- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167780012
感想・レビュー・書評
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息子が中学で剣道部に入ったので、読もうと思った。多くの書評の通り、笑える、面白い、でもそれだけじゃない。主人公の葛藤、友情にホロッと来る。続きが早く読みたい!誉田哲也さん、幅広いな!
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青春小説の金字塔、大傑作!
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姪っ子が夢中になっているとかで、手に取ってみた。
剣道の師範も務める父を持ち、幼いころから剣道に打ち込んできたエリートの香織と、中学になって日舞の代わりに始めた剣道に思いがけず魅了されたおっとり娘の早苗。
二人の視点を切り替えながら物語が展開する。
香織も早苗も、それぞれが父との関係などで苦労していて、剣道での成長とともに、そちらのほうでも雪解けが進んでいく。
香織の時代錯誤的な一本気さが、早苗の天然キャラクターにより相対化され、早苗の勝ち負けに関わるのが怖いという脆さは、香織から激しく批判される。
こんなふうに、絶妙に互いが補い合っていく。
なんともバランスのとれた小説。 -
武蔵を心の師とする剣道エリートの香織は、中学最後の大会で、無名選手の早苗に負けてしまう。敗北や悔しさを片時も忘れない香織と、勝利にこだわらず、自身の成長を重視するお気楽な早苗。相反する2人が同じ高校に進学し、剣道部で再会を果たすが…。青春を剣道にかける女子2人の物語。
硬と柔、相反する性格の2人が、互いの剣道にかける気持ちを真剣に考えながら成長していく様子は、初々しい。
色々悩みながらも、最後には2人とも同じ結論にたどり着くのが面白いし、大事なところなんだと思う。
勝敗に関わらず、「何故それを好きになったのか」「負ける不安を上回るくらい好きなのか」。
悩んだ時、迷った時、好きかどうか、という根本から振り返ることが、自分の人生を豊かにするのだと、この小説から教えられた。 -
めっちゃ面白かった。何より読みやすい!文章も、ほぼ、心境を語る感じで、改行されてて読みやすく、キャラも立っているので、まあコレがふふふと笑いながら読めちゃう。久しぶりに面白いな!と思えました。
続編も映画も期待。
解説の鹿男あおによしも剣道ということで読んでみたい。
全く興味を持ったことがなかったものに、興味が湧く。読書ってだから面白いのかも。
西荻さんと磯山さんの関係も、河合さんと磯山さんの関係も良いなと思った。
もっと早くこの作品と出会えてたらなぁと思う程よい作品でした。 -
初の誉田さん作品です。
ストロベリーナイトのドラマを観ていたので、ミステリーのイメージが強くて。しかもかなりシリアスな感じの。見つけた時は「武士道!?」と驚きました。
そして読んでみてもびっくり!ミステリーを書く人が、こんな青春ものも書けるのかと。しかも主人公が女子2人。(その辺にはいなさそうな女子だけど)
会話のやり取りも面白いし、話としてももちろん面白い。少し展開が読めてしまう部分はありましたが、それでも十分楽しませてもらえました。
目次にも主人公2人の人間性が出ていて、とっても素敵です。
全く縁のない剣道について知ることができたのも良かったです。セブンティーンとエイティーン、是非読みたいと思います。 -
誉田さん、ストロベリーナイトのグロさが受け付けなくて、敬遠していたけど、これは全然違った。
青春さわやか小説でしたよ。
香織の葛藤が描写が良かったな。 -
読後感が爽やか以外の何者でもない。青春ど真ん中。自分が日陰でカタツムリのように生きてきたので、運動系部活の内部的事情など知る由もないのだけどこうして小説やドラマなどで見ると体験でも何かに入部しておけばなあと思う(笑 香織の頑迷さは砂上の楼閣。こういう意地っ張りなキャラクターが私はとっても好き。剣道をやってた祖父にこの本を読ませたかったなあ・・・。どんな感想を教えてくれたかな。