クロコダイル・ティアーズ

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 167
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  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163915982

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりの雫井さん。
    犯人に告ぐ以来かな。

    思っていた展開と違うし、
    考えさせられたかな。
    認知バイアスほど怖いものはないなと。
    先入観で方向がほぼ決まる。
    疑いもしないし、再検討もしない。
    仕事でもあるあるかと。

  • 真相は書かれた通りなのか⁈
    どう読んだ⁈と思わず人と話したくなる。
    なんだか背筋が凍るこの感じ、すごく好きです。

  • 流石はイヤミスの巨匠。面白くて一気読み。

  • 舞台は美濃焼の老舗「土岐屋吉平」
    店主貞彦の跡継ぎ息子が殺害された。犯人は息子の妻想代子の元交際相手だった。
    判決の時「想代子に唆されて殺害した」と発言した事から「吉平」家族に不穏な空気が立ち込める。

    孫の血縁に係る後継ぎ問題、吉平ビルを含む地域の再開発問題、家宝の陶器損壊事件。事あるごとに貞彦の妻暁美は想代子を疑う。夫や読者の気持ちもそれに誘導される。

    一番怪しい人が実は怪しくないという典型的なパターンだろうとは思ったが、それでも時々怪しさを拭い切れなく最後の1頁まで気が引けなかった。最初から想代子の立場で読んでみると只々良い嫁でしかなかった。

    恥ずかしながら陶器に関しては全く無知で興味もなかったが、本書を読んでいるうち、以前多治見で購入し10年以上使用していた茶碗が美濃焼の志野だったのかもと気付いた所から今では美濃焼に興味が沸いている。
    本書に出会えて良かった。

  • なんかね。そういうのが巧い人っている。

    自分の思うような結果になるように周囲を動かす。
    操る。

    さらに始末に悪いところは、
    本人にはうまく物事を進めているのに、無意識に近い。

    いや、無意識になるように心がけているのか。

    そして、自分のせいで周囲がトラブルの渦中になると、物語の主人公になったかのように

    《可哀想な自分》に酔いしれる。


    周囲が真実の姿に気づくのはかなり大事になってから。

    ヤバイ。私の実体験??

  • もやもや感が抜けませんでした。

  • 風呂敷を広げるところは期待感もあって良かったが、畳み方が雑。肝心の伏線回収がただの疑心暗鬼でしたというのは残念だった。ラスト1ページにでもどんでん返しありそうな展開だったのに。

  • 【第168回 直木賞候補作】
    ベストセラー作家、雫井脩介による「究極のサスペンス」
    この美しき妻は、夫の殺害を企んだのか。
    息子を殺害した犯人は、嫁である想代子のかつての恋人。被告となった男は、裁判で「想代子から『夫殺し』を依頼された」と主張する。犯人の一言で、残された家族の間に、疑念が広がってしまう。
    「息子を殺したのは、あの子よ」
    「馬鹿を言うな。俺たちは家族じゃないか」
    未亡人となった想代子を疑う母親と、信じたい父親。
    家族にまつわる「疑心暗鬼の闇」を描く、静謐で濃密なサスペンスが誕生!

    想代子にイライラ。私はないも悪いことしていないんですぅ~と言いながら不幸をまき散らし・・最後は実母と息子と幸せかみしめる。ありえへんわ。

  • なんだか想代子さんに振り回されっぱなし。事件を背景に思わせ振りな展開が続き、犯人捜しのあとも肩透かしをくらった。これでこのまま終わってしまうのかと危惧していたら。。。トホホだった。劇的なジェットコースター物語は望んでいなかったけれどこれではね。個人的にはとても残念だった。

  • 読み終わって、「怖い」って思う作品だと思う。

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著者プロフィール

1968年愛知県生まれ。専修大学文学部卒。2000年、第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『栄光一途』で小説家デビュー。04年に刊行した『犯人に告ぐ』で第7回大藪春彦賞を受賞。他の作品に、『火の粉』『クローズド・ノート』『ビター・ブラッド』『殺気!』『つばさものがたり』『銀色の絆』『途中の一歩』『仮面同窓会』『検察側の罪人』『引き抜き屋1 鹿子小穂の冒険』『引き抜き屋2 鹿子小穂の帰還』『犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼』『犯人に告ぐ3 紅の影』『望み』などがある。

「2021年 『霧をはらう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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