戴天

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163915371

感想・レビュー・書評

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  • 中国の歴史物は残酷な事をさらっと書く。

  • 恥ずかしながら、中国の人名に苦戦し(笑)中盤までは読み進めるのに時間がかかってしまいました(笑)

    しかし、主人公たちの互いを信頼し自分の信じる道を進む姿勢、守りたいと思ったものを守り切ろうとする姿に胸が熱くなりました。

    主人公たちだけではなく、脇を固める登場人物たちもとても魅力的でした。
    羊暗好きだったなぁ…^ ^

    中国…奥が深いですね。
    国がおこり、侵略と再興を繰り返し、その背景には人の野望やいろいろな形の正義が入り混じっていて…。
    その片鱗の、ほんの一部を垣間見たような気がします。

  • 宦官の隊長と若僧と婢が「天」に挑む――。前作と同様、「熱い」作品。さまざまな制約のなか、己をどう貫き通すか、という物語として読んだ。凄かった。

    舞台は唐・玄宗皇帝の時代。楊貴妃、安禄山といった著名な人物も出てくるが、物語の軸にあるのは「宦官」達の闘い。

    華々しい闘いとはまた別に、歴史上悪しき存在として扱われがちな宦官たちが、存在意義を賭けて闘いに身を投じていく。独特でありながらも、読み手の心を揺さぶる煌めきがあった。凄い作品だ。

  • ダヴィンチの特集と、クロワッサン・ブックガイドから。唐の時代とか、漫画も含めてほとんど触れたことないな、と思って。中国史となると、つい三国志とか水滸伝を思い浮かべてしまうから、スケール感の点では物足りなさを覚える。一方で、魅力的な登場人物が織り成すドラマの観点で見ると、色んな感情が揺さぶられる。

  • 皆がそれぞれの天を戴いている。

    良き作品であった。二作目とは思えない。人物もしっかりと描かれているし、張り巡らされた伏線もラストでキチンと回収されている。

    安史の乱を考えると、安禄山は唐王朝に対する失望や自らの理想もあって、乱を起こしたのではないかは感じる。その辺りの本も少し読んでみたい。

  • 中国の歴史モノ、あえて遠ざけてきたが、千葉さんではまってしまいそう。理不尽極まりない、おぞましい出だしに幾分引いたが、途中から引き込まれてしまった。「人は収められている箱の秩序を作るために、自身を箱に適した容に変えていく」国土が広いうえに、悠久の歴史。物語もスケール大きい。

  • 皆死んでしまうのかと思ったら、結構最後まで生き残ってる人多い。
    続編ある?

  • 物語は始まっている
    最初の一行を読んだ瞬間からからではなく、ずっと続いていて、わたしたちは史実の目撃者になる
    研ぎ澄まされた文脈は際限まで無駄なく、情報量の多さは看過することもできず、読み手に隙を与えない
    皇帝が都を捨て去っても、唐は150年ほどあったというから驚く
    時を超え、こうして届くメッセージは、とてつもなく重たい

  • 【天に臆せず胸を張って生きる男たちを描く――清張賞受賞第一作】唐・玄宗皇帝の時代。絶対的権力者に抗おうとする若者と、人に人らしからぬ生き方を強いる体制を糺そうとする若僧の、心熱き戦い。

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