- Amazon.co.jp ・本 (487ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167763039
感想・レビュー・書評
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著者の作品のファンなのでこの作品も期待して読んだ。ある意味では漫画チックとも映画っぽいとも言えるストーリーやキャラクターが出てくる、まさにエンターティメント的なノリが著者の世界観であり、それは今回も健在で、肩の力を抜きつつ楽しみながら読んだ。…途中までは。
最後のクライマックス。お台場での決戦シーン。文庫本で言えば下巻になるのだが、それがヒドイ。これは批判しないわけにはいかないだろう。
専門用語と言うか、本当にそんな物があるのかどうかも分からない軍事用語が出てくるのが著者の作品の特徴だが、それは著者の節なので、ある程度は我慢できる。しかし500ページのうちの300ページ程がそれに埋め尽くされたら、さすがに読む気も失せる。上巻・中巻で語られていた登場人物達の過去や因縁なども完全に無視され、心理描写一切無く、延々と何メートルやら、どこかやらで爆発したみたいなことが書かれていい加減にしろって思った。完全に著者の自慰行為である。よほど好きな人じゃなければ読む気も失せるだろう。後で知ったが、著者がクライマックスだけ大量に書き足したと言うことだが、それが丸々いらない。完全に自分の趣味に走っただけの文章だ。さすがに辛口評価にせざるを得ないと思う。ちょっとガッカリした。
普通に上下巻でまとめられるし、その方がもっとスッキリして絶対良かったと思う。さらに最後、ホントのクライマックスが意外とあっさりしていて適当で、これまたガッカリ。力入れるところ完全に間違ってる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ようやく全3巻、読了。頑張ったオレ。
確かにこの大掛かりな事件の最終最終局面での
異様なテンションとスピード感は息を呑む
面白さだったと思います。ここまでの苦労を
取り戻すようにグイグイ読めましたし、宿命の
2人と対決、そしてその後のシーンにはかなり
鼻奥が...ツンとしてしまい、電車ので中で
噛み殺すのが大変でした。
こういう描写はベタですが上手いですねー。
よりリアルに...という意味なのか、(個人的には)
病的なまでの細かい描写には最後まで馴染まなかったのが
残念。他の作品に挑戦するにはかなりの時間が必要だなー。
不謹慎なのはわかっていますが...テロ、テロル、
テロリスト...といった言葉自体に何か強力な危険な
魅力がある...と感じるのは自分だけなのかしら?
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上巻のハイテンションっぷりが嘘のような下巻。
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2009 3/14読了
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組織に裏切られ死んだ少女が残した「新しい言葉、ローズダスト」を巡る物語。
臨海副都心を舞台にテロをたくらむ「オペレーション・ローズダスト」
かつては同じ防衛庁の特殊機関に所属しながら、他のメンバーとは別の道を歩む朋希との闘い。
4年前の事件をきっかけに孤独な人生を送ってきた朋希と、「公安(ハム)の脂肪」と呼ばれ、第一線から外れた並河の出会いから物語は始まる。
何段階にも巧妙に仕掛けられたテロに立ち向かううちに、人間らしさを取り戻していく朋希と、かつてのやる気を取り戻す並河。
自己利欲しか考えない桜田門や市ヶ谷の官僚たちに振り回されながら、独自の闘いを貫いて行く・・・
臨海副都心を破滅させると言う壮大なストーリーの中にも、かつて一緒に過ごした仲間の死を迎えるシーンは丁寧に描かれており、下巻は涙なしでは読めなかった。
スケールが大きく、専門用語も多く、慣れないと多少読みにくさはあるものの、エンターテイメントと言う言葉だけでは語れない人間の絆を感じさせられた一作。 -
上中下三冊を一度に買った、のだが、そのとき「読んでる間に長いと感じるのではないか」という危惧が一瞬差した。まあ買ったんだけど。そしてようやっと読み終わり、まさにそんな印象をもっている。長さが読みごたえでなくくどさの方に向かっているように感じ、なかなか没入して読めなかった。それが異常に時間がかかった原因でもあると思う。
次作を読むかどうかわからない、というところに来てしまったなあ。残念。 -
2009/2/14 ジュンク堂住吉シーア店にて購入。
2013/3/13〜3/18
いよいよ、クライマックス。TPexをめぐる攻防は読み応えあり。とても面白く読めた。が、結局ローズダストの目指した世界観が今ひとつ理解しきれなかったのが、残念。 -
待望の文庫版登場!!
ハードカバーでも上下巻になる大作ですが、「終戦のローレライ」のように文庫版4冊にならなかったのは買う方としてはありがたいところです。
内容はこの本棚のハードカバーの方の紹介を参考にしてください。
通勤、通学、授業中のお供に最適な文庫版の紹介しでした。 -
これでもかというほどマンネリにして類型的な人物造形,大仰かつ冗長,勿体振って反復されるテーマ,殆ど少年コミックなアクションシーン,決して皮肉ではなく,冒険小説というのはかくあるべきだ.ただ,主な舞台がお台場というのはいささか小さすぎはしなかったか.いくら派手々々なカタストロフでも,あの5kmもないようなチッポケな人口島でドンパチやらかすのは,どうも読んでいて狭苦しい気がした