- Amazon.co.jp ・本 (470ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167192259
感想・レビュー・書評
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1991年文藝春秋発行の文庫本。解説、秋山駿。比較的短い章が連続していく作りだが、比較的のどかな場面の後に緊迫した場面が出てくる。緊迫した場面ではその緊迫感が文章にも出ている感じで読むスピードもあがるかんじだが、のどかな場面では文章ものどかでゆったりと読める。最後のエピローグの場面も余韻を残す終わりで素敵。
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喰わず嫌いだつたのか、
「歴史小説」は大好物にもかかわらず池波正太郎や五味康祐などにはいっさい手をつけなかった。
最近のNHKドラマや映画など、葉室麟の本に魅力を感じて、何故か藤沢周平の本を手に取ってみた。
これが見事に当たった。
どの時代でも青春は甘酸っぱく、初恋と友をめぐる物語は、江戸でも東京でも、月面都市や宇宙船の中でも、ハマると抜け出せないほど面白い。
ましてや、柔らかな風景画を眺めているような文章のタッチが、心地よく脳裏に染み渡っていくと、もう途中で手を止めることを忘れて読み続けた。
かつて、人生最初の「愛読書」となった司馬遼太郎の「竜馬がゆく」を久々に思い出した。
次は「鬼平犯科帳」に挑戦してみるか…。 -
面白い
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初めて読んだ時代小説だったのだが、割とすんなり入ることが出来た。
剣の道だけでなく恋愛要素も含まれており、主人公と一緒に江戸時代の青春を過ごした気になれる。
ただやはりそこは江戸。いかな事にも「身分」や「家」といったモノが主人公達を縛り付ける。そういった社会の様相を含めて時代小説なのだろうけど、制度や風習に縛られるのが嫌いな人間には、たまに読むくらいでよいかもしれない。 -
読んでいて情景がすごく綺麗でした
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私の読書史上に残る傑作。
これをつまらないと言う人がいるとすれば、日本語を解さない人だろう。 -
映画・市川染五郎、木村佳乃主演。
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時代小説というよりれっきとした純文学のにおい。青春群像と身分制社会の様子はまるで「疾走」のよう。今のところ藤沢周平中ベスト。
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傑作