太公望 上 (文春文庫 み 19-9)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (490ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167259105

感想・レビュー・書評

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  • 太公望がめっさかっこいいですvvv
    道士でもなく超自然的な力も無く、ただ己の智謀を武器に仲間たちを守ろうとする姿に心打たれます。

  • これも歴史書ではなくもはや哲学書の域。
    やっぱりロマンは古代中国にアリ。

  • かつて遊牧民だった少年がいた。

    その少年が、商という巨大な王朝を滅ぼすに至るまでの物語。

  • 小学校のころから読んでいる本。
    何回も読んで、読んで、読んで、…大好き。
    太公望格好よすぎ。

  • テストが終わってやっと読めた本。
    十八史略では周公を扱う部分は多いが、呂尚のことは全く触れられないので是非読んでみたかった。
    もちろん正史に記述がない=詳細不明なので歴史的に正しいかは怪しいが、彼を羌族の子孫として描いているのが特徴的。幼少期の避難の旅を通じて描かれる成長を見ていると、ふと未知の土地をさまよいたくなる。
    その後仙人のもとで修業なんていうのはいかにも話のつじつまを合わせるだけのシーンであるように思われるが、後々伏線になってくるのだろうか・・・
    上巻は、望が一族と旅を始めるところから、一人になり、本格的な旅立ちを迎えるところまで。彼の幼少期における史実と空想をうまくリンクさせている。

  • 読み物として面白いのはもちろんですが、生き延びるって大変・・・と考えさせられる本です。
    私はすごく楽な生き方をしているなー、と。。

  • 「重耳」(⇒<a href="http://booklog.jp/users/keith12/archives/406263323X" target="_blank">■、<a href="http://booklog.jp/users/keith12/archives/4062633248" target="_blank">■、<a href="http://booklog.jp/users/keith12/archives/4062633256" target="_blank">■</a>)、「管仲」(⇒<a href="http://booklog.jp/users/keith12/archives/4167259176" target="_blank">■、<a href="http://booklog.jp/users/keith12/archives/4167259184" target="_blank">■</a>)、「楽毅」(⇒<a href="http://booklog.jp/users/keith12/archives/4101444277" target="_blank">■、<a href="http://booklog.jp/users/keith12/archives/4101444285" target="_blank">■、<a href="http://booklog.jp/users/keith12/archives/4101444293" target="_blank">■</a>、<a href="http://booklog.jp/users/keith12/archives/4101444307" target="_blank">■</a>)、孟嘗君
    (⇒<a href="http://booklog.jp/users/keith12/archives/4062638622" target="_blank">■、<a href="http://booklog.jp/users/keith12/archives/4062638630" target="_blank">■、<a href="http://booklog.jp/users/keith12/archives/4062638649" target="_blank">■</a>、<a href="http://booklog.jp/users/keith12/archives/4062639041" target="_blank">■</a>、<a href="http://booklog.jp/users/keith12/archives/406263905X" target="_blank">■</a>)と宮城谷さんの本を読み進めてきて、これらの物語ででてくる
    「斉」の国を築いた太公望が気になって仕方なく、ようやく読むことができました。

    太公望というと、漫画「封神演義」(⇒<a href="http://www.houshin-engi.com/" target="_blank">■</a> なんか、すごいサイトです・・・)の
    印象が強かったのですが、やはり全く違う内容でした。
    これまで読んだ本の舞台よりもはるかに昔の話であるため、当時の宗教
    儀式に人の血を要したりと、暗さが増していたような印象を受けました。
    そして、妲己(⇒<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/妲己" target="_blank">■</a>)が悪役ではなかったのが以外でした。


    こころに響いた言葉を引用します。
    ・―こういう生き方もある。
     人の力ではどうしようもない力がここにはあり、それに屈するというより、それに同化
     してみると、自分というさわがしいものを棄てることができる。
     何かをしようとする者にとって雪はじゃまになるが、何もしない者にとって雪は守りになる。
     ひとつのことは、かならず両面があり、人為を押し通しつづけようとすれば、一面しか
     みえず、人力を超えた巨大な力にさまたげられたり破壊されたりする。人など、じつは
     無力に等しい、とさえ雪の中で望は思うときがある。

    ・―孤竹へゆくことのたいせつさは、到着することではなく、途中にあるのではないか。
     と気づいた。ほかの願望や目的もおなじであろう。この世に生まれた者は、かならず死ぬ。
     だが、死は人生の到着点でありながら、それは願望でも目的でもない。生きるということは、
     すべて途中である。その途中こそがたいせつなのではないか。孤竹へゆきたいと願い、
     孤竹は目的にちがいないが、そこにはおそらく何もない。あらたな途中があるといったほうが
     よいであろう。

    ・―人とは、最大の敵から学ぶものだ。
     そう考えはじめた望は、思考の度量をひろげたというべきである。

    ・「それだけ縞は成長したのですよ。しかし、自分を冷静に省(み)るのはよいのですが、
     萎縮してはなりません。人はめぐりあう人によって大きくも小さくもなります。
     大きくなりたかったら、自分より大きな人にぶつかってゆかねばなりなせん。おのれの形を
     棄てるのです。形をもったままぶつかってゆけば、その形は毀れましょう。が、形のない者は、
     毀れるものがないのですから、恐れることはありますまい」

    ・彪はおびえの激しい男なのであろう。が、それを人にさとられまいとするあまり、べつの自分を
     つくりあげようとした。それゆえ、彪は自己撞着をおぼえ、それさえ秘匿しつづけてきたせいで、
     人格が分裂し、ついに自分をうしなった。しかし無に帰した自己から真の自己を生じさせれば
     よいではないか。
     いまがそのためのたいせつな時であるとおもわれる。

    ・そういう忍耐にみちた長い歳月が、自分の一生にとって、空虚そのものであろうと考えたことは
     あっても、自分を高みに押し上げる原動力になろうと考えたことはいちどもなかった。だが望は、
     不遇のなかに人を飛躍させる力の胎孕をみている。

    ・―恐れることを忘れた者の知恵は衰える。
     と、望はおもっている。

    ・時代の狂気を否定しようとする者に、時代の常識に慣れた人々が狂気をみるのは、故往今来、
     かならずあることであり、それは革命者の奕々たる宿命である。

    ・「上等な君主のまわりにいる者はみな師である。中等な君主のまわりには友がいる。下等な
     君主のまわりには召使いしかいない。それゆえ、近くの者を使うわけにはゆかぬ」

  • 彪(漢字あってるかな・・・?)がすき。

  • のめり込んで一気に読みました。

  • 全3巻。

    封神演義で有名な太公望。
    ファンタジーは好きじゃないので読んでないんす。
    これは人間、太公望を書いてたのでちょうど良かった。

    けど。
    なんだこのめんどくささは。
    著者。
    説明多すぎ。
    脇道それ過ぎ。
    「それはともかく」とか多すぎ。
    そんなもん書くな。

    このタイプの作家は学者でもなればよいのに。
    小説じゃないじゃん。
    説明文じゃん。
    資料とかを提示して
    「こんなんがあります」みたいなのはどうかと思う。
    そこまでは下準備で、
    それを話にすんのが小説家じゃないのかしら。
    間違った説を大声で言う訳にはってのはわかるけど。
    それって結局オナニーじゃない。
    小説にしなきゃよい。

    なんかすごいムカついた一冊。
    話だけみたらそこそこ楽しい。

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著者プロフィール

宮城谷昌光
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『草原の風』『劉邦』『呉越春秋 湖底の城』など多数。

「2022年 『馬上の星 小説・馬援伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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