蝉しぐれ (文春文庫 ふ 1-25)

著者 :
  • 文藝春秋
4.13
  • (931)
  • (645)
  • (583)
  • (21)
  • (7)
本棚登録 : 5120
感想 : 656
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (470ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167192259

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 1991年文藝春秋発行の文庫本。解説、秋山駿。比較的短い章が連続していく作りだが、比較的のどかな場面の後に緊迫した場面が出てくる。緊迫した場面ではその緊迫感が文章にも出ている感じで読むスピードもあがるかんじだが、のどかな場面では文章ものどかでゆったりと読める。最後のエピローグの場面も余韻を残す終わりで素敵。

  • 喰わず嫌いだつたのか、
    「歴史小説」は大好物にもかかわらず池波正太郎や五味康祐などにはいっさい手をつけなかった。
    最近のNHKドラマや映画など、葉室麟の本に魅力を感じて、何故か藤沢周平の本を手に取ってみた。

    これが見事に当たった。

    どの時代でも青春は甘酸っぱく、初恋と友をめぐる物語は、江戸でも東京でも、月面都市や宇宙船の中でも、ハマると抜け出せないほど面白い。
    ましてや、柔らかな風景画を眺めているような文章のタッチが、心地よく脳裏に染み渡っていくと、もう途中で手を止めることを忘れて読み続けた。
    かつて、人生最初の「愛読書」となった司馬遼太郎の「竜馬がゆく」を久々に思い出した。
    次は「鬼平犯科帳」に挑戦してみるか…。

  • 面白い

  • 初めて読んだ時代小説だったのだが、割とすんなり入ることが出来た。
    剣の道だけでなく恋愛要素も含まれており、主人公と一緒に江戸時代の青春を過ごした気になれる。
    ただやはりそこは江戸。いかな事にも「身分」や「家」といったモノが主人公達を縛り付ける。そういった社会の様相を含めて時代小説なのだろうけど、制度や風習に縛られるのが嫌いな人間には、たまに読むくらいでよいかもしれない。

  • 読んでいて情景がすごく綺麗でした

  • 私の読書史上に残る傑作。
    これをつまらないと言う人がいるとすれば、日本語を解さない人だろう。

  • 藩士・文四郎の少年期~青年期の成長を描いた作品。
    同じ道場に通う仲間との友情、父との別れ、隣家の少女への淡く切ない恋心、成長とともに身に付ける秘伝の剣術、そして文四郎はある計画に巻き込まれていく。
    読み進めていくにつれ、少年・文四郎が心身とも実直に成長を遂げていく過程は、清々しさと力強さを感じた。

    時代小説は苦手としていたが、冒頭にある風景の美しい描写で一気にその心配は無くなった。時代小説を敬遠している方にも入りやすい1冊だと思う。

  • 映画・市川染五郎、木村佳乃主演。

  • 時代小説というよりれっきとした純文学のにおい。青春群像と身分制社会の様子はまるで「疾走」のよう。今のところ藤沢周平中ベスト。

  • 傑作

全656件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。

藤沢周平の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×