- Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167761035
感想・レビュー・書評
-
3つの都市のシティマラソンを3人の作家が描く中編集。3人に主人公がそれぞれマラソンを通じて人生を振り返り、「マラソンをしてよかった」と感じる。それは「生きてきてよかった」とも読み取れる、わたしもこの作品を読んでよかった。主人公と一緒に都市を駆け抜けた気分になった。私も一生懸命生きようと思った。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「シティ・マラソンズ」
三浦しをん・あさのあつこ・近藤史恵
走りたくなる一冊❗️
3人の売れっ子作家による市民マラソンを題材にしたアンソロジー。閉塞感や挫折、後悔など過去を背負った人たちが、走るという行為を通じて重荷を降ろし、前に進んでいく話。
何と言ってもしをんさんのニューヨークシティ・マラソンの描写が秀逸。市民ランナーが沿道の観客の声援に支えられ、それぞれの目標に応じて楽しんでいるのがとってもよく分かる。いつかこんな素敵な大会を走ってみたいなぁ。
短編だから仕方ないけど、あさのさんの東京マラソンを題材にした話は、もっと大会の様子も書いて欲しかった。東京マラソンもランナー、ボランティアスタッフ、観客が一体となる素晴らしい大会なので。倍率は5倍超だけど、来年からゴールがビッグサイトから東京駅に変わるのでエントリーしよう。
挫折した元バレリーナを描いた近藤史恵さんのパリマラソンの話も街の様子が良く分かる。アンナの愛犬ベガの話は哀し過ぎたけど。
やっぱり走る話は、しをん>近藤>あさの の順かな。これに佐藤多佳子さんが加わると更に良かったかなぁ(^o^) -
傷ついたり立ち止まった人が、再び前を向いて走り出すため。
タイトル通りさわやかな疾走感。
読後感良好。 -
走ることで人生の再スタートに踏み出す、3つの物語。きっと、走り出したくなる。
-
NY、東京、パリの空の下行われる、シティマラソン。
それぞれ挫折を味わっていたり、過去を顧みないようにして生活している主人公たち。
彼らがマラソンに触れ合った時に、己と向き合い、葛藤し、今の自分を受け入れられる様になる、“再生” “回復”がテーマとなる三編です。
どれも短編なのがもったいないと思うくらいに凝縮された、作家の持ち味が存分に発揮されたストーリー。
読み終わった時、爽快感と静かな感動が広がります。
図書館スタッフ(学園前):あんりみ0
----------
帝塚山大学図書館OPAC
https://lib.tezukayama-u.ac.jp/opac/volume/824207 -
さほど感動しない。
-
走っているときは誰もが孤独で否応なしに自分と向き合わされる。
だからマラソンでは数え切れないほどのドラマが生まれて胸を熱くさせるのでしょうね。 -
図書館で。
ニューヨーク・東京・パリでのマラソンがテーマの小説集。面白かったけど色々とちょっと尺が足りないなあ…と思いました。それこそマラソンが題材だけど100mか200m走ぐらいのイメージで色々勿体ない。
取りあえず公私混同して社員をNYマラソンに参加させる社長は社会人としてはダメですな。いくら社員が納得していても。そこから躓いたのでNY編はちょっとトーンダウンして読みました。大体日頃少しは走っているとはいえ42.195㎞も走れるものなのだろうか?5時間かけるからいけるのかな。
東京編は色々物事が詰め込まれすぎていてもったいない。主人公の挫折と焦燥の辺りは面白かったんだけど走る方の影が薄くてなんだかよくわからないまま終わってしまった。それにしても幼稚園からの幼馴染でゴールインするカップルって実際居るのかな?とちょっと疑問に思ったり。古い町とかだとあるのかなぁ。
パリ編はベガとアンナの存在が微妙によくわからない。語学留学した女の子が友人は同国の子やアジア人ばっかりとか住んでいる地域と観光地との地続き感がわからないとかはありそうだなあと思うのですが。ベガとアンナは要らなかったのでは?と思わなくもないけどそうすると別にパリじゃなくても良いってことになるからなのかな。 -
アメリカ、日本、フランス のマラソン大会を
それぞれ3人の作家さんが題材に書いている。
1日かけてお祭り騒ぎになるのなら
観客としてでも行ってみたいと思った。
普段車が通行している道を走れるというメリットに
気づかされた。観光地だし面白そうだ。