるには自分にとって難しい。最後の表題作と『品川猿の告白』が印象深く、『ヤクルトスワローズ詩集』の中の"右翼手"の詩が好き。

  • 自分にある現実は、詰まるところ一人称単数であって、同じ現実がそこにあったとしても、別の一人称単数からは別の現実があるということ。だとしたら、現実は実存するのだろうか?ゆったりと読める本でした。

  • 表題作「一人称単数」はあるバーでおばさんに絡まれムカついて帰る話。何かが起きそうで何も起きない。ただそれがかえって迫ってくる。1人で飲みたいと思うこと、したい事がたくさんあったはずなのに何もできないこと。

  • ジャケ買いした1冊。かれこれ10冊以上村上春樹の作品を読んでいるが、まだ村上ワールドに入りきれない。でも本は買ってしまう。不思議だ。

  • 久しぶりの村上作品!
    世界で一番好きな作家さんなので、新しい本は読むのがもったいないと思い読んでなかった。

    まず、目次を見て驚いた!
    品川猿についてのタイトルの話がある!!!
    10年以上前に読んだので、内容は覚えてなかったが名前はしっかり覚えてる。

    普通の短編やエッセイ調の話もあり、「村上作品」って感じの話もあり満足〜♪



    ・石のまくらに ★★
    なんか「現代」を感じた話だった。
    今まで、発売されてからかなり時間が経過した作品とか1960年代とか80年代とか生まれる前の話が多かったので新鮮。
    なんか新しい感じがした。


    ・クリーム ★★★
    神戸が舞台でわりに近いので、ちょっと親近感湧いた。


    ・チャーリー・パーカー・
     プレイズ・ボサノヴァ ★★★
    村上さんと言えば音楽!
    ジャズはたまに聞くが特に何が好きとかはないので、作品に出てきた音楽は聴きたいなーと思いつつ聞いてない。

    始めの架空の音楽評論は、つまらんなーと思ってたけど後半がかなり良し!

    一瞬の奇跡のような不思議な体験が素敵✨


    ・ウィズ・ザ・ビートルズ
     With the Beatles ★★★★
    これも村上作品って感じの話で好き!
    癒される!!

    昔のガールフレンドのお兄さんが印象的だった。


    ・「ヤクルト・スワローズ詩集」★★★
    詩が笑えた。声に出して笑ってしまった。
    村上さんの両親の話が出てきてすごーーくビックリした。
    今まで読んできた本で、主人公の親についてはあんまり書かれてきてないのですごーく新鮮で興味深かった。


    ・謝肉祭(Carnaval) ★★★★★
    良かった!
    クラッシックを聴きに行ってその後バーに行ってとか、なんかそーゆー雰囲気がすごーく好き!

    よくバーでのシーンが書かれているがいつも心が落ち着いて癒される〜

    村上作品を読み始めたのが大学の時で、大人になったらバーで1人でお酒飲みながら読書したいって思ってたけど今だに出来ず。
    人生のto do listに追加や♪


    ・品川猿の告白 ★★★★★
    そっか、品川猿は名前を盗むんやったんや!
    大昔に読んだのですっかり内容を忘れてたわ。

    群馬の宿のシーンはすごーく素敵。


    ・一人称単数 ★★★★
    バーでの出来事がメインのお話。
    今、心が病んでないからラストのメタファーが理解できなかった笑

    時を空けて読んだら新たな気付きがあるはず!

  • やっぱり村上春樹の短編集は面白かった。
    どこまでがフィクションでどこからが本当にあったことなのか。
    ずっとお洒落な雰囲気がして、読んでるだけで世界に浸れた。

  • 村上春樹の音楽、酒、ファッションの好みが分かるような短編集。ノンフィクションとも感じさせる作品ばかり。山奥の宿で言葉を話せる猿との話も、リアルっぽくて納得。

  • さすが、というのもおこがましいほど書く内容の水準が高くて流麗な導入で現実と非現実を渡り歩くので気付けばいつのまにか誘われてる村上春樹ワールド全開の短編たち。特に、表題の一人称単数は鋭く研がれた日本刀のような斬れ味で息を飲む場面も心地良さすらあって読み応えがありました。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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