武士道シックスティーン (文春文庫 ほ 15-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167780012

感想・レビュー・書評

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  • 息子が中学で剣道部に入ったので、読もうと思った。多くの書評の通り、笑える、面白い、でもそれだけじゃない。主人公の葛藤、友情にホロッと来る。続きが早く読みたい!誉田哲也さん、幅広いな!

  • 青春小説の金字塔、大傑作!

  • 姪っ子が夢中になっているとかで、手に取ってみた。

    剣道の師範も務める父を持ち、幼いころから剣道に打ち込んできたエリートの香織と、中学になって日舞の代わりに始めた剣道に思いがけず魅了されたおっとり娘の早苗。
    二人の視点を切り替えながら物語が展開する。

    香織も早苗も、それぞれが父との関係などで苦労していて、剣道での成長とともに、そちらのほうでも雪解けが進んでいく。

    香織の時代錯誤的な一本気さが、早苗の天然キャラクターにより相対化され、早苗の勝ち負けに関わるのが怖いという脆さは、香織から激しく批判される。
    こんなふうに、絶妙に互いが補い合っていく。
    なんともバランスのとれた小説。

  • この作者の別の作品を読んでみようと思い、ついでにほかのも~と思って、手に取った作品。
    小学校~高校まで私も剣道をやっていたので、共感しやすい部分が多かったです。
    ただただ強さを求める香織と、剣道自体を楽しむ早苗。
    両極端の考えの二人を中心に話は進んでいくのですが、交わりそうで交わらない部分が非常に面白い。
    私はどちらかというと早苗寄りの考えなんだけど、強さをより求める香織が悪いとも思わない。

    指導者次第と言いつつも、自分自身の心の在り方なんだなぁと。

    最後の最後に早苗の名字間違いのオチで終わるところが心憎い。
    続刊も期待。

  • 武蔵を心の師とする剣道エリートの香織は、中学最後の大会で、無名選手の早苗に負けてしまう。敗北や悔しさを片時も忘れない香織と、勝利にこだわらず、自身の成長を重視するお気楽な早苗。相反する2人が同じ高校に進学し、剣道部で再会を果たすが…。青春を剣道にかける女子2人の物語。

    硬と柔、相反する性格の2人が、互いの剣道にかける気持ちを真剣に考えながら成長していく様子は、初々しい。
    色々悩みながらも、最後には2人とも同じ結論にたどり着くのが面白いし、大事なところなんだと思う。
    勝敗に関わらず、「何故それを好きになったのか」「負ける不安を上回るくらい好きなのか」。
    悩んだ時、迷った時、好きかどうか、という根本から振り返ることが、自分の人生を豊かにするのだと、この小説から教えられた。

  • めっちゃ面白かった。何より読みやすい!文章も、ほぼ、心境を語る感じで、改行されてて読みやすく、キャラも立っているので、まあコレがふふふと笑いながら読めちゃう。久しぶりに面白いな!と思えました。

    続編も映画も期待。

    解説の鹿男あおによしも剣道ということで読んでみたい。
    全く興味を持ったことがなかったものに、興味が湧く。読書ってだから面白いのかも。

    西荻さんと磯山さんの関係も、河合さんと磯山さんの関係も良いなと思った。

    もっと早くこの作品と出会えてたらなぁと思う程よい作品でした。

  • 初の誉田さん作品です。

    ストロベリーナイトのドラマを観ていたので、ミステリーのイメージが強くて。しかもかなりシリアスな感じの。見つけた時は「武士道!?」と驚きました。

    そして読んでみてもびっくり!ミステリーを書く人が、こんな青春ものも書けるのかと。しかも主人公が女子2人。(その辺にはいなさそうな女子だけど)

    会話のやり取りも面白いし、話としてももちろん面白い。少し展開が読めてしまう部分はありましたが、それでも十分楽しませてもらえました。
    目次にも主人公2人の人間性が出ていて、とっても素敵です。

    全く縁のない剣道について知ることができたのも良かったです。セブンティーンとエイティーン、是非読みたいと思います。

  • 誉田さん、ストロベリーナイトのグロさが受け付けなくて、敬遠していたけど、これは全然違った。
    青春さわやか小説でしたよ。
    香織の葛藤が描写が良かったな。

  • 読後感が爽やか以外の何者でもない。青春ど真ん中。自分が日陰でカタツムリのように生きてきたので、運動系部活の内部的事情など知る由もないのだけどこうして小説やドラマなどで見ると体験でも何かに入部しておけばなあと思う(笑 香織の頑迷さは砂上の楼閣。こういう意地っ張りなキャラクターが私はとっても好き。剣道をやってた祖父にこの本を読ませたかったなあ・・・。どんな感想を教えてくれたかな。

  • 去年末あたりから続いている誉田哲也さんブーム!
    武士道シリーズかなり好きです!
    今、
    歌舞伎町ダムド読んでますが全く違う内容で、
    本当に同じ作者が書いてるのか疑問がわいてきます。

    対極にある女の人のWヒロインものといえばジウね。
    でも、
    ジムはある意味で「東」さんがいたからちょっとなぁ。。。
    でも、
    こっちはしっかり書ききってる感じがします。

    そうそう!
    恩田哲也さんの本で人が死なないのって確かに、
    この武士道シリーズだけかも?!
    まだ、
    読んでないものを抜かして!

    全中で全国2位の剣道の腕前の磯山香織が、
    小さな大会に出たんですが、
    そこで西荻早苗に負けちゃった。
    ライバル認定して西荻早苗の通うであろう高校に入学!
    で、
    再開を果たすが強くない。。。

    愛読書は宮本武蔵の五輪の書で、
    休み時間といえば鍛えてて、
    家に帰ってもなにをしてても剣道ありきな磯山香織が、
    お気楽不動心の剣道の西荻早苗にがっかり。。。
    横に清水がいたら八つ当たりされてただろうなぁ。。。
    つか、
    西荻早苗だけでなく、
    高校の剣道にもがっかり気味で気落ち100%になって、
    人生初のうつ病になる磯山香織(笑)
    いつも気にかけてくれたのは西荻早苗ですな。
    そんな中で、
    磯山香織がみつけていったのは宮本武蔵の生き方ではなく、
    武士道!

    曖昧というか、
    険悪というか、
    西荻早苗と磯山香織の距離が縮まってきたころに、
    西荻早苗さん家庭の事情で引っ越すことに!

    ちょっと続きがあるんですが2巻で書く。
    つか、
    スポコン?
    青春?
    おもしろかった。
    読めるんだもん!

    書いてないけど、
    意外に磯山香織の父とかうちは好きやし、
    ちょっとだしたけど、
    清水なんて2巻でいい味出すし(笑)
    剣道具屋のおやじさんなんかもいいんですよ。
    周囲にいるキャラクターもちゃんと光ってるの!

    あんまり読み返しってしないんですけど、
    この武士道シリーズは読み返す!

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著者プロフィール

誉田哲也
1969年東京都生まれ。2002年『妖の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞、03年『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞。主なシリーズとして、『ジウⅠ・Ⅱ・Ⅲ』に始まり『国境事変』『ハング』『歌舞伎町セブン』『歌舞伎町ダムド』『ノワール 硝子の太陽』と続く〈ジウ〉サーガ、『ストロベリーナイト』から『ルージュ 硝子の太陽』まで続く〈姫川玲子〉シリーズ、『武士道シックスティーン』などの〈武士道〉シリーズ、『ドルチェ』など〈魚住久江〉シリーズ等があり、映像化作品も多い。

「2023年 『ジウX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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