新装版 隣りの女 (文春文庫) (文春文庫 む 1-22)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167277222

感想・レビュー・書評

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  • 向田邦子はうまいねぇ。
    解説の人も書いているけれど、その音がする、匂いがする。
    時代はどっぷり昭和なのだけれど、その分今より大胆に思えたり。(一度逢った人を追いかけてNYに行けないよなぁ)

    「隣の女」隣の女に触発されて大胆な行動に出るが結局幸せは足元に。青い鳥か。
    「幸福」出て行ったお父さんのところで出会う訳あり姉妹
    「胡桃の部屋」全部背負ったお姉ちゃん
    「下駄」異母弟に悩まされるお兄ちゃん
    「春が来た」若い男の出現に浮かれるある家族

  • どれもこれも読み終わってから何かモヤモヤした感情が残った。
    初めて読む作家だったけど、他の作品もまた読んでみたい。

  • 『春が来た』
    WOWOW/毎週土曜放送
    2018年1月13日から

  • 一時代前の雰囲気であるが、女性の感じ方が少し理解できるか?

  • 向田作品は期待を裏切らない。ストーリーは劇的な展開をみないのに、ページをめくる手を止めさせない。身近なテーマを扱って読者に親近感をもたせる感じ。主人公と自分の感情がよくオーバーラップする。

  • 「隣りの女」他4編の短編集。随分昔に書かれた本なのに、描かれた女たちの感情はどれもみな普遍的で、共感したくはないが、共感できる。嫉妬、見栄、駆け引き、愛憎。
    足踏みミシンなど部屋の描写が古くて懐かしい。

  • 女を抉る本。少なくとも私は思いきり抉られた。女のずるくて醜い感情をこんなにも的確な表現で言葉にされるときつい。嫌悪感を抱いてしまうような女ばかりなんだけど、彼女たちの気持ちが十二分にわかってしまう自分がまたいやだ。ドロドロの内面を大衆に晒されて咎められたような気分。痛いところばかり突いてくる。

  • 幸せではないが、とりたてて不幸でもない平凡な女の哀しみがじわじわと沁みてくる。私もこういう話がわかる歳になってしまったんだなぁとしみじみ。

  • 向田さんの本は家族愛がテーマなものが多い印象だったが本書はそれとは内容が異なる印象。むしろドロドロしいものも書ける作風の幅に感動した。

  • 心を抉られたような感覚。出てくる登場人物それぞれに嫌悪感を感じてしまうんだけど、いずれの人も自分に重なるような気がしてしまった。
    描写が会話をつかっての話の進め方がとても上手で、どんどんページをめくってしまった。
    面白い。向田邦子さんの作品をもっと読みたい!

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著者プロフィール

向田邦子(むこうだ・くにこ)
1929年、東京生まれ。脚本家、エッセイスト、小説家。実践女子専門学校国語科卒業後、記者を経て脚本の世界へ。代表作に「七人の孫」「寺内貫太郎一家」「阿修羅のごとく」。1980年、「花の名前」などで第83回直木賞受賞。おもな著書に『父の詫び状』『思い出トランプ』『あ・うん』。1981年、飛行機事故で急逝。

「2021年 『向田邦子シナリオ集 昭和の人間ドラマ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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